写真展巡礼ツーリング 並河萬里写真展

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 植田正治さんの写真を見終わり、美術館でお茶を飲み、写真の余韻と大山の山並みを楽しんでいた。あとは今宵の境港にむけてあと少し。黄昏の日本海でも眺めながらビールが美味いかな?と思っている視界の片隅に何か目が止まった。ポスターだった。タイトルは「並河萬里写真展 特別展」。釘付けになった。まさに写真の神の啓示か植田正治さんのお導きだと思った(少し大げさですが) なぜかというと大学時代から並河さんの写真と旅にあこがれていた。写真集は高くて買えなかったのでいつも図書館で拝見していた。でもオリジナルのプリントは拝見したことがない。さらに大阪の富士フォトサロンで個展をしたとき受付をお願いした関西美人の方が以前並河さんの写真展の受付と秘書的なことをされていたのでいろいろなエピソードを聞かせていただき一度は見たいと思っていたので、今回はもう奇跡だと思った。植田正治さんの作品と並河さんの作品は対極だと思う。植田さんのがソフトでフォトジェニックの極めだとしたら並河さんのは超硬派の写真。まさに万理の波濤を押し渡り撮影されてきた(並河さんのご両親は子供が万里の波濤を押し渡り世界に羽ばたくようにと命名されたと聞いています。不確かですが)作品群です。多分並河さんが撮影に行かれていた時代は海外に撮影に行くだけでも大変なのにシルクロードの奥地に分け入りそこで対象を探し撮影して帰ってくるだけでも現代の大撮影オデッセイだと思います。

また話はそれますが学生時代から大好きだった日本の写真家の方が4人にいらっしゃいます。御名前を挙げさせていただくと、並河萬里さん、土門拳さん、白川議員さん、そして野町和義さんです。とくに並河さんと野町さんが大好きでした。家の神棚にはそのお力にあやかれるように4人の方の写真が飾ってあります(すいませんジョークです)特に土門さんを除く3人の方々は、皆さん一つのテーマを持って長年世界の辺境の地で撮影をされている。何時の日か自分もそんな一つのテーマを追い求め世界を旅し、素晴らしい作品をカメラマンになりたいと思っていました。だからいつも大学時代にはこの4人の方の作品をよく本で穴が開くほど拝見していました。

ただ一度だけ野町さんが撮影されている現場を拝見したことがあります。1999年バチカンの広場でした。ローマ法王の演説に何万人の聴衆が広場に集まっていました。僕もその一人でした。そんな時一人の人物に目が止まりました。何万人の聴衆の仲でまるでスポットライトが当たっているみたいでその人だけが浮かび上がっていました。大変失礼な言い方かもしれませんがローマ法王と同じぐらいかそれ以上に僕には目だって見えました。聴衆をかき分け近づいていくと大柄の男性で写真を撮っていました。でかい1眼レフのカメラ2台で。もっと近づくと「お~アジア人だ」と思い更に近づくと野町さんでした。当時バチカンのミレニアムを取材に来られていたみたいです。それこそ金剛力士ではなく風神雷神像みたいでそれ以上近づくこともましてやお声をかけるなんてとんでもない状況でした。結局僕が10日間のイタリア旅行でみた一番印象的なものミケランジェロのピエタ像でもなくバチカンのシスティーナ礼拝堂でもなく撮影している野町さんのお姿でした。長くなりましたがそんな4人の中のお一人の特別展があるならもう行くしかないと、再び家の浜松製4気筒エンジンにムチをいれ出雲市にある写真展会場に向かいました。それも閉館までに着き見終わったら再び100キロ走り、ゴージャスな夕飯までに境港に着かないと。再びワープ速度でバイクは西へ西へ!!
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写真展会場はかの有名な縁結びの神様出雲大社となりの島根県立古代伊豆も歴史博物館
島根県より最近大量の銅鐸、銅剣が出土しそれらを含め新たに展示するためにつくられた出来立て生まれたてほやほやの博物館。建物に触るとまだ暖かいです(笑)
息せき切って会場へ。はじめてみるオリジナルプリント。凄かったです。3周会場をしました。もっと見たかったのですが閉館時間もちかくまた、境港までまだ100キロ走らなければならないので後ろ髪を惹かれる思い出会場を後にしました。何十年にも渡り独力で撮影された努力には何も言葉もありませんでした。帰りにバイクに乗りながらもっと撮影しなくては、あれもこれも撮らなくては真剣に悩みました。でもそうするとあと100年近くは自分に時間が必要となりショックでした。ここの博物館、スタッフの女性が皆さん古代の出雲地方の服装をアレンジしたものでとてもお洒落でよかったです。建物も凄くいい感じでした。ただとてもとても残念なのが作品のプリントの状態があまりよくなく、何点かは少し展示にはひどいのもありました。建物にはこれだけお金をかけるのに肝心な作品がおろそかでは天国の並河大先生もかわいそうだと思います。相変わらず日本のお役所の箱物行政のむなしさを感じました。建物にはお金をかけてもソフトにはお金をかけない。まさに仏作って魂入れずで、出雲でしたら大社作って三種の神器いれずという感じでとても悲しかったです。(関係者の方へ何も制作状況がわからないので勝手に書いておりますが間違っていたらスイマセン)
でもとりあえずはじめて生のプリントで見た感動は凄かったです、あー夕ご飯まであと100キロ
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by masabike | 2007-06-10 11:13 | | Comments(0)
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