心の師匠

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キヤノンSタワー
廣田尚敬氏 鉄道写真より


先日 品川 キヤノンSタワーで開催されている写真家 廣田尚敬氏 「鉄道写真」写真展に勉強しに行ってきました。廣田氏は鉄道写真においては神様。小学校時代からの憧れ。いまだに仕事でお会いするととても緊張して何を話してよいのかわからなくなる。小学校時代、廣田氏の写真を拝見して写真家になりたいと思った。いわば僕が写真家になるきっかけを作ってくれた方であり、廣田氏の作品にあこがれて、それをまねて上達しプロを目指そうと思った心の師匠でもある

僕が勝手に思っている写真の心の師匠は4人いる。

1人は今述べた鉄道写真の廣田尚敬氏 僕に写真の楽しさを教えてくれた数々の作品。そして写真家を志すきっかけを作ってくれた数々の作品。廣田氏に追いつくために彼がおすすめするNikon F2やPRNTAX67も買った。

2人目は世間では無名の人だが、創芸のスタジオのボス 高木さん  プロの写真家になるための心得 写真家になり、作品を作り 生き残るためのロードマップを教えてくれた。サラリーマン時代 僕は営業マンだった。でもどうしても写真家になりたかった。ちょこちょこ高木さんに作品を見せてはアドバイスをいただいていた。ある日 、会社で臨時ボーナスが支給された(1980年代 半ば 創芸は業績好調で年に数回臨時ボーナスが出た。本給1ヶ月分満額現金支給だった)
その日、僕はもらったばかりの臨時ボーナスを手にしてエレベーターに乗った。途中の階から高木さんが乗ってきた。開口一番
「ボーナスもらったか?」
「はい、いただきました」
「何に使うの?」
「別にまだ決めていません」
「相原君は写真家になりたいんだろ?だったらそのボーナス 封を切らずにそれを持って隣の銀一カメラに行って機材を買えよ。どうせお前ら 若いもんは金を持ったら、すぐに夜の街に使ってしまうんだから。いいな銀一行くんだぞ」と言われた。その日僕は NikonとPENTAX67のレンズを買った。

そして高木さんからは30代のうちに写真展を開催し、40代には自分の確固たる作品を作ること。そうしないと消えるぞと教えられた。それを実践した、そのおかげで僕は運よく写真家として今現在は生き残ることが出来ている

3人目は写真家 野町和嘉氏  「祈り」をテーマにアフリカ&中東を中心に硬派な作品をたんたんと作り続けられている。野町さんの作品を通じて、写真家としてどんな道を歩むのか、どう被写体に向き合うのか、どう自分の道を切り開くのかを教えていただいた。オーストラリアをテーマに絞り撮り続けているのは、野町さんが中東&アフリカを中心に撮り続けている姿勢から教えていただき学んだところがほとんどである。野町さんの作品に出合わなければ、オーストラリアと地球のポートレートというテーマーに絞る撮影を続けることは無かったと思う。自分の作品の根幹を決めるとき野町さんの作品と生きざま、そして被写体に向き合う姿勢や哲学を学ばせていただいたことが、とても大きかった。


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Patrica 氏 2008年 キャンベラにて撮影




写真展のテストプリントから
そして4人目の心の師匠は唯一 写真家ではない人物。元 オーストラリア ナショナルアートギャラリーの学芸員でもあり、僕のオーストラリアの個展を決定し推し進めてくれたPatricia Sabine氏
彼女からは作品を作るための哲学。そして写真の撮る視点とコンセプトの大切さを学んだ。それとアート全般を学ぶことの大切さ。中でもモノクロで人物をしっかり撮ること。それが出来なければプロとして世界で通用することはできない。さらにオーストラリアの風景だけではなく、日本の風景、あるいはいろいろな被写体を撮ること、そして常に視点と考え方のInとOutを繰り返すこと。彼女がいなければ3回のオーストラリアでの個展 フォトキナでの個展は出来なかった。そして何よりも、外出できない非常事態宣言下、コロナ禍にスタジオで野菜を撮ることで宇宙を表現することも思いつかなかった。

最近知ったことだけど、彼女の昔のパートナはフォトグラファーでなんとスタンリー・キューブリックの2001年宇宙の旅のスチールを撮っていたということだ。驚きである。


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Patrica氏と僕の写真集Katachi 2026年5月14日撮影


そんな訳で廣田さんから始まり4人の心の師匠のおかげで僕が写真家として存在できたことと、作品を生み出せたことをあらためて感謝したい
そしてその一人目の師匠であった廣田氏の作品を拝見していると、眼の前にニコンF2を持った高校生の僕が立っているのが見えてきた
廣田さん 高木さん 野町さん そしてPatriciaさん 僕に多くの写真の道を教えていただき、本当にありがとうございました



相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください




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by masabike | 2026-06-15 23:06 | 写真アート | Comments(0)
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