瀬戸内晩夏 FUJIFILM X Series facebookより転載


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【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「瀬戸内晩夏」愛媛県大洲市・瀬戸内海
FUJIFILM X-S20 + FUJINON XF16-80mmF4 R OIS WR


予想もしない出会い、それが旅の面白さでもあり難しさ。だから旅物の取材の機材はいつも迷う。取材対象が見るものすべてだからだ。風景はむろん、人物、建物、食べ物。時としてワンちゃんや猫ちゃんを撮ることもある。だから毎回旅物の撮影仕事は機材の選択に迷う。
今回、クライアントさんの依頼で大分にロケ。しかも移動手段はロードゴーイングムービー的な撮影コンセプトからバイクになった。移動中も首からカメラをぶら下げてライディングが多くなる。その為カメラは少しでも軽く、レンズも万能性が求められる。そこで選んだのが、X-S20 + XF16-80mmF4 R OIS WRのコンビネーション。
X-S20はコンパクト軽量でありながら、しっかりフィルムシミュレーションも上位機種と同等。しかも手ブレ補正も備わっている。バイクライディングでは腕の筋肉をかなり使うので、バイクを降りてすぐ撮影の場合は筋肉疲労でカメラブレがしやすい。そのため手ブレ補正機能は助かる。


今回はクランプラーのバッグをバイクのケースに入れての移動&撮影。(もちろん衝撃吸収ケースで緩衝材も入れてある)。旅の機材は予備機のX-T4、レンズは他にXF30mmF2.8 R LM WR Macro、XF56mmF1.2 R WR、そしてCarl ZEISS Touit 2.8/12。これで狙いたい視点はほぼ網羅できる。予備機でX-T4を選んだのもバッテリーがX-S20と同じだからだ。充電器も1つで済む。1つ1つをコンパクトにすることが旅では大切。


メインレンズはXF16-80mm。同じ高倍率ズームでXF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRもあるが、今回はXF16-80mmを選択。理由は広角系がよりワイドであるからだ。ひきがない室内や、道や広い風景の撮影が多いと予想されるので、少しでもワイドが欲しかったのが選択の理由。ただそれでもさらにワイドが必要な事なこと考えて12mmを加えた。そしてボケ味等が必要なシーン、あるいは被写界深度を浅く被写体を強調したい撮影も考えてXF56mm。さらに旅ものであると必ずFoodフォトが要求されるので、マクロのXF30mm。このレンズを選んだのは日常の視点で近寄れる。つまりテーブルに座った視点で、食べ物に近づいて撮れるからだ。
結論から言うと今回のカメラとレンズの選択は間違っていなかった。9日間で約350GBを撮影。従来のGFX&Xと同系列の色再現なので、今回のような連載物の取材では、過去に撮影した作品と色味が変わらなくてとても助かった。これは連載物ではとても大事だ。
ちょうど愛媛県の瀬戸内海沿いの道を進んでいた。午後の斜光に輝く水面と岩が眼に止まる。岩にはお社が建てられていた。今回の撮影で僕はX-S20のC(カスタム)に4つのメニューを割り当てた。
C1 フィルムシミュレーション(FS):Velvia/ビビッド、WB:晴れ
C2 FS:ASTIA/ソフト、WB:晴れ
C3 FS:ACROS+R (モノクロ)、WB:電球
C4 FS:PRO Neg. Std、WB:AUTO
全項目共通でAモード(絞り優先)を選択した。メインダイヤルのAモードは、すべての光と色に、客観的に表現できるようにFS:PROVIA/スタンダード、WB:AUTOを設定した。X-S20は使い勝手もGFX&X上位機種と共通項が多い。だからサブカメラとして使う場合でも迷いがない。今回の作品、当初はモノクロのC3:ACROS+Rで撮影した。だが晩夏の光の中に、秋の気配が忍び寄る感じも表現したかったので、C1のVelvia/ビビッドを選択した。


 秋の行楽シーズン。多くの方が旅に出る。旅ではどんな思い出も逃したくない。ついついお気軽にスマホで写真は済ましてしまう方も多い。でもあとでこんな色の夕焼けではなかった。スィーツの色が本物と全然違う。だが思い出は2度と撮り直しがきかない。そう後悔しないために、相原いちおしの旅の撮影セットがX-S20 + XF16-80mm。実際に自分の仕事で使ったので間違いない。今回の旅、X-S20とバイクで3100kmの旅だった。その間、機材はストレスなく使えた。撮影にもライディングにも集中できた。よい仕事とプライベートの素晴らしい思い出をX-S20 + XF16-80mmは残してくれた。この夏の締めくくりの旅でいちばんのお宝写真になった。次は皆さんが思い出のお宝をX-S20で残す番だ。
Photography by Masaaki Aihara


相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください





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by masabike | 2023-10-04 17:38 | 日本風景 | Comments(0)
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