
コードナンバーHull064の日本向けの新造船。この船体にはとてもかわいらしいイラストが書いてある。とてもこんなハイテクハイスペックの船とはある意味でミスマッチと言うかユーモラスなイラストが書いてある。かえって冷たくなりがちなハイテク船のイメージを変えるのにとてもいいアイデアだと思う。そしてそのイラストを描いたのが「ナッチャン」という7歳の女の子だそうです。そしてこの船の船名も彼女からとって「ナッチャン号」となりました。
INCATのオフィスに行くとこの「ナッチャン号」の完成模型が展示してあります。ちょうど模型の横に立っている女性がINCATのマーケッティング担当のキムクリホードさんと造船部門のアテンドスタッフです。オフィスの横にはでっかい日の丸の旗がひるがえっていました。これは日本の船を造船しているのと日本からメディアが来るのでそれに敬意を表してだと言うことです。そおゆう心遣いには海外に行くと目頭が熱くなります。

(INCATのオフィスにある風刺漫画、会社のいろいろな逸話を漫画にしてそれをカレンダーに昨年したそうです)



船体はアルミニュウム製で出来ています。船体は一箇所で造り上げるのではなく、各コンポーネントごとにそれぞれの生産ラインで作り上げメインドックで一つの船体としてくみ上げます。でもそのほとんどが電気溶接。知人で溶接関係の人がいますが彼が言うには「アルミの溶接はとても高度で難しく、溶接後の形状変化も計算に入れないとばらばらになったり亀裂が入るのでこの造船所の技術力はすごい」とビックリしていました。

(車、トラックポートも巨大でした)
そして今回見て更にビックリしたのがあと2つ。ひとつはエンジンシステム。もうひとつがコックピット(操舵室と言う言葉は当てはまらなかった)。


船の操舵室というとキャプテンが立っていて、その周りを1等航海士やらvなにやらが大勢で囲み、創舵手が蛇輪を持っていると思っていた。しかしこのハイテクスーパーフェリーボートの操舵質はたった3人が入れるだけ。キャプテン。副操縦士、航海士。そして所狭しと並んだモニターパネル。蛇輪の代わりにコレクティブレバー。まさにそれはコックピットだった。そして高速で移動するために高性能レーダーを装備する。そうしないと漁船を気がついたらまっ二つ、なんてことになりかねない。
(コックピットの写真は完成間じかの類似タイプのフェリーボートの写真です)
最後にエンジンシステム。ロールスロイス製のスーパーディゼルエンジンを4基装備する。この船の推進システムはスクリュー推進システムではなく、船体前部から取り込んだ海水をこのエンジンにより後方にジェット水流で噴射して船を推進するシステム。だからこそ全長120m,全幅30m、11000tの巨体で48ノットの高速が出せる。先ほどのコックピットにエンジンの出力レバーでエマージェンシーと言うのがあり、それに入れるとエンジンが逆回転し48ノットの全速航行の巨体をわずか800mの距離で停船させる事が出来るという。恐ろしいパワーだ。そしてそのエンジンの推進ブレードもオールアルミ製で職人さんの手作りまさにINCATの技術とSPIRITの塊。

エンジンです

船体に組み込まれたジェット水流推進システム部

ジェット水流システムの組み立て、これもオールアルミ製
「なっちゃん号」完成は今年の8月。9月には津軽海峡にお目見えします。そしてはやくもINCATでは日本向け第2号船の造船に着手しています。通常のフェリーだと12~13ヶ月で完成だそうですが日本向けはINCAT大型船では
初のエスカレーターなどを装備するので16ヶ月ぐらいかかると言います。もし津軽海峡でこの船を見たらタスマニアのことを思っていただければタスマニアを大好きな僕としてはとても嬉しいです。
写真はすべてFUJI FILM S5pro フィルムシュミレーションモードF2 jpeg SIGMA12~24mm
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