瀬戸内遠望図 FUJIFILM X Series facebookより転載


瀬戸内遠望図 FUJIFILM X Series facebookより転載_f0050534_07361289.jpg
【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「瀬戸内遠望図」愛媛県 石鎚山系 瓶が森林道より
FUJIFILM GFX 50S + FUJINON GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR
瀬戸内海に夕日が沈む。その夕日に照らされ、島々がシルエットで浮かび上がる。超遠景でありながら、1つ1つの島のシルエットをしっかりと、かつ夕日が映り込む海の描写も再現することができた。同時に淡く連なる山並みも、シャドー部がつぶれずに捉えられている。これは、とても広い色と輝度の階調の成せる業。それこそがラージフォーマットの力だ。広いダイナミックレンジや輝度差の表現力。フルサイズのマシンとは比べものにならない。
GFXを使っていると、しばしばアマチュアの方から「僕はそんなに大伸ばしとかしないからラージフォーマットはいらないな」という声を聴く。失礼な言い方かもしれないが、それはラージフォーマットに対して、まだまだ認識不足だと感じる。ラージフォーマットの魅力であり強い武器は、幅広い階調表現でもありダイナミックレンジ。特にRAWデータから現像して画像処理をすると、「お~~、ここまで捉えているのか」と驚かされるほどの情報量が埋め込まれている。僕の場合は、カラー作品ではほぼ撮って出しのjpegを使うが、モノクロはRAW現像して画像処理することが多い。とりわけモノクロの場合は、幅広い階調表現が可能な点はとても有利に働く。白から黒への階調、そして暗部から明部への階調のバリエーションが、いかにたくさんあるかが作品の良し悪しを決める。そしてカラーにおいても、今回のように輝度差や色の幅が広い場合は、俄然ラージフォーマットの有利性が働く。これから夏に向かい、どんどん光は強くなりコントラストは高くなる。そして、写欲をそそるような美しい積乱雲がたくさん生まれてくる。そんな時、雲を表現しようとしたら風景がつぶれてしまった、でもフィルターとかレイヤードはしたくない、きっとそう思う瞬間があるだろう。自然な階調で、幅広い色と明暗を表現したくなる季節。夏の日の恋は、淡い思い出になってしまうけれど、夏の日の光は強烈な思い出となることだろう。その思い出を残すために、強い光こそGFXのラージフォーマットの世界だと確信する。逃した光と時間は、取り戻せない。だから僕はGFXを使う。
Photography by Masaaki Aihara

相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください







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by masabike | 2023-06-22 07:36 | 日本風景 | Comments(0)
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