フェルメール記事コメントありがとうございました


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フェルメールについての12月4日のコメントに想像以上に熱心なコメントを頂戴したことに心より感謝申し上げます。最近特に写真&写心、そして撮影について考えることがたくさんあります。特に絵画を見ると今1枚の絵に対するエネルギーを強く感じますし、また写真に比べ劣化しにくいというあこがれ(400年500年というスパンで考えた場合)を思います。ただコメントでも頂戴したように、何気なく撮った一瞬がとても素晴らしい瞬間になるとことは絵画には不可能な世界もあります

絵画は1枚を描くのにとても思い入れが出来ます、ただ写真もシャッターを押すのは一瞬でもそこまでのプロセスにはとても長い時間がかかります。どちらも共通しているのは。思いを、イメージを紙の上に表現すると言うことです。

最近アマチュアの写真家の方と接し、一緒に撮影する機会が増えました。
そこでとても驚くことがよくあります「露出はどうすればよいのですか?露出補正はどんな風にすればよいのですか?」「何処を切り取ればよいのですか?」ということです。質問する方もずぶの素人ではなく、かなり写真教室等通われ、いい機材を持っているハイアマチュアのかたです。それに対して「ではどんな露出にしたいのですか?」と聞くと「適正露出にしたい」と言うのがこれまた多くの答えです。そこで困ってしまいます、適正露出は人により異なると思います。アンダー目がいい人、オーバー目がいい人、かなりハイキーがいい人、もうつぶれるくるらいアンダーがいい人。とるフォトグラファーのイメージによりまちまちです。そこで「どんな絵がほしいのですか?どんな風に心の中でイメージしていますか?」ときくとひたすら「いや適正露出の絵がほしいんです」の繰り返しです。もうこうなると禅問答です。でも多くのアマチュアの方は写真教室に通っています。でもそこで教えてもらうのは先生の写真と同じようになる露出の撮り方、それが適正露出。あるいは単純にマルチパターン測光で出た値からプラスマイナスどうするかと言うことだけみたいです。

何を感じ何を表現するか、何を訴えていくかという各個人の映像に対する哲学はほとんど教えてもらっていないみたいです。これでは写真の面白さは半減だと思いますし、各個人の表現方法を見つけるのはとても大変だと思います。どうしても海外で言うところのワークショップにはならず「おけいこごと」になっているのが日本の写真教室ではないかと感じます。いつもアシスタントさんに教えるときは「実戦での方法」「仕事のための方法」「作品作りの方法」この3つで教えています。だから「おけいこごと」で教えるのはとても骨が折れるし。禅問答になってしまいます。だから教えるほうにも単にスキルやテクニック本の切り売りではなくメンタル&イメージングを教えてもらいたいと思います。そうしないと生徒さんがかわいそうです(ちなみにワークショップをするときは自分ではアーチストではなくサービス業と考えています)

話は戻りますが絵も写真も他のアートも同じですが一番大事なことは何を表現するか、どうして自分の内面を表すかです。残念ながら写真はこれだけブームであるのにその心と哲学よりも、ROW現像やら露出補正やらのスキルのみが注目を浴び教えられ、撮るための心と哲学がないがしろにされていると思います。デジタル一眼の写真ブームが去ったあとどれだけの人が、カメラが残るのでしょうか?

一番楽しくきちんと撮影しているのは今の10代20代の人たちかもしれません。彼ら彼女らはテクニックのスキルから開放されているからだと思います。

話は大きくそれましたが僕はこれからもたくさん楽しんで写心を撮って行くつもりです。皆さんもどうかたくさん楽しんで写心を撮ってください。僕もしばらくは絵画には移行しませんご安心を(笑)

これからも応援するよと言う方クリックお願いいたします。クリック少ないと絵画に行きます(笑い)



by masabike | 2008-12-05 17:18 | 写真アート | Comments(18)
Commented by burg at 2008-12-05 17:54 x
ちなみに、適正露出等の質問をぶつけてるのは僕ではありません(爆)

てか、相原さんとは写真の話はしても、撮り方やテクニックの話はしたことがない!
ということに今気づきました。
いつも食べ物の話と女の話(謎)ばかりじゃなく
たまには僕にも写真を、写心を教えてください!(大爆)
Commented by NATUREA at 2008-12-05 19:50 x
そして、適正露出の質問をぶつけてるのは私でもありません(笑)

私が相原さんから伺うのは、カメラやレンズのお話し。
おかげさまで「S5Pro」のユーザにもなりましたし(笑)
Commented by second at 2008-12-05 21:54 x
相原さんとのお話は うまいもの自慢大会?!
2月に韓国で おいしい食べ物&お店教えてください。お願いします(笑)

Commented by dauphine at 2008-12-05 22:04 x
際、今の日本では「何を」「なぜ」撮るかということよりも、「どのように」撮るかということばかりに重点が偏っている印象を受けます。算数の答えのように、「これが正しい」という絶対的な何かがあり、露出や色調を突き詰めて行けば自然とそのような答えが導き出せると思いこんで苦しんでいる方が多い気がします。まあ、機材を集めてテクニックを突き詰めることそのものが、修行か求道のようで楽しいということもあるでしょうから、それもアリなのかも知れません。

