天空の路 FUJIFILM X Series facebookより転載

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【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「天空の路」北海道 三国峠


FUJIFILM GFX 50R + FUJINON GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR
バイクに乗っていると「日本でいちばん好きな道はどこですか?」と聞かれることが多い。1つに絞るのはかなり難しいが、選ぶとしたら北海道の三国峠、国道273号線。北海道をツーリングするライダーの間では大雪国道とも呼ばれている。北海道の十勝から上川・層雲峡に抜ける道。白樺の林や原生林を抜ける景色は、とても日本とは思えない。毎年夏になると、撮影のロケハンもかねてここをバイクでツーリングする。その中で、三国峠の原生林をまたぐ橋梁がある。峠の頂上から見ると、よくこの原生林を切り開き、橋を作ったものだと、思わせるほど存在感が強い。秋から冬になると多くの人がここに撮影に訪れる。でもほとんどの人がこの橋を、風景を入れないで撮影する。ある冬の夜明け、圧倒的な大自然の存在感に抗う様に建つ橋に、思わず「頑張って」と声を駆けたくなる気持ちになり、シャッターを押さずにはいられなかった。
しばしばネイチャー系の撮影をされる方から、人工物が入るからよい画が撮れない、フレームから外しているという声を聴く。でも人工物も風景の1つではないだろうか。花鳥風月だけが風景写真ではない。大自然の中に存在感を主張する人工物も、風景の大切なパートだと僕は思う。その風景の中に溶け込むように人工物があることにより、撮影する風景の巨大さ、ダイナミックさが出ればそれは良いことだと考える。昔の山水画を見ると、しばしば渓谷や山並みの風景の中に橋やお寺、あるいは民家が描かれている。昔の絵師たちも、人工物という点景を入れることで、大自然の雄大さ、荘厳さを描き表したかったのかもしれない。



冬の夜明けに大自然の中で、「どんなことがあってもここに立ち続けるぞ」という橋の強固な意志と、背後に迫りくる原生林の圧倒的質量を表現したかったので、ラージフォーマットを選択して撮影した。レンズはGF100-200mmF5.6 R LM OIS WR。基本的に風景は広角レンズが中心と考えているが、時々ひと味利かせるために望遠のGF100-200mmを使う。広角が多い風景の組み写真の中で1点、望遠レンズでの作品を入れることで、お寿司のワサビを利かすような効果が得られ、組み写真の流れ、あるいは写真展での流れをピリリと〆てくれる。ぜひ風景写真を撮る方に持っていてほしいレンズだ。1050gと、望遠ズームレンズとしてはかなり軽量な部類だ。そして、三脚台座がしっかりしていて重心が低くブレにくい。これが重要で、単体では光学性能が素晴らしいのに、台座が弱いために三脚に付けたらブレやすい、というレンズが意外とあるものだ。そうした中で、GF100-200mmは光学性能、重量、そして三脚台座の作り込みの良さと、3拍子揃った風景撮影には必需品のレンズであると考える。



これから桜や花の季節。広角で雄大な春の風景を収めつつ、ワンポイントでGF100-200mmを使い、山の中にポツンと咲く、山桜などを切り出すような使い方をお勧めしたい。ツーリングで北海道の広大な大地を走る。ここは広角、ここはGF100-200mm。などと考えながら光と風の中を旅している。そんな風にイメージしているときが、撮影本番に負けず劣らず、写真をしていて一番楽しい瞬間かもしれない。
Photography by Masaaki Aihara

OnThe Earth 超大陸 オーストラリア 写真展のご案内



 会期  3月17日~3月23日  10:00~19:00 最終日は14:00閉館 最終日 入場は13:50

 会期中 無休
  
 入場無料

 アクセス  地下鉄御堂筋線「本町」駅下車 3番出口から本町通りに沿って 東へ約5分
       地下鉄堺筋線「堺筋本町」駅下車 17番出口から本町通りに沿って 西へ約3分

        〒541-0053 大阪市中央区本町2-5-7
       メットライフ本町スクエア (旧 大阪丸紅ビル) 1F
        TEL 06-6205-8000 (受付時間:平日10:00~18:00)



会期   3月29日~4月5日 10:00~17:30 最終日 15:00閉館

会期中  無休

入場無料


アクセス 〒921-8043  石川県金沢市西泉2丁目83番地  最寄り駅 JR西金沢駅 おおむね徒歩15分
     お車でご来場のお客様へ 無料駐車場がギャラリーにございます。お車でのご来場便利です

     TEL : 076-243-6000


いずれの会場でも相原 在廊予定です  大阪は全日在廊ですが、金沢は平日1~2日不在となるかもしれません 申し訳ございません

またいずれの会場でも 新作写真集 OnThe Earth販売予定です。また他店等でお買い求めの相原出版物お持ちいただければ喜んでサインさせていただきます


みなさまのご来場心よりお待ち申し上げます
あと催促ではないですが、お土産等はどうぞお気遣いなく。写真展を見ていただくのが最高のお土産です




相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください






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by masabike | 2023-03-02 22:53 | 日本風景 | Comments(0)
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