カテゴリ:写真アート( 267 )

マルク・リブ― 写真展 京都 何必館

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今回の京都訪問の目的が、祇園の何必館でのマルク・リブ―写真展の見学

学生時代に、マルク・リブ―の代表作 エッフェル塔のペンキ職人さんと、反戦デモの花をさす女性は見たことあったが、ほかの作品は不勉強で存じ上げなかった。今回はホー・チミンのポートレイトがとても印象的だった。あと、銃を組み立てる少年の作品

いずれの作品も、まさに時間を切り取り時間を執念でとじ込めた作品だった。1発勝負の被写体との対峙する力強さをひしひしと感じた。写真展で彼の言葉があった。「写真は仕事というよりも情熱、むしろ執念にちかい」とてもよく分かるし、とても共感できる。いつも自分でも、撮るときは執念で撮っている。なぜなら情熱だけでは、燃え尽きてしまう。情熱を支える、倍増させる燃料が必要だ。それが執念だと思う。執念が亡くなるとき、それは光と影が見えなくなる時だと思う


今回、彼の執念をしっかり見せていただき、感じさせていただいた。時間をかけて、執念という炎を燃え続けさせて、1枚の写真に凝縮させる。個人的にはそんな写真が好きだ。セバスチャン・サルガド 、日本人の野町和嘉さんにそんな執念の写真を感じる。そして自分自身でもそのベクトルで作品を撮りたい。何も手を加えず、己の気持ちを直球勝負でぶつける写真。もしかしたら人によってはデジタル時代、そうゆう写真は少し時代遅れと言われるかもしれない。画像処理そして合成が当たり前、全盛の時代だ。個人的には合成をしても良いと思っている。最初から、合成を前提とした作品作りは当然あり得るべきことだと思う。どうしても1発撮りだけでは表現できない世界はある。現代アート系の作品はまさにそうで、それはそれで素晴らしいと思う。トーマス・ルフの「カッシーニ」はまさに自分で撮りに行くことのできない世界を、映像化した作品で素晴らしいいし、大好きでもある

ただ自分の努力と情熱と執念が足りなくて、撮ることが出来なかったから、あとから画像処理や合成は、あまり好きではない。ラーメン作ったけどうまくできなかったから、あとから香辛料入れて、激辛にして味をごまかしましたみたいな感じだと思う。そして多くの合成や画像処理した写真は、なかなか絵画にはかなわないと個人的には感じる。どうせ、過酷する手を加えるならば、すべて己の気持ちの通りに表現できる絵画にはかなわない存在かもしれない。それは日本画 洋画いずれも、絵画には筆を経由して、書き手のエネルギーがダイレクトに伝わってくる。紙やキャンバス上に残された肉筆から感じる力強さ。それにかなうものはなかなかない。

もし唯一写真が絵画に迫れるとしたら、1枚の写真に時間と情熱と執念を凝縮して表す、1発撮りのリアルフォトの世界だと思う。
今回、マルク・リブ―の作品を見て そう思うし、今予約しているサルガドの写真集を見てもそう思う。技法ではなく執念で撮る写真 。ダイナサウルスのような写真家と呼ばれても、僕はそこを目指したい。


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by masabike | 2019-10-28 22:29 | 写真アート | Comments(0)

写真はスポーツ

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LUMIX S1R+LUMIX24-105mm
Eucla Western Australia

撮影協力 カンタス航空



ラグビーワールドカップ 毎日 熱烈応援しています。そして今晩は運命の日本VS南アフリカ  日本が勝つと信じています。そして昨日はまさか、ワールドカップ開催時 世界ランク1位のアイルランドが、あれほどの大差でオールブラックスに負けると思わなかった。試合後、アイルランドのHCは「我々はピークの持って行き方が間違っていた」とコメントされていた。おもわずなるほどと思ってしまった

