FUJIFILM X Series facebookより転載 瀬戸内点景


FUJIFILM X Series facebookより転載 瀬戸内点景_f0050534_11444711.jpg

【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「瀬戸内点景」
香川県海岸寺付近
FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF32-64mmF4 R LM WR
最近気になる作品がある。ル・コルビュジエを撮ったハンガリー生まれの写真家、ルシアン・エルヴェの作品だ。正方形の無駄のない、かつ力強い建築作品とル・コルビュジエのポートレート。正方形の作品は自分の視点と意志を明確に伝えるのにとても良いと考える。他にも前田真三さんの富良野や上高地の洗練された風景、アーヴィング・ペンのおしゃれでかつ力強いファッション写真などなど、写真を学んだ学生時代から、あこがれの写真家と作品にスクエアが多かった。フィルム時代には、大きな風景は67判、フォトジェニックな抽象的な風景は、66判で狙っていた。だがオーストラリアロケの時は67判と66判の2つの中判フィルムカメラを持って行くのは無理があり、いつも泣く泣くスクエアの66判は日本でお留守番が多かった。そんな僕の悩みを解決してくれたカメラがあった。FUJIFILM GF670&670W。レバー1つで、66判と67判の切り替えができた。しかもレンジファインダー機なのでコンパクトであったため、海外ロケにはとても重宝。特にGF670Wはとても素晴らしい、EBC FUJINON 55mmF4.5が装備されていた。ゆがみのない、抜けの良い絵が撮れる。オーストラリアの空気感を撮るのに最高のカメラとレンズだった。しかも大きな風景と、フォトジェニックな風景が2つのアスペクト比を使い分けることで、満足がいく作品が撮れた。
今ロケのメインカメラはGFXシリーズ。1億画素のセンサーを使いスクエアの撮影は、克明な質感やシズル感が表現でき、かつスクエアサイズでもかなりの画素数。2~3メートルの大型のアドボードでの写真使用にも耐えられる。今回の作品は最初4:3で撮影していた。だが切り取った樹と向こうに見える島の重なりが、横長の構図では緊張感がなく、縦位置だと間が抜けてしまった。そこでQボタンでアスペクト比を1:1にしてファインダーを覗くととてもおさまりがよかった。(GFXシリーズは真四角だけではなくパノラマのアスペクト比も搭載し、写真家が考えつくほとんどのアスペクト比に対応してくれる)最初はカラーで見ていた。午後の瀬戸内の色が良い感じであったが、色が多すぎて木のシルエットがシンプルに伝えられない。そこでモノクロにして撮影したら、自分の脳内の絵コンテとバッチリ重なった。あとは樹の幹の間に、どのような位置関係と重なりで島影を配置するか、カメラを三脚に固定し1ミリ単位で動かして、イメージ通りの位置を探り当てた。ち密な撮影では、1ミリの違いが異なる絵になる。だからめんどうくさくても三脚を使う。少しパン棒を緩めて、手で軽くパン棒をたたきながら、ミリ単位でカメラ位置を変えていく。以前、一緒にお仕事をさせていただいた、レジェンドオブナショナルジオグラフィックと呼ばれていたブルース・ディール氏は、「構図が1ミリ違ったらまるで別の世界になってしまう」と言っていたのをいつも心にとどめている。GFXは心の中に思い浮かぶ絵を、思い通りにプリントにしてくれる数少ないカメラだ。豊富なフィルムシミュレーションとアスペクト比は、心に思い浮かんだ絵コンテを確実に写真にしてくれる。GFXは写真家にテクニックはいらない、あなたが何を感じどう表現したいかが大事だと語りかけてくる。写真創作マシン、それがGFXシリーズ。夏休み、あなたの夏休みの写真の宿題となる1枚を残したいのならGFXシリーズを夏の思い出に手にするべきだ。きっと素晴らしい2024年の夏の絵が残せるはずだ。
GFX&X シリーズを使い、相原の内面宇宙を表現したモノクロ写真展KATACHI In&Outが開催されます。会期は2024年8月8日から8月14日、場所は東京・四谷ポートレートギャラリー。
皆様の御来場お待ちしております。

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by masabike | 2024-08-20 11:44 | 日本風景 | Comments(0)
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