花の力 FUJIFILM X Series facebookより転載

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【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「花の力」奈良県 大宇陀 又兵衛桜
FUJIFILM GFX 50S + FUJINON GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR
夜明けの房総半島を上空から眺める。蒼い空間の中にほのかに白く輝くものが点在している。満開の桜だった。オーストラリア発のカンタス航空深夜便のフライトは朝一番に成田に着陸。着陸まで、関東平野から房総半島の上空を旋回して、朝6時の成田空港開港時間を待つ。その間に関東平野に点在する無数の桜を眺めることができる。日本はまさに桜の国だと痛感した。
僕は桜の季節に桜前線を追いかける方ではないが、家の近くの桜と奈良の又兵衛桜の2か所はなるべく欠かさずに撮りに行く。又兵衛桜に関しては、満開の時を外して蕾、あるいは散り際を撮りに行くことも多い。特に蕾の時は「咲くぞ!!」という花の精力が満ち満ちている。そして花がない分、又兵衛さんの枝ぶりと樹の形がよく分かり、フォトジェニックな作品が撮れるのだ。何よりも他者の作品と差別化できる。写真コンテストの審査をして実感したのは、桜の作品は多い。その中で残るためには差別化が大切だと思う。蕾や散り際を撮る人はとても少ない。
そして、僕は桜の形態によりフィルムシミュレーションを使い分けている。あくまで個人の主観なので絶対ではないが、参考にしていただければと思う。
・蕾の時はVelvia
・7分咲き~満開はASTIA
・散り際はPROVIAもしくはVelvia
蕾はよく見るとかなり赤味が強い。そして咲くために蓄えている花の情熱を表現するために、あえてVelviaを選択して、肉眼で見た時よりも心に残るイメージの色で赤味を強調している。そして花が咲き、木が花で覆われるとASTIAを選択し、光線状況やバックの色合いとバランスを取って、Color(彩度)やコントラストで調整をする。個人的には満開の桜はVelviaで撮るよりもASTIAで彩度を調整しながら撮る方が、桜の花の淡いピンクの艶やかさが表現できると思っている。これらの設定によってGFX & Xの画質設計のポテンシャルをフルに引き出し、撮って出しの作品を生み出せる。散り際の桜吹雪になる頃は、朝夕はやはり宙を舞う花吹雪を強調しVelviaに設定する。昼間は花吹雪がまるで雪のようなイメージになるよう、PROVIAを使っている。時には彩度をUPしたASTIAを選択することも。GFXには数多くの絵の具(フィルムシミュレーション)が搭載されている。大切なのは撮る時に頭の中で絵コンテを描き、それに相応しい色を選択すること。そしてもちろんカラーだけではなく、時としてモノクロのACROSモードを選択することもある。シャッターチャンスが限られている桜。最高の作品を撮るためには普段からフィルムシミュレーションでいろいろな花などを試し撮りして、自分なりの色の世界のパレットを用意しておくことが大切だ。フィルムシミュレーションを使いこなした時、あなたしか撮れない桜の世界が待っている。きっと花たちも喜ぶに違いない。野や山、公園で桜たちが待っている。皆さんも自分なりの桜の色をGFX & Xでとらえてみて欲しい。きっと他者との差別化ができるはずだ。そして皆さんの作品が多くの写真コンテスト等で飾られることに繋がれば、非常に嬉しい。


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by masabike | 2022-03-19 14:53 | 日本風景 | Comments(0)
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