なぜかと言うと、撮影もまるで同じだからだ。80年代、名著と言われる浅井新平さんの「カメラはスポーツだ」と言う本がある。まさに彼は撮影はスポーツのようだと本を通じて述べている。実際に自分の撮影でも、ピークをどこに持ってくるかを常に考えている。普段の身の回りを撮る、こんな時は肩の力を抜いて流して撮っている。申し訳ないけどFBやブログでお見せする写真は、8割は肩の力を抜いた写真

そして広告の撮影、例えば住宅 マンションモデルルームだと、リビングルームがだいたいメイン。そこに撮影時 力と集中力のピークを持ってくる。設備や細部は、だいたい最後に持ってきている。そして風景の撮影だと、自分がイメージしているメインの作品にピークを持ってくる。解りやすく言うと、月齢の満月の前後だと、空の変化も大きいので、そこに持ってくる。だからあえて、観光系な視点の写真とかは、眼が疲れないくらい、あるいは自分の休養時間が阻害されないようにする

特に海外ロケの場合、2~3週間 ぶっつづけで、休みなしで撮る。だから前半はウォーミングアップ的に撮り、メインの撮影をどこに持ってくるかを考える。ただメインが3週間続くこともある。昨年 と今年のオーストラリアロケがそうだ。LUMIX GINZAでのオープニング写真展の作品撮り。こけら落としの展覧会は失敗が許されない。多くの人の人生を狂わしてしまいかねない。なので昨年と今年の長期ロケは自分の撮影のルールを根底から変えた。自分のルールとは「オーストラリアでは必ずすべて自分で車あるいはバイクを運転し、大地を感じシンクロしてく」このルーティーンを破り変更した。その訳は・・・


日本の約24倍の大陸 オーストラリア 自分で運転すれば、大地とのシンクロもできるし、大陸というのを感覚で取り入れることが可能だ。ただ撮影現場に行くまで3日あるいは1週間運転だと、眼がとても疲れる。特に白い砂漠に行く途中も、光が強烈な荒野。現場に着いた時、視力は疲れている。それは広大な荒野で、小さなポイントを見逃すことにもつながる。なので30年近いオーストラリアロケで初めて、全工程を第3者に運転をお願いした。そこでお願いしたのが写真家の山口HarQさん. バイクでエジプトのファラオラリーの経験もある。特にラリーレイドは移動距離が1000キロ単位なので、その経験は大きい。また国内でも4輪でラリーやダート走行の経験も多いので、写真家の方にお手伝いをお願いすると言う、失礼を承知でお願いして快諾していただいた


そのおかげでピークを自分が一番撮りたい、白い砂漠と、後半のピークのタスマニア ・クレイドルマウンテンに持ってこれた。ピーク配分を間違えれば、良い光が来ても、心と肉眼が疲れて、自分の反応が遅くなるのと、100%以上の集中力が発揮できない


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LUMIX S1R+LUMIX 50mm

だからこそ、砂漠での撮影最終日 日没直前に広大な砂漠で、サッカーボールぐらいの小さな被写体を感じ見つけることが出来た。また1枚目の写真のように微妙な光も、体力気力が300%だったから粘り、そして見つけることが出来た

山口さん 本当にありがとうございました

どこにピークを持ってくるか?撮影でもとても大事、まいにち撮ることと、集中して撮ることのコンビネーションを考えないと、時間をかけても、良い作品は撮れない、まさにカメラはスポーツ!!
そして今晩の日本戦 勝利を確信しています


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by masabike | 2019-10-20 10:37 | 写真アート | Comments(0)

2020フォトコン 審査員をさせていただきます

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来年 雑誌のフォトコンの審査員をやらせていただきます

部門はネイチャーフォト 中上級コースです。1・4・7・10月号担当です
みなさま奮ってご応募ください。結構厳しく拝見させていただきます

以下 フォトコン本誌のごあいさつより


このたびネイチャーフォトコンテストの審査を務めさせていただきます。僕は風景以外もいろいろ撮影しています。オーストラリア以外のライフワークは落語、鉄道、そして普段仕事では建築&不動産、人物やFoodをかなり撮っています。あらゆるジャンルの撮影をして、その中でオーストラリアの風景に特化すると言うポジショニングをしています。こ大事なことは、多くのジャンルを撮ることで、視点の引出しをたくさん持つことが出来る。そしてあらゆる分野はクロスオーバーすることです。これからコンテストに出す方には、過去の有名撮影地や、流行や傾向に流されずに、自分しか撮れない、あるいは、作品に出来なかったオーンリーワンの世界観の作品を期待しています。そして機材やデーターではなく、撮り手の心が感じられる写心であること。ではみなさん、作品お待ちしております。

