マジックアワー 真玉海岸 大分 FUJIFILM X Series Japanより転載

マジックアワー 真玉海岸 大分 FUJIFILM X Series Japanより転載_f0050534_07035727.jpg

【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「マジックアワー」大分県国東半島真玉海岸
FUJIFILM GFX100RF
初夏の海岸。日没後の数十分間、写真家たちがマジックアワーと呼ぶ時間帯。想像もしない良い色が風景に降り注ぐことから名づけられた。干潟では、このマジカルな光の中で婚礼撮影をしているカップルがいた。ブライダルフォトグラファーが短い時間で必死に撮影をしていた。僕はそのファインダーを覗いてはいないが、きっと素晴らしい思い出の1枚が撮れているはずだ。
どうしてそれがわかるのか?、カメラマンの技量が推測できたから?、この光線状態での作品がイメージできたから?、そのどちらもある意味正解だが、真の答えではない。真の答えはカップルの愛情。写真を撮るうえで、この愛情が最大のエフェクトであり、最高のシャッターチャンスを生んでくれる。
これはブライダルだけではなく、普通のポートレート、スナップ、ペットなど動物写真、そして風景にも当てはまる。仕事だからと撮った写真と被写体が愛情を放っていたり、被写体への愛情をもって撮った写真との間には大きな差がある。しばしば、「うちのワンチャンかわいく撮ってください」とか「うちの子どもをかわいく撮ってください」と頼まれることもある。でもその時僕はいつも同じお答えをする。「上手に撮る自信はありますが、飼い主さん(ご両親)よりもかわいく撮ることはできないです。あなたのワンチャン(お子さん)への愛情には、僕の気持ちは勝てないからです」と。
コロナ禍の最中の2021年夏。僕は大分県宇佐市にある三和酒類様に依頼されて大分の風景、風土を撮るお仕事をいただいた。ただそこで問題が。実は大分はそれまでツーリングで2回、通過点として立ち寄っただけだった。仕事としてお受けするからには、見た方が大分に旅をしてみたいなと感じる写真を撮らなければならない。
大分に行き、まず最初にしたことは、自分が楽しくなるポイントを見つけて、自分自身がここに何度でも通いたい、ここが大好きという気持ちを心の底から持つこと。その時に訪れた場所の1つがこの真玉海岸。今では年間6~7回大分にロケに行くが、ほぼ毎回訪れている。そしてその気持ちは神様も感じてくれているらしく、毎回良い光が降り注ぐ。これはライフワークで撮っているオーストラリアにも当てはまる。大好きな場所だから、相性がよく、良い光が見つけられる。だからなおさら好きになる。その繰り返しだ。
そんなふうに好きなものを撮るときに大切なことがある。好きという気持ちの流れ、気持ちのリズムを崩さない、止めないカメラを選ぶこと。好きな気持ちのリズムが崩れると、えくぼもあばたに戻ってしまう。今回の大分の旅ではGFX100RFが大活躍だった。理由は好きな気持ちのリズムを止めないカメラだったから。レンズが固定ではあるがテレコンズームで画角が選べる。簡単にアスペクト比が選択できる。だから脳内に描いた絵コンテが、ストレスなくファインダーに再現できる。シンプル&コンパクトなラージフォーマットは、機動力と高精細という相反する事柄を両立してくれた。
その旅を楽しむ、旅で見たものが愛おしくなる。その気持ちが表現できるので、7日間の旅で1TB近く撮影してしまった。風景だけではなく、建築、インテリア、スナップ、そしてグルメまで、GFX100RFは旅で見たものをすべて僕の眼の代わりに記録してくれた。しかも心の中に残る記憶の通りに。
そんなGFX100RFと楽しんだ旅の写真展を開催している。ぜひ皆様ご来場ください。会場は富士フイルムのメタバース空間「House of Photography」のギャラリー。7月25日09:59まで開催しております。バーチャル空間ギャラリーなので24時間オープンです。相原在廊時間は相原正明Facebook並びにInstagramで告知いたします。旅が好きな気持ちを見に来てほしい。ただしお腹が空いている時には、お勧めしません。なぜかって? ギャラリーにお越しいただければわかります。恋したグルメの写真がお待ちしています。
撮影協力 三和酒類㈱
【ギャラリー】相原 正明写真展『旅するカメラ ~ GFX100RFと楽しんだ海・山・食 ~』の詳細はこちら



相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください


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by masabike | 2025-07-17 07:04 | 日本風景 | Comments(0)
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