宇宙の玉子 FUJIFILM X Series facebookより転載


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【和の「写心」By Masaaki Aihara】
宇宙の玉子
オーストラリア ノーザンテリトリー
デビルズマーブルズ
FUJIFILM X-T4 + FUJINON XF8mmF3.5 R WR
「カメラは心の中をプリントアウトする機械です」 大阪でXセミナーの際に富士フイルムの敏腕女子スタッフの方の言葉だった。まさに核心。どんなにXやGFXが優れていようとも、カメラが勝手には撮影はしてくれない。撮り手がこう撮りたいと、脳内にイメージして、それにふさわしい画角のレンズ、露出、フィルムシミュレーション等を決めて初めて、思い通りの絵が撮れる。だがそれがなかなか撮れないところが写真の難しさでもあり面白さだ。


僕の脳裏にいつも焼き付いている写真があった。NASAの宇宙飛行士たちが宇宙空間より撮影した、地球の姿の写真集「母なる地球」。宇宙空間にぽっかり浮かぶ地球の姿が映っている。それがいつも心に焼き付いている。どうしても撮りたい。でも自分の才能では宇宙飛行士に選ばれることは不可能だ。そんな時、FUJIFILM Velvia100の撮影で見つけた丸い奇岩。オーストラリアの荒野に無数の奇岩が並ぶデビルズマーブルズの1つだった。まさに地球をイメージする岩だった。この岩を夜撮れば、NASAの写真のイメージになるかもと考えた。だがフィルムでは、感度が低すぎて闇夜に浮かぶ奇岩を、銀河をバックに撮影することは不可能だった。いつか撮ってやろうと心に誓い現場を去った。それから10数年がたちX-T2のプロモーションで再びこの地を訪れた。町から500km、なにも無い荒野をドライブしてたどり着くだけでも大仕事。X-T2を使い現地で満足のいく撮影ができた、ただ1点だけを除いて。そうXシリーズになり高感度性能はフィルムと比較して飛躍的に進化した。ISO3200や6400でも撮れる。眼にしたものは何でも写る。だがこの時も自分のイメージ通りには撮れず現場を去った。理由は画角が足りなかった。当時XF10-24mmを使用していた。この丸い奇岩は、後ろが崖になっており、引きがとれない。かつ天に伸びる銀河を入れるにはXF10-24mmでもあとわずかだが画角が足りない。2023年にXF8mmが発売された瞬間、心の中に思い描いていたまだ未完の映像が強烈に浮かびあがった。




2024年、再び僕は灼熱の荒野を貫くハイウエイを北に向かい車を走らせた。過酷なドライブだが心は弾んでいる。これでやっと撮れる。10数年越しのプロポーズが実るような気持ちだ。頭の中には絵コンテが出来上がっていた。あとはオーストラリア大陸の神様、光をください、銀河を見せてくださいお願いしますと祈った。
岩を前にするとXF8mmはモニターにまさに心の中の映像を映し出してくれた。レンズを通して岩が僕の心にシンクロしてきた。「お前はこれが欲しかったのだろう」と問うてきた。奇岩と銀河が目の前に広がる。自分が宇宙の中心にいるような気持だった。
夜間、しっかりとしたピントをわせるために岩の前に文字を書いた紙を置き、ライトで紙を照らしMFでピントをわせた。難しい夜間のピント合わせにはEVFのフォーカス拡大機能がとても役に立つ。




今回の作品はXF10-24mmズームとわずか2mmの違いの世界だが、大きく異なる世界であり、かつ自分の妥協しない満足の世界があった。わずか2mmの焦点距離の間に、自分の妥協しない世界がある。GFX&Xシリーズのカメラ・レンズも一大システムを形成している。それはすべて写真家が妥協しない、妥協したくない1枚の写真を得るために存在する。ほんのわずかな、色の再現の違い、本のわずかなボケ具合、ほんのわずかな画角の違い、そのほんのわずかを妥協しないために存在する。撮りたい映像を得るために何度も通う。継続する心に、いつもGFX&Xは寄り添ってくれる。オーストラリア大陸を撮影し始めて37年。心の中の映像をプリントアウトするとき、いつも富士フイルムが一緒だった。長いオーストラリアの旅はまだ終わっていない。なぜなら大陸から、まだ具現化できない宿題が、僕の心の中に山積みになっている。いつかそれもすべてプリントアウトして旅は終わるはず。富士フイルムがこれからも新しいカメラやレンズを出し、僕の心の中の宿題を解消してくれるからだ。
FUJIFILM GFX&Xシリーズで撮影した作品を数多く展示しております、相原正明 写真家30周年記念写真展「On The Earth」を富山県高岡市のミュゼふくおかカメラ館で10月26日まで開催中です。ぜひご来場よろしくお願いいたします。



撮影協力 カンタス航空






相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください


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by masabike | 2025-09-17 19:21 | アウトバック | Comments(0)
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