写真集と写真展は毎回怖いです

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1996年2月発売
CD-ROM写真集 AUSTRALIA シンフォレスト刊



クラウドファンディングも折り返し点を過ぎました。まだ少し目標金額の400万円には遠いいですが、それでもとてもうれしいです。なぜなら昨今の物価高 社会情勢からの不安 年末等が近づき僕もそうですが、普段より出費が多い中で皆様がこれだけの方がご支援してくれたことはとてもうれしいです。

 写真展や写真集は毎回未知数です。いつも写真展初日を前にすると、前夜に「誰も写真展にお客様が来なかったらどうしよう」という悪夢につきまとわれます。写真集もだれも手に取ってくれなかったらどうしようとい暗い気持ちになります。写真展でお客様がいらっしゃらない、写真集が全く売れない。これは自分のアイデンティティの全否定になるので恐ろしいです。


 1996年にはじめてのCD-ROM写真集を発売したとき、CD-ROMでの写真集はまだ出始めでした。不安ばかりでした。誰も買わなかったらどうしようという思いが強くなり、発売初日 当時の秋葉原の大手家電店のCD-ROMコーナーに行きました。そこには朝一番で自分のCD-ROM写真集 Australiaが高く積んでありました。他の製品を見るふりをして、自分のCD-ROMのコーナーを凝視していました。開店から20分ほどすると、ひとりの女性の方が売り場に来られて僕の写真集を手に取ってくれました。買ってくれる!!と思いましたが、彼女は他の写真集2つぐらい手に取り、僕の写真が映る売り場のサンプル映像のモニターを見ていました。もう眼は彼女にくぎづけ。ガン見してしまいました。すると僕の視線に彼女が気付き、こちらをにらみ返してきました(よほど怪しそうに見えたと思います。ストーカーとかかもしれないと思われたかもしれないです) 僕は意を決して、その女性に歩み寄り名刺とカメラマン証を提示して妖しいものではないことを示しました。「実はこれぼくの作品集で、撮った本人でございます。今日発売初日で気になり売り場に来ていたので、ついじろじろ見てすいません」と話すと彼女の顔は明るくなり「ほんとですか?だったら買ったらサインをいただけますか?」と言われてもちろんと答えました。その後売り場で彼女にサインをしていると、お店の方も「えっ本人なの?だったらPOPにもサインしてくださいと言われた。サインさせていただいた女性のお客様は、とても喜んで帰られました。それを見ていたほかのお客様もサインいただけるなら購入しますと2人ほど買われました。 おかげさまでCD-ROM写真集は空前のヒットとなり確か2万枚ぐらい売れました

同じく写真展でも初日の朝一番で来られたお客様の笑顔は忘れることができません。それは自分の撮影したすべての作品は自分の分身であり自分の子供でもあります。だからそれに会いに来てくれた方、手に取っていただいた方のお顔を見るのはすっごく楽しいです。もしかしたらそのために作品を創り上げていると言っても過言ではありません。

うちの撮影の元アシスタントY君 事務方のアシスタントで今もお手伝いいただいているIさんも、実は写真展と写真集での出会いがご縁で、僕のところにお手伝いに来ていただいています。写真展と写真集は莫大に自己投資がかかります。ハイリスク&ローリターンです 笑昔オーストラリアのカジノホテルに取材で泊まったときマネージャーさんから「撮影も良いけど、たまにはカジノで遊んでみたら?ギャンブルはドキドキだよ」と言われたとき「毎日 僕はギャングるをしている、撮影は大ギャンブルだから毎日カジノみたいなものだからカジノは行かない」と答えると笑っていました

今回も大きなギャンブルです。クラウドファンディングの僕のサイトの中でも今回の資金の内訳を下記のように書いています

プロジエクトにおける資金の使い道

1 写真展のプリント制作    約50点                 \1,000,000- 

2 写真展作品の額装       約50点                 \1,000,000- 

3 写真展 会場運営費     @100,000×5          \500,000- 

4 DM制作印刷代                            \150,000-

5 DM郵送料                              ¥300,000-

6 写真集 制作費                           \3,000,000-

合計                                  \5,950,000-

プロジェクトの実行費とクラウドファンディングの差額は相原個人で資金調達する所存です

クラウドファンディング達成しても200万円以上の出費です。でも写真展と写真集は多くの新しい出会いと、多くの思いでを創り上げてくれます。そして人生の大きなマイルポストであり、写真をご覧いただいた皆様の大きなターニングポイントになることもあります。コロナ禍、不安定な未来、異常な物価高。そんな時だから力強い写真で不安を切り裂きたいと思います。皆様どうぞ応援よろしくお願いいたします





相原正明撮りおろしのkoji note From OITA 相原正明 フォトエッセイ  ぜひお楽しみください








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by masabike | 2022-11-20 22:33 | 写真展 | Comments(0)
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