FUJI FILM S5pro F2フィルムシュミレーションモード Nikor80~200mm
SIGMA12~24mm
クレイドルマウンテンはタスマニア中央部にある国立公園。そして世界遺産でもある。2004年~2005年暮れまで1年2ヶ月ここで写真展を行った。こんな山の田舎に世界第2位の規模の写真ギャラリーがある。審査は厳しい、プロフィールは一切関係ない。どんな作品を作っているか、そして現在どのようなものを作り続けているか、そして作品作りのあるいは写真展のコンセプトワークはどうか。その点を最重要視して個展を決める。誰々先生の門下です、とか名門写真会、名門写真学校、名門スタジオを出ましたとかほとんど考慮されない。全ては作品ありき
。
なぜならギャラリーは入場料を取る。作品が悪ければ客からブーイングが出る。集客が悪くなる。経営母体から学芸員に「なぜこの写真家作品を選んだのか」と問い詰められる。そして下手をしたら写真展は打ち切り、学芸委員は首になってしまう。だから学芸員は必死で作品を見て選ぶ。最初個展をしたときにタスマニア政府の推薦を受けてプレゼンテーションに望んだ。しかしプレゼンテーション前に州政府より「学芸員は独立した機関だから、いくら政府がいいといっても学芸員がNOと言ったら写真展は出来ないので覚悟するように。そのためには完璧なコンセプトワークを作り。全力でプレゼンテーションに望むように.Never mistake」と言われてしまった。プレゼンは4時間近くに上り学芸員は1点1点じっくりと慎重に作品を見て、コンセプトワークを聞き、ときには世界や日本の写真家の作品についてのコメントを求めると言うすごく大変なものだった。「カメラは何?」とか絞りとかレンズの種類とかテクニカル的なことは何も聞かなかった。もちろんプロフィールも。後は聞いてきたのは撮影のときの自分の内面性と自然の対象との接し方だった。最後にプロフィールを見せてと言い。それ問題は内容ねと言うことで個展は決まった。プロフィールを見ていたのは僅か1分ぐらい。
その写真展から3年目。そのかんアメリカ、ドイツ、日本で個展ができた。そして再びここに戻ってきた。新しい個展をするために。森の中に分け入りパンダニの木と向き合い、話し合い、写真を撮らせてもらう。新しい写真展の準備は始まった再び大自然の懐で個展を行う。世界でもっとも厳しい風景写真展の会場で。なぜなら窓を開けたら外にはタスマニアの大原生林とクレイドルマウンテンがそびえている。生半可な写真だとお客様から「外を見てみろよ、お前の写真より窓の外の方がよっぽどすごいぞ!!」と言われてしまう。窓の外には本物がある。本物で対抗しないと誰も見てくれない。ここでは肩書きは通用しない。自分のカメラアイと自然との対話力だけだ。また楽しくも厳しい写真展が始まる。楽しむぞ!!!
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