でも、「どうすれば自分の撮りたいものが見つかるのでしょう?」などと聞かれるに至ると、思わず「何でそこまでして写真を撮りたいの??」と聞き返してしまいます。撮りたい物はないのに写真は趣味・・・って、私には不思議な感じがするのですが・・・。

いずれにせよ、「こうしなければならない」という強迫観念に縛られるより、まずはとにかく楽しんで撮ることが写真がうまくなる近道だと思うんですけれどね。撮っているうちに、「ここをこうしたい」という部分が出てくるでしょうから、そうすると、何となくで「適性露出」とか「絞り」に振り回されるのではなく、自分が主体になれると思うのです。
Commented by dauphine at 2008-12-05 22:06 x
上記、ちょうど友人にメールで同じようなことを聞かれていたので、ついつい長々と主張してしまいました。。。人のブログなのに失礼しました。(しかも言っていることは相原さんとほぼ同じですよね、結局)
Commented by zenith78 at 2008-12-05 22:40
NATUREAさんの写真見て、S5が欲しくなって買ってしまいましたが
「同じような写真」は撮れません(笑)
Commented by tatsuya_kitao at 2008-12-05 23:08
相原さん、こんばんは!
全くもって同感です。

ところで、自分の撮りたいものが、(方向性すら)わからないというのは、本質的には、あり得ないのではないかと思っています。
そういう人は、さまざまな「〜であるべき」に囚われて、自分の「心」が見えなくなってしまっているのではないでしょうか?

とはいっても、色々目移りしたり、他人の写真に影響を受け過ぎ、なかなか「自分」が見えない人もいるでしょう。
写真教室の「先生」は、そのような生徒には「自分」を見つける手助けを、「自分」が見えている人には、「自分」を深め表現できるように導いてあげてほしいものです。
Commented by un-chat at 2008-12-05 23:20
子供に遊び心でカメラを貸してあげるとビックリするような写真を撮っていたりします。
そういう時にドキリとしますよね。

「生徒になりたい!」と思わせる写真の師へ出逢う事が出来たらどんなに素晴らしいでしょう。

相原さんが10人くらいいればいいのに(笑)って思います。
そうしたら独り占めするのでこっそり教えて下さい。


Commented by dauphine at 2008-12-06 00:25 x
ブログへの初お返事コメントをありがとうございました。
感激です!

で、自分のコメントを読み直してみたら、初めの部分が切れて訳が分からなくなっていることに気づきましたので、そこだけ再送させてください。

「よくぞ言ってくださいました!という感じです。

「海外では、・・・」「日本では、・・・」という言い方は好きじゃないんですが、実際、今の日本では・・・」

と続きます。

何度もすみません。これでホントに最後です。

(「熱いコメント」というより「暑苦しいコメント」ですよね)
Commented by masabike at 2008-12-06 09:51
burg&NATUREAさんへ
こめんとありがとうござます。たまには食いも物ことではなく写心の話もしたいです。最近写心を初めて3年やっと少し分かってきたので(爆)
Commented by masabike at 2008-12-06 09:52
secondさんへ明日からソウルです。探してきます
Commented by masabike at 2008-12-06 09:53
dauphineさんへたくさんのコメントありがとうございます。とても感じていただいてありがたいです
Commented by masabike at 2008-12-06 09:56
zenith78さんへ
S5は素晴らしいカメラです。でも最期は使う人の感性です。どれだけじぶんの世界を創れるかです。でもみんながNATUREAさんになってしまったらつまらないですし、そんなことしたら重さで日本沈没してしまいます
Commented by masabike at 2008-12-06 09:56
キタオさんへ写真教室の先生には教えることの重みを考えいただきたいと思います
Commented by masabike at 2008-12-06 09:58
ねねさんへ
昔アントニオ猪木の子供が撮影した猪木日常が面白かったです。あと相原10人いたら日本は食糧危機になりますので無理です
Commented by 上海狂人 at 2008-12-08 07:59 x
相原様
このような形でコメントいただきありがとうございました。

写真だけのことではなく、音楽の世界でも同じようなことがあるように思います。ギターシュミレーションといういろいろなギタリストの音色がプログラムされているエフェクターを使うとあなたもすぐにプロみたいな音が出せるというもの。そのうちカメラもフイルムシムレーションモードではなくカメラマンシムレーションモードなんていうのが出て、あなたも好きなカメラマンと同じような写真が盗れるというようなカメラが出てくるかもしれませんね。
自分の感性を大事にすることは重要ですが、世の中には人と同じが良い、という人が多いのも事実です。
Commented by 小喜 at 2008-12-11 21:16 x
私は退職してかなりの時間を篆刻に割いています。
写真と篆刻、出来上がりはまったく別物ですが、相原さんの指摘には共感します。「技術だけではいけない」のです。技術がなくても落ち込みますけど、ここは日本人、三歩進んで二歩下がる、「傑作は次作」でいきましょうよ。
Commented by masabike at 2008-12-12 08:30
小喜さんへ
やはり技術と感性のバランスがとても大事です
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