FUJIFILM様 X Series japanから転載 地球の息吹

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【和の「写心」By Masaaki Aihara】
地球の息吹
北海道 糠平湖
FUJIFILM X-T4 + FUJINON XF8mmF3.5 R WR


僕の撮影しているカテゴリーは一般で言うところの風景写真。だが自分では風景写真とは思っていない。46億歳の地球のポートレートであり、ドキュメンタリーであると考える。


今年もシベリア寒気団に誘われるように厳寒の北海道を訪れた。冬の北海道でも特に寒さの厳しい十勝地方にやってきた。
今回も十勝の糠平湖。真冬になると全面結氷する。そしてその時に見ることができるのがアイスバブル。水の中の気泡が凍りつき幻想的な模様を作り出す。まさに地球が呼吸しているドキュメンタリーを撮ることができる。
実は数年前にも訪れている。だがその時XF10-24mmF4 R OIS WRで撮った作品はわずかに満足できない部分があった。1つはアイスバブルへ最短撮影距離が遠かった。もう1つはアイスバブルを入れながら、もっと背景を説明したかったが、画角と被写界深度の関係で、背景が充分写しこめなかった。その反省点から2年前XF8mm F3.5 R WR(以降XF8mm)を購入し今回の撮影に臨んだ。XF8mmは人間の視覚に近いぐらい広く映しこめ、かつ深い被写界深度。ズームレンズに比べて、最短撮影距離が近い(最短撮影距離0.18m)。まさにアイスバブルをこの地で撮るためにあるようなレンズ。実は今回の撮影は二段構えの体制。アイスバブルと周りの環境を写しこむシーンはX-T4 + XF8mm。アイスバブルの繊細な質感描写と、凍りついた気泡の立体感は1億画素のGFX100S + GF120mmF4 R LM OIS WR Macro(以降GF120mm Macro)で狙う。


 カメラ機材は完璧だ。だがマイナス20度近い厳寒期の糠平湖の上で撮影するには、機材以外の装備も大切。真冬撮影本格シーズンスタート後なので、情報としては遅いかもしれないが厳寒の撮影装備の相原流のアドバイスをお書きしたい。カメラのバッテリーは予備で2個、それと予備のメディアのカード。寒いとバッテリーの自然放電も大きい。そのためバッテリーも体に密着させて保温して保持するのがよい。メディアも寒いと不具合が出るので予備が必要。また、あまり寒いと撮影してもデータがメディアに読み込まれない場合もある。何枚か撮ったら確実に記録されているかモニターで確認すること。


そして撮影用服装。なるべく目立つ赤とかオレンジがよい。何かアクシデントがあった場合、明るい色の方が発見しやすい。また雪道等を歩くとき、蛍光色の方が目立ち、車からの視認性も良いので安全。それとオーバーパンツ。もちろん防寒肌着等の下着はできれば2枚重ねがよい。今回もアイスバブルを撮影するために、氷の上に2時間ぐらいアザラシのように寝転がって撮影していた。かなり冷える。ほぼ体が冷凍食品になる。できれば腰とお腹にホカロンを張るとよい。長時間、氷の上にいると、体が冷えきり関節が固くなりギックリ腰になることがある。撮影後に立ち上がったときにギックリ腰になる場合があるので、僕はいつもホカロンを張っている。
足元はソレルなどのウインターブーツに滑り止めを装着するか、雪国のDIYのお店で売っているスパイク付きの長靴が便利。実は氷の上の撮影はスパイクつき長靴が一番便利で、かつ安価。スケートリンクの上を歩き撮影すると思ってほしい。そしてもう1つ、大事な装備が「ほうき」。アイスバブルの上を覆う粉雪等を掃き清め、氷の表面が見えるようにするためだ。車のフロントガラスの雪を払う刷毛みたいなものが一番便利。氷上+マイナス10~20度の特殊環境。ぜひ安全に注意して撮影してほしい。氷の強度が落ちてきて、氷上に立ち入り禁止がでたら絶対に守ってほしい。落ちた瞬間心臓まひで助からない。無事に撮影して作品を持って帰ること、写真を楽しむことを最優先としてほしい。



今回の撮影では、都合3日間通った。1回2~3時間の撮影。天気により氷の色も変わる。晴ればかりがよいわけではない。今回の作品も軽く吹雪いた日の作品。逆に寒さが、協調された。カメラの設定もASTIAでColorをマイナス1~2で撮り、WBも少し色温度を低めにした。最初に言ったように、僕は風景写真は地球のドキュメンタリーと考えている。だからフィルターや画像処理はなるべく使わない。画像処理するよりも、撮影時に自分のイメージに近い、画像設定(WBやフィルムシミュレーション)をすることを心掛けている。お化粧するよりも、素顔の地球が一番美しいと僕は信じる。そしてその素顔に惹かれたからこそシャッターを切る。自然も人も素顔を撮るのにはXはいつも強い味方。


次回はGFX100S + GF120mm Macroで撮影した高精細なアイスバブルをお見せしたい。



相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください


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by masabike | 2026-02-04 19:00 | 日本風景 | Comments(0)
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