ご自身の心の眼で見た作品をお待ちしております



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by masabike | 2019-10-05 09:38 | 写真アート | Comments(0)

コンセプト

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FUJIFILM GFX50S+Carl Zeiss Otus 85mm with K&F 
西オーストラリア州 サザンクロス 付近

撮影協力 カンタス航空

今回のオーストラリアロケでの作品。

撮影に行くときは、やみくもただ綺麗だからと撮るわけではない。コンセプトとストーリーを立てていく。そうしないと、写真展や写真集にまとめた時に、流れが出来ないからだ。そしてこのコンセプトとストーリーは、すべて自分でたてる。なぜならば、自分のインナーワールドの世界をどう表現するかが作品だからだ。すごい!!綺麗!!それだけでは作品として成り立たない。すごい!!綺麗!!の向こう側に何があるか?それを掘り下げないといけない。そして自分は何を見て、何に心が動かされ、どう感動しているのか?内観をしっかりしないといけない


よく国内で、ネイチャー系の撮影教室で、先生が生徒さんに「ここは何ミリですよ、露出はこうですよ?こんな感じが作例ですよ」と見せて撮影している光景を目にする。一見すごく、親切だが、じつはとても残酷。ここの生徒さんの心の中の感動をどう表現するかを教えていない。確かに限られた時間、限られた条件では無理かもしれない。だから写真教室は、ある程度基礎が身に着いたら、離れる方が良いかもしれない。そして
色々なアートや、あるいは他のジャンルの教室に行き、自分の心の引き出しを増やすことが良いのではと感じる


話はそれてしまったが、今回も撮影では3つのコンセプトで撮影した

コンセプト1 Earthrait 地球のポートレイト ダイナミックな地球の躍動感 地球のドキュメンタリー

コンセプト2 Katachi 被写体と正対し、近景から中景で、被写体のフォルムの美しさを切り取る。基本はモノクロで標準レンズあるいは標準レンズ域で撮影。

コンセプト3 契約しているエージェント様 あるいはクライアント様用に 観光写真 あるいはインバウンド促進のイメージになるもの。

大きく分けて、この3つで撮り分けている。コンセプトにより撮影機材を使い分けている。特にKatachiでは絶対高画素&ハイパフォーマンスレンズ

FUJI GFX系 Nikon D800番系 LUMIX S1RでレンズはOtus 55mm 85mm Apo Soner 135mm LUMIX 50mmで撮影している

今回、アップした作品はFUJIFILM GFX50S+K&Fアダプター+Carl Zeiss Otus85mm アクロスRモードで撮影している。
最終完成形はプリントで、写真弘社でラムダプリント イルフォード・バライタでプリントを完成形としているので、webでご覧いただくのは、申し訳ないですが、未完成品です。完成品はいつかKatachi写真展を開催した際にご覧いただけます

今回のオーストラリア 最終撮影データー量は1TB。ぜひ未来の写真展お楽しみに












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by masabike | 2019-10-02 10:03 | 写真アート | Comments(0)

2つのコンセプト

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FUJIFILM GFX50R+FUJINON23mm



















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LUMIX S1R+SIGMA20mm























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FUJIFILM GFX50S+FUJINON32-64mm





















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FUJIFILM GFX50S+FUJINON100-200mm





























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FUJIFILM GFX50S+Carl Zeiss Otus85mm


