小さなお宝クラッセ

富士フイルムから新しいフィルムコンパクトカメラ「クラッセ」が発売された。このカメラの広告用の撮影を今年の９月ドイツで僕は行った。パンフレットのスナップは全て僕の作品。とてもコンパクトだけど透明感のある発色をするいいレンズが付いている。撮影はフランクフルト、アーヘン、デュッセルドルフで行った。ライン川に面した遊歩道を日曜日の夕方家族連れ、カップル、ジョギングする人々が行きかう。そんな秋の日曜のゆうがたのけだるくそしてすこしさびしげな雰囲気を壊さずに撮影することが出来た。レストランや駅、列車の中でもそうだった。そしてコンパクトカメラならではの簡単に撮れるイージーさの中にもフィルムならではの適度な緊張感があった。帰国してから初のドイツロケ、初のカメラ。ドキドキの緊張感の中で現像所のフィルムの入った封筒を開け、ビュアーに１２本のフィルムを広げる。ルーペを眺める顔にビックスマイル。思わず帰りに新橋で焼き鳥でドイツの写真を見ながら日本のビールで乾杯してしまった。これでまた新しい旅の友達が増えた。そしてやっぱり記憶に残る写真はフィルムかな。