幽玄水景図 FUJIFILM X Series facebookより転載


幽玄水景図 FUJIFILM X Series facebookより転載_f0050534_14132283.jpg






【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「幽玄水景図」大分県
FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR
先日1954年製作の第1作目のゴジラを映画館で見てきた。
今年はゴジラ生誕70周年記念で、過去のゴジラを映画館でリバイバル上映している。
1954年製作のゴジラは僕の生まれる前の作品。しかもモノクロ。
今まで何度かDVDやCATVで見たことがあった。だが映画館のスクリーンで見るのは初めて。
昔のモノクロ・ゴジラをスクリーンで見ると、暗部のディテールや詳細なカメラワークや当時の照明のこだわりがとてもよく分かった。
そして志村喬さん、平田昭彦さん、河内桃子さんなどの当時東宝のTOP映画スターたちの演技のすばらしさも。
実は小学生のころからゴジラと、ゴジラの生みの親と言われる円谷英二特撮映画監督が大好きで、子どものころは大人になったらなりたい職業は映画監督だった。
割とのめり込むタイプなので、ひたすらゴジラと円谷監督の本を読みふけった。
おかげで学校と家との連絡帳に「相原君は学校の勉強以外の事に熱心なので、その熱意を学校の勉強にも向けるようにお家でご指導してください」と書かれるほどだった(笑)。



子どものころから映画や絵画や写真が他人の100倍ぐらい好きだった。
その結果、今のような写真家になった。
当然、アカデミー賞を取った最新のゴジラ-1.0も4回見た。すばらしいと思う。
当然1954年製ゴジラを見る時と比較して見た。
脚本やカメラワークは初代ゴジラの方が勝っているのでは?と独断と偏見で感じた。
だがさすが1954年の特撮技術と最新のVFXの差はいかんせん、圧倒的なテクノロジーの差を感じる。




実はゴジラ映画で円谷監督と山崎監督は同じ、悩みというか壁を持っていた。
それは火と水の表現。
円谷監督は、どんなに特撮が進化しても、火と水はスケール感がごまかせない。それが一番の悩み。どうしても本物のスケール感が出せない。
たしかにゴジラがたてる水しぶきや燃える街の炎はリアル感が乏しい。
そして最新のゴジラ-1.0では、その点を最新のVFXで補った。
特に海上で、ゴジラが船を追いかけるシーンの波&水しぶきを表現するために従来の数千倍か数万倍の画像処理技術を使いVFXで見事に表現し、それがアカデミー賞につながったとも言われている。
水のリアルな質感描写は写真も同じ。フィルム時代は独特の奥行と、水の柔らかさがフィルムの特性で表現できた。
だがデジタル時代になると、それがまるで表現できなかった。
滝や川の流れを撮影しても、水のリアルな立体感や、シルキーな水の表情がまるでイメージと異なり、ペッタリした安物の塗り絵のようになり、フラストレーションとなった。




だがラージフォーマットGFXシリーズの登場によりそのストレスは吹き飛んだ。
特に1億画素越えのGFX100シリーズが出てからは、大満足となった。
撮影した画像を大型モニターでチェックしたとき、思わず画面を手で触ってみようとした。水の存在感と立体感が見事に再現できた。
いま、麦焼酎「いいちこ」でおなじみの三和酒類様のwebフォトストーリーとカレンダーは、GFXシリーズ中心で撮影している。
水はお酒を造るのにとても大切な素材。その水の存在感、水の立体的な表情を表現したかった。
そのためにGFXシリーズは大きな表現力を発揮してくれた。クライアントからも水が触れそうという言葉をいただいたほどだ。
GFXシリーズは唯一無二世界観を表現してくれる。僕の仕事はGFXなくしては成立しない。



ゴジラに夢中になっていた少年は、今GFXに夢中となり、大分の風景を含めて、地球のポートレートを追いかけている。
テクノロジーの進化は、写真映像の世界を大きく変えた。心で見た世界を、アートや映像として多くの人に見てもらえる時代になった。
だが好奇心は子どものころに見たゴジラを見る気持ちのままだ。僕はこれからも新たな表現の世界を求めてGFXとともに歩み続けるだろう。
GFX&Xシリーズを使い大分を撮りおろした三和酒類様のkoji note From OITAはこちらからご覧になれます



Photography by Masaaki Aihara



相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください





富士フイルムさんのX シリーズフェイスブックで 和の写心(毎週水曜日更新)を連載中。「イイネ」押してくださいね



ブログランキング応援クリックお願いします。応援たくさんしていただけるとたくさん写真がアップされます 笑
下のランキングバナーをクリックしてください。






by masabike | 2024-08-02 14:15 | 日本風景 | Comments(0)
<< Paris INDEX 写真展... ワンダーフォトショップ 写真展... >>