今回はEarthraitとKatachiという2つのコンセプトで作品を撮り分けています。Earthraitは地球のポートレイトでダイナミックなランドスケープ。広角レンズが多用です。そしてKatachiha はモノクロで、被写体のフォルムの自分か気に入ったラインを表現しています。距離感は2mから10m、レンズも標準レンズが主体です
撮影時間帯も、朝夕がEarthrait 昼間や薄曇りがKatrachiとしています



by masabike | 2019-09-17 22:19 | 写真アート | Comments(0)

作品撮り

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LUMIX S1R+LUMIX24-105mm 3月撮影
Eucla Western Australia
普通の人は行かないでください 死ぬから





今回のオーストラリアの撮影は、100%自分の作品撮り。どこから頼まれたわけでもなく、お金を出してくれるわけでもない。自分がスポンサーで自分のための作品撮り。本来のあるべき姿。成功も失敗もすべて自分の責任。誰のせいでもない

思う存分撮りまくり、13日間で4700kmを走り、思う存分 大地と対話した。もう少しで、前回の撮影地 Euclaに行きそうだった 笑

本来写真家であるならば作品撮りをするべきだと思っている。誰に受けるとか、SNSで評判になるとか、どこかの広告で使ってもらえそうだとか、ではなく自分のこだわり、あるいみフェチな視点や好みで作品はあるべきだと思う。決して万人受けしなくても、この線がたまらなくぞくぞくするとか、この光がこだわりとかないと作品とは言えないと思う。自分だけのこだわりの世界、フェチな世界、これが作品だと思う。みんなにイイネと言ってもらえそうな世界を撮るのであれば、それはみんなの意見であって、自分の100%ではないと思う

それは作例であり、お手本であり、みんながイイネと言わなくなった時代には、つまらない写真になると思う。ヘルムートニュートンの作品を見ると、とことんどれがどう言おうが,ピンヒールとシームレスのストッキングにこだわっている。まさにフェチである

オーストラリアのキュレーターに言われたことがある。ある場所で1000人のフォトグラファーのうち999人が撮る場所がある。でも残り一人はそこを撮らず、その場所で違うものを撮る。写真家として必要なものはまさにそれである

そして奇麗な物、すごいもの、珍しい瞬間を撮るならば、それが本当に作品と呼べるだろうか、きれいなこと、すごいこと、そのむこうがわ、その根底にあるものを写し撮らなければ作品と呼べないと思う

今回も、万人受けではなく、かなりフェチな作品を撮ってきた。1000いいねを押してくれるより、たった3人でも死ぬほど好きな作品です、と言ってくれる方がうれしい。イイネの数だけで写真を評価するならば、渋谷のスクランブル交差点で写真展をすればすぐ集まると思う

今回もオーストラリアの大地と対話して、Earthraitを撮らせていただきました。オーストラリアありがとう。フェチな作品楽しみにお待ちください




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by masabike | 2019-09-17 21:53 | 写真アート | Comments(0)

荒野のモーテルでテレビを見ていて思う事

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オーストラリアでテレビを見ると、多民族国家 マルチカルチチャー主義というのがよくわかります。SBSという局では、世界各国のドラマや映画をしています

またスポーツでも国民的スポーツのクリケットやオージーボールもON AIRしていますが、モータースポーツやサーフィンもかなり報道しています。また新聞の競馬欄では、府中や阪神競馬の結果も報道されています

そして通常のニュース番組では、こんなことが世界であったの?というぐらいの日本では報道されていない、ニュースがたくさんやっています。特に中東 イスラエルと近隣国とのトラブルは、ほぼ毎日報道されています。日本だと、中東はあまりニュースにのぼりませんが、当たり前のようにたくさんニュースが流されています。あとはアジアのニュースです。特に香港のニュースは日本より、より詳しくかつ、かなり確信の映像を流しています

いつもオーストラリアから日本に帰ると、日本はほんとにFar Eastと感じます。これは地政学的だけではなく、文化的にも感じます。そしてメディアの取材力と粘り強さ、そして映像や写真のクォリティーの高さを海外に出ると感じます。

