メルボルンCPL現像所 プロフェッショナルとは?

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メルボルン2日目。月曜朝一で9月のタスマニアでのプリント作業の打ち合わせでメルボルンにあるCPL現像所に向かう。ここはオーストラリアで一番プリントワークが美味いといわれている現像所。まさにプロ集団。もともとメルボルンはオーストラリアのアートに中心といわれており、アート活動に関してはシドニーよりも凄い。経済のシドニー、芸術のメルボルンとも言われている。メルボルンにあるアート関係の団体。アーツ オブ ビクトリア は世界中で数々のアートワークをしている。そんなメルボルンで彼らとは3年前からのお付き合い。気心も知れてきた。そこで感じたことはオーストラリア人はとても良く働く。嘘だ~と言う人も多いと思う。特に短期の観光やワーキングホリディーで言った人はほとんどそう思う。みんなアバウトで少し怠け者でと思っているに違いない。それは短期の観光客やワーキングホリディーで出会うオージーはほとんどがブルーカーラーの層(少し差別用語になると思うがご勘弁ください)でとりあえず言われたことだけを自分のお給料分損しないぐらいにやればいいやという人が多い(中にはそれでもここまで頑張ってしてくれるのかと言う人もいる) ぼくも最初バイクで旅しに来たころよく旅の仲間で「オージー、イージー」などと少し小ばかにして言っていた(すいませんオージーの皆さん)

ところがフリーのカメラマンになり本格的に仕事でオーストラリア人たちと仕事をしだしてしばらくしたころあることに気がついた。日本以上にスムーズにことが運ぶこともかなりあり、場合によってはこれは無理かなと思うことでもスムーズにやってくれることが間々ある。それは俗にプロフェッショナルと呼ばれる職種や企業のマネージャークラス以上の人によく見受けられる。しかも彼ら彼女たちは努力をしたということをほんの少しも見せない。たとえ前の晩徹夜していても朝には涼しい顔で何事も無かったように「モーニング!」と言ってのいける。

今日の写真の2人もそうだ。僕のオーストラリアでのプリント作業を一手に引き受けてくれているブライアン(髭もじゃのライオン丸みたいな人、誰も素顔は見たこと無い)とダーレン(スキンヘッドの人)もそうだ。2004年6月初めて彼らに会ったときにちょうど週末だった。オリジナルフィルムのスキャニング作業を頼んだ。どうせ月曜日か下手したら火曜日だと思ったら「日曜の昼か上手くしたら土曜日の夕方にはデーターが見れるよ」と言われた。うそ~と思い「だって週末でしょ?」と聞くと「でもカメラマンはみんな週末もへったくれも無い、クライアントが月曜の朝に作品を見たいといったら何とかしなければならない。君もメルボルン滞在をそうすれば有効に使える」と言われビックリした。なんどもお礼のサンキューを言うと「でも僕たちはプロフェッショナルだし、仕事なんで当たり前のことだからお礼は言わなくてもいいよ」とダーレンは言った。
以前西オーストラリアでキングジョージフォールという滝を撮影に行くため、丸1日ジェットヘリをチャーターしたことがあった。滝つぼギリギリまで降下して撮影の難しいフライトだったそのときもパイロットは大丈夫?出来るの?という僕の質問に対してたった一言「ピース オブ ケーキ(朝飯前だよという感じ)」と答えたのみ。撮影が終わりやはり何度もお礼を言うと「ジス イズ マイ ジョブ」そして逆に「自分の腕を信頼してくれて仕事を依頼してくれてどうもありがとう」と言われてしまった。もうビックリ。
話はメルボルンのダーレンに戻る。彼も別れ際に僕に質問した「日本の現像所のスタッフは仕事に情熱をもっているの?仕事を楽しんでいるの?」と聞かれた。答えに窮した。全部とは言わないけどやはり大丈夫かなという現像所もある。そうすると察したのか「ルーティンでやっていて、今晩のベースボールやカラオケの方が大事と思っている人が多いんじゃない?」言われ答えが出なかった。彼は「安心してよ!絶対初めてのオーストラリアでの個展が大成功するようにプリントするから!」と笑って暗室に消えていった。それからいろいろな撮影や写真についての話をものすごくたくさんこの2人とした。日本ではこんなことしたこと無かった。しかも英語で。彼らはよく僕の超ウルトラブロークンイングリッシュを理解してくれた。結果写真展は大成功。そのおかげで僕はアメリカでもタスマニア州政府の後ろ盾で個展ができた。そしてその評価がおかげさまでドイツ・ケルンでのフォトキナでの富士フイルムさんのぶーすでの大型個展につなぐことが出来たのだと思う。

