空撮 地球の背骨 マクダネルレンジ DAY12

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砂漠の上でヘリは旋回して夜明けの太陽を待つ。まさに映画「地獄の黙示録」の「ワルキューレの騎行」が聞こえてきそうな雰囲気。20分前パイロットの「オールシステム グリーン テイクオフ」の合図とともに850キロの金属製の怪鳥ベルジェットレインジャーは地面を蹴り上げ、夜明けのギブ新デザートの上空に躍り上がった。毎時200キロで西に向かう。扉の無い吹きさらしのコックピットに夜明けの重く鋭い空気が入り込む。撮影の前に再度体を固定するハーネスの安全の確認と撮影手順を再度頭に中で反復してイメージトレーニングする。再度カメラの作動確認のため全てのカメラ4台ともからうちでシャッターを切る。アドレナリンが出まくる。戦闘開始1分前。地平線がピンクに変わり天地創造の神々のドラマが始まる。まさしく自分の目線で神々の創造の世界が見れる。再度パイロットより「Are you OK Masa?」の問いかけ「All system Green ,I,m OK. Shooting start go go go」ヘリは目標とする山並みの上で急旋回をし機体をバンクさせパイロットはカメラマンがより撮りやすい位置を空中で確保してくれる。2台のTX-1,2台のペンタックス645そしてS5proがひたすら天地創造の一瞬を撮りまくる。まさに機銃掃射。カメラとヘリと自分が一つの映像を作るマシンになったみたいな感じだ。気がつくと1時間経過。莫大なフイルムとデジタルデーターを大地から切り取った。空撮は大成功。ダーウィンでの嵐で無駄にした時間を充分取り戻せた。
ヘリパッドへ戻るときは放心状態。更に戻って1時間20分のヘリのチャーター代150000円を払うときは更に放心状態。記憶喪失になりたかった。つい熱くなって予定より30分多くフライトしてしまった。まあまた一生懸命働けばいいやと。まさに空撮はギャンブルと同じ。熱くなります。
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ヘリのパイロットの後ろの注意書き、必ず非常時脱出の時は前に逃げること。後ろに逃げると後ろのローターに巻き込まれるのとヘリは後ろに燃料を積んでるので後ろが爆発する危険があるので前に行けと書いてある、それから空撮専用の特性ハーネス。ヘリ会社が持っていた。そして今朝の撮影の立役者2里のパイロット。彼らはナショナルジオグラフィックやオーストラリア政府観光局のCMの撮影もしたと言う。まさにプロ中のプロ。本当に上手でパイロットはファインダーを横から覗いているかのようにドンぴしゃりの位置にヘリを持っていった
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撮影まえ動いてはいけないスイッチ、ボタン、ダイヤル、それから外れそうな外付けファインダーなど全てガムテープで固定します。ピントリングも無限遠に固定する。ピントぐらいと言う人もいるかも知れないけど意外とあせっていてゆれる機内ではピントがずれてしまっても気がつかないことがあるので固定します。それからもう1台のペンタックス645のペンタプリズム部にガムテープが張ってあるのは2種類のフィルムを装てんしているので、どちらのボディーにどのフィルムが入っているかとっさのときに間違わないための目印です。あとは必ず離陸前トイレをしときます。それから風で飛んでいってしまいそうなレンズキャップやポケットの中のものは地上においていきます。空撮は飛び立つまでが大変です。
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今回の1時間半の空撮の成果は、TX-1 2台、ペンタックス6452台、S5pro1台で220フィルム4本、35mmパノラマ12本(2本はカメラの中です)デジタル4Gです。まさに戦争でした。

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撮影前パノラマ縦構図でこんな機体のポジションで撮りたいとパイロットに説明したラフスケッチ。東西南北と山のイメージと影のでかたのイメージ。言葉だけでは怖いのでよくこんなのを書きます。それで間違ったところに連れて行かれたらとほほです。今度は絵を習いに行きます。

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撮影が終わりホテルに戻り機材を整理するともう精も根も使い果たし放心状態。朝からローストビーフとチキンのスモークそしてワインで乾杯。デザートもつけました。ではおやすみなさい。

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(実際の空撮作品はしばしお待ちください。ごめんなさい。今回の空撮サンプル画像はPENTAX OW-10です)

by masabike | 2007-03-24 22:20 | アウトバック | Comments(2)
Commented by csunyan2 at 2007-03-25 15:59
地球の背骨、巨大なワニのように見えます。
更なるアップ、とても楽しみです。
アリススプリングなど中央部は一切足を踏み入れたことがなく、今後の参考にさせていただきます。
Commented by masabike at 2007-03-25 16:59
csunyan2さんへ
昔と違って多くの旅行者はアリススプリングスを素通りしてウルル(エアーズロック)へ行ってしまいますし、以前もウルルの陰に隠れて意外とアリス周辺は観光エアーポケットとなっていますが、かなりダイナミックでワイルドな風景が広がっています。是非行ってくださいね。これからがベストシーズンです
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