一人一人のメディアのスタッフがまさにプロフェッショナルで働いている感じを受けます。日本では大手新聞社では、新人一括採用で、その中で体力ありそうだからカメラマンに配置というのも、うそのような本当の話です。それでは良い写真は撮れないです。執念がそこには不足すると感じます。そしてやはり、記者クラブ等でのぶら下がり、囲み取材かもしれません。貿易も金融も、護送船団方式をやめて自由化しているのだからメディアも自由化するべきではないかと感じます。 実はだいぶ前にテレビ朝日が、オーストラリアのメディア王 マードック氏に買収されかけたときに、意外と局の現場のスタッフが、反対すると思いきや、現実は賛成して喜んでいたのが、驚かされました。理由は昔からの、悪しき慣例と天下りがなくなりそうだからとのことでした

また1999年にオーストラリアに滞在しているときは、チモール紛争が勃発し、オーストラリアは国家非常事態宣言で、テレビもラジオも大騒ぎでしたが、日本に帰国すると、チモール紛争はまるで報道されておらず、一番のニュースはサッチー&ミッチー騒動でした

ぜひ日本のメディアの幹部の方々に、真剣に海外の番組作りあるいは報道を見ていただきたいです



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by masabike | 2019-09-14 13:36 | 写真アート | Comments(0)

ランドスケープを考える

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LUMIX GH5+LEICA8-18mm


これから2週間 西オーストラリアの荒野で大地と空と対話しながら、地球のポートレイトを撮らせていただく。日本では信じられない、強烈な色と光がある。そしてフラットな大地は、太陽が地平線のかなたに、逃げるまで、素晴らしい斜光をレンズに投げかけてくれる。

写真展ではしばしば「これ本当に撮ってだし?」と聞かれるが、ほぼ撮ってだしである。若干だけプリントの時に、濃淡や明るさを調整するが、微調整のレベルだ。カラー作品に関しては、ガンガンに画像処理は使わない。良い光や色を、待つ、探す、降りてきてもらう。この3つが大切だ。現実にない色やトーンを作品にして、ランドスケープフォトと呼べるのかどうか?心象色が逆作用した悪い例かもしれない。

ではコンテンポラリーアートはどうかというと、彼らは頭の中でこうしたいという、絵コンテと設計図が出来上がり、それに合わせて撮った作品を素材として加工している。ただやみくもにいじったり、あるいは撮れなかったから色を乗せかというわけではない。そこを勘違いしないで欲しい。夕陽を待ったけど、あまり色が変わらなかったからPSで赤くしましたとは、次元が異なる話だ

あとではモノクロームはどうかというと、モノクロの時点で現実世界とは異なるので、これをいじるというのはフィルム時代から当然だった。色がある世界を黒から白のグラデで表現すること自体が現実ではない。だから加工するのは当然。カラーとは違う世界観だ。カラーで撮った作品をモノクロにする場合、よほど視点を考えないとh難しい

いま、あるカメラ雑誌で写真家・米未知子氏が過剰なレタッチをしてよいのかという記事が話題になっている。それはとてもうなずける。フィルム時代、こう撮れたらよいなと、言う作品がとれるまで粘る、あるいは何度も通うが当たり前だったが、今は撮れなかったら後で画処理しようになってきた

これでは残念ながら、心に残る作品は難しい。目先のネットの「イイネ」を優先として、作品性が後になっている気がする。目立たせる写真ではなく、20年後 30年後も心に残る作品にしたい。


せっかく大地が見せてくれる地球のポートレイトを、ぼくはなるべく加工しない。素材の良さ、鮮度の良さを生かしたい。寿司と同じだ。もしかしたら僕のEarthraitSushiテイストかもしれない。風景撮影、待つこと耐えること、これが基本だと思う



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by masabike | 2019-09-04 22:19 | 写真アート | Comments(0)

ミュゼふくおか再訪





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今回の旅の目的の一つ、ミュゼふくおかで開催されている「絶対風景」に作品を1点 出展しています




その見学と、写真展のお礼も兼ねての再訪でした。偶然会場で人気風景写真家 辰野さんにも再開できました。辰野さんから「バイクでここまで来たんですか?遠いのにご苦労様です」と言われたので「片道500kmぐらいなので、オーストラリアの移動に比べたらたいしたことないですよ」とお答えしました 爆





