ミュゼふくおかカメラ館  相原正明写真展 On The Earth  空間演出 対比と連続性


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上 ウルル LUMIX S5MkⅡ+LUMIX70-200mm
下 タスマニア ラッセルフォール FUJIFILM GFX50S+FUJINON GF32-64mm


写真展を開催する時に最も考えることは、コンセプトと空間演出。これができないと、ただきれいな写真 驚きの写真を並べただけの展示会となりExhibitionとは呼べない。この2つをしっかり自分で企画計画すること。それにより自己の内面世界の表現は初めて可能となる。コンセプト作りと空間演出が自分でできないのであれば、それは単にカメラオペレーターになってしまう。

そのためには撮影時から何をどう撮り表現するか、何が撮れていて何が撮れていないかを常に撮影の進行を管理しなければならない。出たとこ勝負の写真展は1回はうまくいっても2回はうまくいかない。そしてしっかりした美術館のキュレーターの眼はごまかせない。

今回 ミュゼふくおかカメラ館での展示は基本は対比と連続性の組み合わせ。

まずファーサード(建物正面)を入った瞬間に眼にするのが6m越えの掛け軸風の大型プリント。和に趣をおき「間」を意識した作品。
表面はウルルの夜明け。裏面はタスマニアの滝。実はここは大きさで来訪者をアイハラワールドに引き込むアイキャッチと同時に対比の美しさを演出している。表面のウルルは、暖色系の発色が得意なLUMIXを用いて撮影。裏面の滝はブルー&グリーン系発色が得意なUJIFILMを用いて撮影。と同時に被写体もドライな砂漠のウルルとウエットなタスマニアの原生林の滝。

ここで対比による物語を作りだす。そして滝の横から始まるランドスケープ作品は滝のブルーを受けて満月の夜のバングルバングルのブルーな作品から始まる。エントランスで来場者の眼をつかんだブルーの印象をそのまま生かしランドスケープ作品群につなげる。





















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そして今回の写真展で展示の演出が一番難しいのがここだ。
オーストラリアの白い砂漠のランドスケープから富山地鉄を中心とした夜鉄への場面変更。富山地鉄の作品群は地元富山へのレスペクトとして展示した。展示室は回廊から、出っ張ったちょうど盲腸みたいな部屋。単純にこの部屋は「夜鉄」ですと表示すれば簡単である。だがミュゼふくおかカメラ館全体を演出し作品化したいので、このつなぎを考えた。白い砂漠の最後の作品を月の出の薄暮ブルーを基調の作品とした。そして夜鉄の1枚目は立山連峰をバックの薄暮のブルーな作品で始めた。この連続性により来場者は、別の部屋の別の企画の作品を見るというよりも、砂漠の夜から富山の夜へ自然な流れでスィッチしてくれる。



そして鉄道が終わると今度はモノクロのKatachiシリーズの作品群。ここでも連続性を狙い1枚目を蒸気機関車の動輪にした。鉄道から鉄道へつなげ連続性を考えた












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今回の写真展のもう1つの難しい見せ場と場面展開がKatachiシリーズにある。野菜をモチーフにした作品群から、いかにオーストラリアの作品群に転換させるか?ここにはほぼ同じアングルとフォルと陰影のジャガイモと岩を並べた。視点の錯覚を利用することで連続性を保った。これは何度も述べたがキューブリックの映画2001年宇宙の旅の冒頭 他の群れとけんかして勝利した類人猿が武器の骨を宙に投げると、それが落ちて来るときに、骨のように細長い宇宙船に瞬時に入れ替わる。この演出で太古の時代から、一気に2001年に場面転換する。このシークエンスを今回使用した。映画はショートムービでもある写真展ではとても良い勉強材料


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そしてKatachiシリーズの最後の作品は岩の作品。壁を回りカラーでのEarthraitシリーズの1枚めが岩から始まる。ここでも連続性とモノクロとカラーの対比を用いることで、写真展中盤でもお客様の心と眼を飽きさせない展示にしている



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そして順路で最後の部屋となる、メイン展示室は大型作品のみの展示。正面に異空間のような、本当にここは地球?という作品を配列し、部屋の左右は大型のモノクロ作品を展示しることで、カラーの作品が浮き立つようにした

そしてこの空間でもっとも大切なことが音響&音楽。今回の写真展が決まり、最初にしたことがプリントの手配ではなく、パナソニックさんのブランド テクニクスのHifiオーディオシステムの手配。超高級オーディオシステムにより、スペインの教会音楽をかけることで、その教会での天に昇るような歌声が、この空間をより異空間というか結界の中のようにしてくれる。作品撮影時に、異空間となるように考えて撮影したのが今回のメインビジュアル。音響との相乗効果で、お客様はとても不思議な空間を感じていた大地エル

そして見終わるとどっと疲れるというお客様の声をいただく。それはまさに空間演出をした自分にとってうれしい悲鳴

展示する時、いかに空間を自分で演出し、自己の内面宇宙を表現するかが写真展でもっとも大切なこと。そしてこの演出は一人で孤独に、かつ楽しく考えければならない
。だから写真展はなんどやってもやめられないぐらい楽しい

ぜひ今週末もミュゼふくおかカメラ館でみなさまをお待ちしております
ぜひお越しください





相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください


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by masabike | 2025-10-02 16:54 | 写真展 | Comments(0)
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