そのアメリカでの個展のときもスケジュールがとてもタイトでポジの選別から大全紙と全倍に伸ばし30点の作品を梱包してアメリカに旅立つまで10日しかなかった。週末も入っている。日本から原版を持ちメルボルンへ!空港からダイレクトに現像所に。ダーレンとブライアンが待っていた「パネル張りとコンポ用のスタッフのオヤジ連中もスタンバイさせてある何とかなるよ!Take it easy」と言われてしまった。そして全てのプリント、パネル、梱包作業が完了したのはアメリカ出発4時間前だった。分かれるときにダーレンは「今朝の息子とのクリケットの練習すっぽかしちまったよ!帰ったらアメリカの土産話聞かせてよ、それと向こうでプリントの事聞かれたらMade in Australiaと強く言ってね、君は日本人の写真家ではなくのオージーの写真家の代表選手で行くんだから。アメリカ人ににオーストラリアとオージスピリトを見せ付けてあげてね!」と。そしてアメリカからオーストラリアに帰国後メルボルンの現像所のスタッフとみんなでパブで打ち上げをした、口々に「ウェルダン マサ!」と言ってくれた。あとで他のスタッフから間に合わせるためにブライアンもダーレンもかなり残業と徹夜をしたと聞いた。そんな片鱗も彼らは見せなかった。そして今もメルボルンで僕は彼らと組んで世界にどうしたら通じる写真展ができるかと話しながら楽しく仕事をしている。きっとこんなビジネスシーンはオーストラリアを舞台にたくさん展開していると思う。「今日は家族とBBQだからお先に失礼するよ」とマネージャーやスタッフが先に帰っても日本人のビジネスマンの人たちは安心しないでください。彼らは遊んでいるふりをして、家の書斎でで必死に働きインターネットや国際電話で、深夜EUや他のアジアの国と必死に商談やネゴシエーションしています。そして翌朝何食わぬ顔をして「いやー昨日はBBQで飲みすぎちまって体がだるいよ」なんて言い訳をしながらオフィスに来ます。みんな日本人はそれに引っかかってしまいます。だがいま日本にどれだけの誇れるプロフェッショナルの人が残っているかと思うと心配です。リストラの名の元に本当に必要な人も消してしまった感がしてなりません。そして僕もプロとしてやっていけるようにこれからも頑張ります。
今日は朝から少し重い話題でごめんなさい
オージースピリット何か感じていただけたらランキングクリックお願いいたします


by masabike | 2007-06-01 07:53 | | Comments(12)
Commented by green at 2007-06-01 10:17
masabikeさま。
オージースピリッツ承りました。
わたくしも人生の最終目標は何らかのプロフェッショナルでありたいです。
Commented by jasminetea-m at 2007-06-01 12:46
こんにちは。
私の拙い写真&ブログをわざわざ訪ねて下さってありがとうございます。
4日から一ヶ月間フランスへ行ってしまうので、こちらへの訪問が出来ないのですが、帰りましたら又遊びに伺います。
これからも宜しくお願いします (^^)♡
リンク構わなければ頂いて帰りますね。
Commented by WalterB at 2007-06-01 12:50
 ブログにコメント、ありがとうございました。
 我々の世界でも、特に「文芸編集者」と呼ばれる連中、プロフェッショナルどんどん減っています。

 リンク、いただいていきます。
Commented by csunyan2 at 2007-06-01 14:00
相原さん、実はオーストラリアへの移住した理由のひとつが、オーストラリア人の仕事するときは真剣に120%仕事をして、遊ぶときは一生懸命に遊ぶ・・・そんな国民性が好きだから。
本当にこのレベルの人たちはすばらしいですよね。
"Take it easy, be happy!"
この言葉もここで、大好きな言葉です。
Commented by masabike at 2007-06-01 18:10

greenさんへ
やっぱり自分の子孫に一芸に秀でたぞ言える人生をしたいです
Commented by masabike at 2007-06-01 18:13
jasminetea-Mさんへ
リンクありがとうございます。フランスいいな~まだ行ったことないのでモノクロ撮りたいで、パリで。それも6X6で!行ってらっしゃい
Commented by masabike at 2007-06-01 18:14
WalterBさんへ
リンクありがとうございました。こちらからもリンクいたしますよろしくお願いいたします。プロが育つ世界にしたいと思います
Commented by somashiona at 2007-06-01 18:15
相原さん、クレイドルマウンテンではいろいろとありがとうございました。
今回の全身吸血ヒル攻撃はちょっとショッキングでしたよ。
オージーのプロフェッショナル精神、相原さんのおっしゃる通りです。
しんどいという姿を見せない美学、遊ぶ時は徹底的に遊ぶ心の余裕、少しずつ見習いたいと思います。
Commented by masabike at 2007-06-01 18:15
csunyan2さんへ
オージーのパワーは凄いです。そして素晴らしいです。以前友人が核戦争後の世界に生き残れるのはゴキブリとオージーだけといって大騒ぎになったことがあります
Commented at 2007-06-02 19:45
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by masabike at 2007-06-02 22:43
ゆうこさんへ
では美味しい写真ドンドンお見せいたします。ご飯かパンだけもってPCの前でお待ちください。おかず提供いたします。
Commented by ゆうこ at 2007-06-03 19:18
相原さん、美味しい写真、香り付きでおねがいします!
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