大地の上に3年

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FUJIFILM GFX100S+FUJINON GF100-200mm

愛媛県 石鎚山系


「石の上にも3年」という言葉がある。これは写真でも同じ。特に風景写真。同じテーマーあるいは同じ土地に3年通い続けて、やっと町や景色の空気の流れや光の移り変わりが読めるようになり、。足が地について撮影できるようになる。うわべだけのきれいさや、見栄えだけではなくその背後に潜むものが見えてくる

今大分でロケを初めて、2年半。やっと少しづつ大分の空気と光の流れが感じられ、自分なりに撮れるようになりつつある。ちょっと撮影に行っただけで写真展をするとか、あそこはもう完璧だと思うのは愚の骨頂。オーストラリアは35年近く撮影して、やっと見えてきたものもある。四国も20年近く撮影をしている。そして感じられるものが、手探り的につかめてきた。だがパリはまだ2回。まだまだ通いたい。円安が頭が痛いですが・・・・

ロダン美術館を通い続け撮られている、細江英孝さんが「50年 通い やっと撮り方が見えてきた」とおっしゃっていました。写真は奥がエンドレス


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# by masabike | 2023-11-30 11:40 | 日本風景 | Comments(0)

孤木天空図 FUJIFILM X Series Japanから転載

孤木天空図 FUJIFILM X Series Japanから転載_f0050534_11174289.jpg

【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「孤木天空図」秋田県・鳥海山麓
FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF23mmF4 R LM WR
ISO10000、Velvia/ビビッド
星降る夜、鳥海山越しに見えていた天の川の存在が名残惜しくなる時間。孤高の木の頂にかすかに夜明けの光が感じられる。だが肉眼ではまだ何も見えない。デジタル機材の進化とともに、夜も十分撮影領域になり「星景写真」という言葉さえも生み出された。
フィルム時代にも夜の砂漠とか撮影していたが、満月をはさんで3日間ぐらいしか撮影ができなかった。それも快晴でかなり条件が良い場合。それでもISO200のフィルムで90秒から4分の露光が必要だった。その理由はフィルムの感度。フィルムではMAXでISO800がきれいに撮れる限度。今回のGFX100SのISO10000なんて夢物語のような話。昔の風景写真は四季を通じて表現するのが定石だった、だが現代の風景写真というよりランドスケープは24時間365日を通じて表現するのが正しいだろう。その分僕らには眠る時間が少なくなり、写真家により多くの忍耐力と体力を求められるようになった。
前もこのシリーズで書いたがラージフォーマットになり大きな進化は画素が上がっただけではなく、高感度性能も飛躍的に向上した。ISO3200、6400は日常撮影領域と言っても過言ではないだろう。今回の撮影は真っ暗闇の中で始まった。昼間にロケハンをして、木の位置や大体のカメラのフレーミングも決めていた。だが深夜に現場では月が沈んでしまい(この夜は12夜の月)真っ暗闇夜。昼間決めた立ち位置を手探りで探すところから撮影は始まる。以下のことは自分流の夜の撮影で、これが絶対に正解とは言えないのであくまで参考として読んでいただきたい。最初にレンズの絞りを開放に設定。最大限の光をセンサーに取り込むためだ。次に木にヘッドランプの明かりを当てて、ピントを合わす(ヘッドランプを被写体にあてる場合、他の撮影者がいないか十分注意して行うことが大切。他の方が長秒露光撮影とかしていると、その方の撮影をだめにしてしまう等もある)。当然AFは作動しないのでMF。この場合はEVFでフォーカスポイントを拡大してピントを合わす。GFXのEVFは拡大率も含めて、MFでのピント合わせがとてもしやすい。これは夜間の撮影では大きなアドバンテージ。次はISO感度を25600あるいは51200にしてフレーミングのための試し撮り撮影。モードはAEもしくはマニュアルで行う。試し撮りのフレーミングの確認のためだけなので、超高感度で画質が荒れても、絵が確認できればそれでよい。超高感度&開放絞りにしないと、露光時間が数秒から、数十秒になりタイムロスとなる。うかうかしていると夜が明けてしまう、あるいは曇ってきてしまう場合もある。だから超高感度で短時間の露光でフレーミングとフォーカスを合わせる。そしてWBはオート、あるいは自分の表現したい色温度の世界をマニュアルで決定する。GFXは色温度の設定がとても細かくできるので、微細な表現ではとても役に立つ。もしくは電球モードで撮影する。この場合、色温度並びにフィルムシミュレーションの決定には2つの基準がある。1つは、被写体となる星座や星の色をきちんと表現したい。もう1つは星座や星の色は正確ではないが、あくまで夜の世界の表現としての色を最優先とする。僕の場合は後者で、自分が表現したい世界を優先としている。個人的なイメージとしては「宇宙にポツンと立って景色を眺めている」そんな世界観にしたい。それからいよいよ撮影。この夜も現場にスタンバイしてから3時間半、あっという間に太陽が主役となる時間がやってきた。木の先端が夜明けの光で赤く浮かび上がるころ、撮影はフィナーレを迎える。だがそれからさらに3時間余り第2ラウンドの光との戦闘が始まった(その時の朝の撮影が前回掲載の湖に映り込む紅葉と鳥海山)。
深夜から朝日に輝く紅葉の時間まで、数々の色と光をGFX100Sは自分流の世界に取り込んでくれた。風景写真は単にきれいに撮るだけではない。美しい風景、荘厳な風景と対峙したとき、いかに自分の内宇宙の世界観に変換するか。そしてその変換するときに思い通り変換できて、ストレスがないカメラが最も風景写真を撮るのにふさわしい機材と言える。漆黒の闇の中でも朝日に輝く彩の世界の中でも、GFX100Sは決してあなたを裏切らない。発売以来、砂漠、熱帯雨林、雪山、紅葉、桜、都市建築など多くのシーンでGFX100Sを使ったが、裏切られたあるいは「逃がした魚は大きかった」の経験はない。それはいつも撮影後、モニターを見る自分の顔が笑顔で緩むのを実感して確認している。これから長い冬の夜が始まる。裏切られないためにもGFXを使いたい。また酷使する時がGFXとともに始まる。
Photography by Masaaki Aihara



