4億年の創造物 FUJIFILM X Series facebookより転載

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【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「4億年の創造物」西オーストラリアの世界遺産 バングル・バングル
FUJIFILM X-T5 + FUJINON XF8mmF3.5 R WR
ここはどこ?火星?いやもっと銀河の果ての星?そう思わせる異界の風景がオーストラリア奥地バングル・バングル。世界最古の大陸オーストラリアが4億年の時間をかけて生成された奇岩群。正真正銘の地球が創り上げたアート。僕の撮影コンセプト「地球のポートレート」に一番ふさわしい景観なので、今まで6回訪れている。
1988年、バイクでオーストラリアを旅したときの地図には載っていない場所だった。なぜなら発見されたのが1990年ぐらいだからだ。最初に訪れたのは1994年。4WDで川を3つ渡り、人の頭ぐらいある岩がゴロゴロする極悪路を、一人パリダカみたいな感じで走破して訪れた。50kmを走行するのに2時間半もかかるハードな行程だった。
たどり着いたバングル・バングルの奇岩群はこの世とは思えなかった。真っ赤な岩の層が何層にもなり、渦巻きパンのような形の奇岩群が何千もあった。当時は20mmのワイドを持って行った。だが全然広がり感と、岩と光と影のデフォルメが心のイメージとは違っていた。限られた機材で思い通りの撮影はできたが、心の中で「誰にも言わない内緒の話だけど、12mmぐらいの超広角が欲しいな」というのが真実の心の声だった。当時でも魚眼レンズは持っていた。だが魚眼では湾曲が・・・。
その後も撮影に行きXシリーズが出てからはXF10-24mmF4 R OIS WRを多用して撮影した。でもあと1歩、広がりとデフォルメ感が欲しかった。今回コロナ禍が落ち着き、再びオーストラリアの奥地に行けるようになった時に、XF8mmF3.5 R WRが発売された。まさにバングル・バングルに行くために、僕のために富士フイルムが発売してくれたようなレンズだ。
今回の作品は引きが無く、体がやっと入るぐらいの狭い岩の間を見つけて撮った。朝日に燃え立つ奇岩群に、ワンポイントシルエットになった木を入れてみた。最初はXF10-24mmでも狙ってみた。だがファインダーで見ると、もっと木の強い存在感が欲しかった。そこでXF8mm。まさに心に描いた絵がファインダーに現れた。横への広がりも申し分ない。撮影をしていると、木の先端に光が射した。これで、木の存在感がますます強くなり、遠近感が誇張された。この撮影は手持ちで撮影。三脚が立たない狭くかつ足場が悪い空間だったからだ。XF8mmはとてもコンパクト。大きさのイメージとしてXF50mmF2 R WRと同等。カメラバックのちょっとした隅にも入る。F3.5の開放値も高感度に強いXシリーズとの組み合わせでは、使用上問題はない。前回の記事で星景撮影の作品を見ていただいてもご理解いただけるはずだ。
撮影会やコンテストなどで、人気撮影地を他の人と違う視点で表現したいという風景系の方に最高のおすすめのレンズ。勿論アート系の方にも。強い遠近感は使いこなせば、あなたしか撮れない世界観を表現できる。オンリーワンの世界を最短で表現できるレンズだと僕は思う。ただ困ったことが帰国後に生じた。バングル・バングルの他の岩もXF8mmを使えば、あるいはほかのオーストラリアの場所もこのレンズで撮りたいと、新たな写欲が沸き上がった。Never Stopの気持ちにさせるレンズ、それがXF8mm。
パヌヌル国立公園(バングル・バングル)はアクセスの難易度が高いエリアです。行かれる場合は十分な装備と経験が必要となります。
撮影協力
カンタス航空
西オーストラリア州政府観光局


相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください







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by masabike | 2023-08-03 17:48 | 西オーストラリア州 | Comments(0)
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