銀河を纏う FUJIFILM X Series facebookより



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【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「銀河を纏う」オーストラリア 西オーストラリア州 キンバリー地方 ウィンダム郊外
FUJIFILM X-T5 + FUJINON XF8mmF3.5 R WR
風景写真の王道のレンズは広角であると僕は考えている。なぜならばダイナミックな風景を捉えるのは広角レンズに他ならない。そして広くダイナミックに撮りながらシンプルな画面構成をすることで、見る人に強烈なインパクトを与えるからだ。今回約1ヶ月のオーストラリアのロケを新発売のFUJINON XF8mmF3.5 R WRとともに旅をした。旅は熱帯の砂漠と荒野から雪のちらつくタスマニアの高原まで、オーストラリア大陸の西の果てから東の果てまでを旅した。ボディーはX-T5、過酷な旅をレンズもカメラも耐え抜いてくれた。
アウトバックと呼ばれるダイナミックなオーストラリアの荒野を写し撮るのにこのレンズほど最適なものはないと僕は信じていた。なぜならば、いつもXF10-24mmF4 R OIS WRを使っているとき、もっと広くダイナミックに撮影できないかと考えていたからだ。広角レンズにはいくつかの特徴がある。1つは当然広い空間や大きな被写体を余すことなく切り取る。特にこの数年人気の星景写真は圧倒的に超広角レンズが強い。オーストラリアの荒野で夜空を見上げると、自分が宇宙にいる、いや宇宙の一部であると自覚するぐらい、体全体が星々に包まれるぐらい星が見える。ただ残念ながら今までXF10-24mmを使用しても、心の中で感じた広がりを見せることは難しかった。だが今回XF8mmを装着して撮れた星々の世界は「そうそう、こんな風に心の中で見えていた」と思わず納得してしまう世界。そしてコンパクトなボディーサイズは、重量等を気にしなければならない海外旅行やトレッキングでもとても助かる。今回はXF10-24mm、XF16-55mmF2.8 R LM WR、XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WRと併せて撮影システムを組んでいった。中間の焦点距離はラージフォーマゥットのGFX100Sに任せていった。超広角&超望遠あるいは手持ち撮影、星景撮影はX-T5&X-T4に任せた。今回の撮影機材一覧は下記のとおりである
FUJIFILM X-T5、X-T4
FUJINON XF8mmF3.5 R WR、XF10-24mmF4 R OIS WR、XF16mmF1.4 R WR、XF35mmF1.4 R、XF16-55mmF2.8 R LM WR、XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR、XF23mmF1.4 R
FUJIFILM GFX100S、GFX50S II
FUJINON GF32-64mmF4 R LM WR、GF45-100mmF4 R LM OIS WR、GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR、GF1.4X TC WR(テレコン)
XFの単焦点16mm&35mmは、人物などのスナップ撮影やボケ味を重視した撮影に使うために持って行った。
超広角レンズの活用法にはもう1つ誇張、デフォルメがある。今回XF8mmを含む超広角レンズに関しては、しばしば僕の写真展でアマチュアの方から「相原さんと違い日本を撮るだけだから、そんなにダイナミックな風景はないので、超広角は必要ないです」という意見をよく聞く。実はそれは大きな間違い。広角レンズの誇張デフォルメの効果というのを多くの人が忘れがち。この効果こそ超広角レンズのもう1つの絶大な効果であると考える。森の中や、手前の花と遠景の組み合わせの時、このデフォルメ効果は大きい。
しばらくの間「和の写心」番外編でXF8mmの特徴を生かした作品をUPする予定だ。楽しみにしていてほしい。
今回の撮影中に、最も痛切に思ったのはXF8mmこそ僕が追い求めていた世界観を表現してくれるレンズだと。同時に困ったことも生じた。過去35年間オーストラリアを撮影したとき、XF8mmがあれば、あの時こんな絵が撮れたのにと悔やみ始めた。このレンズを手に入れると同時に僕は、過去にさかのぼり、撮りなおしをするためのタイムマシンも欲しくなった。それぐらい自分の表現方法を根底から考えさせられるレンズだ。自分の風景写真にもう1つ何かが欲しいと悩んでいる方、このレンズはあなたの写真哲学のブレークスルーになってくれるはずだ。なぜならば僕がそうであったからだ。だからこそ確信してお勧めできるレンズ。特に風景写真はXF8mm登場前か後かで大きな分岐点になることは間違いないと感じる。
撮影協力 
カンタス航空
西オーストラリア州政府観光局
Photography by Masaaki Aihara


相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください







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by masabike | 2023-07-21 08:26 | 西オーストラリア州 | Comments(0)
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