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# by masabike | 2023-11-30 11:18 | 日本風景 | Comments(0)

風景撮影の主力兵器 FUJIFILM GFX100S




風景撮影の主力兵器 FUJIFILM GFX100S_f0050534_20121401.jpg

FUJIFILM GFX100S+FUJINON GF32-64mm
西オーストラリア州 キンバリー

撮影協力 カンタス航空  西オーストラリア州政府観光局

最近の風景の撮影のメイン機種はFUJIFILM GFX100S

その1億画素からくる、絵の奥行き感 立体感 ち密さ さらに耐高感度性の恩恵がすごい

しかも従来のGFX50Sとかに比較してバッファーの読み込み速度が速いので、撮影の手際が早い

戦艦大和の主砲46センチ砲が1分間で50発撃てる感じだ。バッファー読み込みの時間の差が、朝夕の光の変化が速い時には致命的差になることも多い。 そして高感度で高品位の絵作りなので、朝夕長秒露光になるときに、ISO800~1600にして2~3秒の露光で済むようにしている。長秒露光の間に光の変化してしまうととても困るからだ
今も大分の山の中で、海辺で、古い町並みでGFX100Sは大活躍している



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# by masabike | 2023-11-29 09:34 | カメラ | Comments(0)

SNSで人気の写真家が良い写真家とは限らない

SNSで人気の写真家が良い写真家とは限らない_f0050534_20153865.jpg



LUMIX S5Ⅱ+SIGMA14-24mm
L Monochrome D

SNSのおかげで、いろいろな人が写真展に来てくれたり、写真集を買ってくれる。ネットの恩恵と活用は写真家にとってとても大事。でも落とし穴もある

写真好きの方の間では、ネットで人気のあるフォトグラファー=優れたフォトグラファーという図式ができ上ってしまっている。SNSをやらない写真家でも、巨匠や名作あるいはきちんとした作品を制作している写真家は多い。また広告などで、黒子に徹している写真家はSNSやメーカーイベントには出てこない。

SNSは良い反面 玉石混合で世に写真家を送り出している。

もうすぐ2023年も終わりを告げる、2024年は、より激動になりそうな予感がする。本物しか生き残れない時代が来そうだ。写真を見る人、写真が好きな人たちにしっかり玉と石を見分ける世にしてほしい。SNSで面白いから、自分の写真をほめてくれるから、そういう表面ではなく本質を見てダメな場合はNGを出してほしい。それが写真家を育てることにもなる








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# by masabike | 2023-11-28 20:25 | 写真アート | Comments(0)

陰と陽

陰と陽_f0050534_18490563.jpg

愛媛県 石鎚山山系


モノクロームはカラーから色を抜いたと思う人が最近多い。これは大きな間違え

いかに白から黒へのトーンと、陰影で表現するか。色でごまかしがきかない分 よりシビアな構図も求められる

そして画面の整理も大切だ。

つまりきちんとした写真の基礎力が求められる。基礎を鍛えるにはモノクロが一番 それは世界中の写真学校が証明している




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# by masabike | 2023-11-28 18:55 | 日本風景 | Comments(0)