ミュゼふくおかは、安藤忠雄氏設計の富山県唯一の作品です。広い吹き抜けが、印象的でこれをいかに使いこなすのかが、この美術館での写真展の一番の味噌です。東京や大阪など大都市ではなかなか、これだけ天井の高い美術館は少ないです、この高さ広さを使い切れる作品をこれからも作りたいです。そのためには撮影時点で、どこにどのようなコンセプトの作品をどう展示するかを考えての撮影が求められます。「撮れちゃった」そして綺麗な写真がたまりました だから写真展ではだめです。最終形を想定して、撮影に臨む。それが美術館での作品展のカギとなります



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Nikon F2+Nikkor35mm+FUJIFILM RDP

大台ケ原 満月の夜の稲妻 (奈良県)

今回のミュゼふくおかで展示しています、ぼくの作品です。ぜひぜひ生のプリントでご覧ください。「絶対風景」展9月1日まで開催です。お待ちしております




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by masabike | 2019-08-29 07:38 | 写真アート | Comments(2)

モノクロームに思う

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僕はモノクロ写真が好きだ。デジタル、フィルム問わずだ。特にポートレイトはフィルム時代からほとんどモノクロ。なぜならばその人の生き生きとした表情が表現できるからだ。カラーだとどうしても、洋服や背景の色にも目が行ってしまう

表現したかったのは、生き生きとした人物像とその人にあった時の空気感。そして基本的にはモノクロで重いドロドロした作品は個人的に好みではない。ただ間違えないでいただきたいのは、力強い作品と、重いどろどろした写真は違う。良い例がセバスチャン・サルガド。とても重厚で力強いが、ドロドロしていない。どちらかと言えば「宗教画」にちかい清廉さが存在する

デジタルになり、モード切替でモノクロが選べる、インスタ映えの反動でモノクロ あるいは各カメラメーカーがモノクロモードに力を入れているので、モノクロの波が来ているのはとても良いと思う。富士フイルムも新しいアクロスⅡを発表したし。ただドロドロ 重い写真=モノクロと短絡的に考える方が多い気もする。光と影とグラデーションが整理されていないと感じる作品が多い気がする。単にカラーから色を抜いただけ。どうしてモノクロで表現しなければならないかが、抜け受落ちている気がする作品がSNS上やあるいは新人のプロの方に多い気がする。つややかなものトーン、光と影の大切さがどこかに忘れれれている気がする

僕も学生時代に、ドロドロの被写体、高感度素粒子現像もしたので、あまり人のことをとやかく言えないですが。特に学生時代は北井一夫さんのアサヒカメラ連載の「村へ」へ憧れて、素粒子+廃屋 廃墟 限界集落的なものをよく撮りました。ただある時からぱったりそれを撮らなくなりました。それは出来た写真の表面しか見ていなかった。撮影者の内部宇宙 コンセプトを見ていなくて、今で言うとこの"スペック”しか見ていなかったことに気がついたからだ。それは広告代理店に入り、広告のコンセプトワークを徹底的に仕事でやらされて、被写体の裏に潜むものをいやというほど教え込まれたからだ。その時点で、僕はどろどろの重い世界ではなく、もっと違う元気が出る世界、人が作品を見て、微笑んでくれる世界を追い求めようと考えたからだ。そしてもう一つが光と影の美しさ

ただこの結論に達するためには、たくさんの名作あるいは一流のプロの作品を見たから、写真美術史 あるいは写真の流れでどの立ち位置にするか、考えることが出来たからだ。ぜひいま新しいモノクロの波が来ている。モノクロ好きな方、ブームで終わらせないために今一度、過去の作品を見て なぜモノクロか?考えてほしい。カラー写真から色を抜いたのがモノクロ作品ではない。重く撮ること、ドロドロに撮ることだけがモノクロではない。光と影だけだからこそ緻密な構図の整理が必要と感じる



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by masabike | 2019-08-13 12:00 | 写真アート | Comments(0)