月光岳遠望図 FUJIFILM X Series facebookより

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【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「月光岳遠望図」熊本県 御輿来(おこしき)海岸
FUJIFILM GFX 50S + FUJINON GF32-64mmF4 R LM WR
風景写真の基本はきちんと四季のストーリーを追うことにあると思う。特に日本においては。だが、単に四季を追うだけではまだフィルム時代の観点から変わらないと思う。デジタル時代の今は24時間、四季を追うことだと考える。高感度かつ高解像度の写真が撮れる今は、夜の撮影も必須だ。特に満月の夜はそう思う。
2021年最後の「和の写心」シリーズは満月の夜、有明海の御輿来海岸から見た雲仙普賢岳。月光に照らされた干潮の干潟、海を隔ててそびえる雲仙普賢岳をお届けする。ISO2500での撮影だ。ラージフォーマットのGFX 50SではISO2500程度は余裕の感度。SNS上の縮小データでは見辛いが、写真を拡大すると、月光に照らされた神秘的な美しさの干潟のグラデーションを見ることができる。しかも露光時間は4.3秒なので、月や星もさほど形が歪むことなく写せた。このような時間でも撮影ができるようになり、夜は寝る時間ではなくなってしまった。
写真展でオーストラリアの作品を見たお客様から、「大自然の中でキャンプをして、夜はキャンプファイヤーをして満天の星を眺めながらお酒を飲んで、最高のキャンプですね!うらやましい」と言われるが、それはもはや昔話。X-Pro1が登場して以来、夜も作品を撮りたくなる。イヤ、撮らねばならない撮影時間帯となってしまったからだ。今までお酒を飲んで眺めていることしかできなかった夜の光景を、自分の作品にできる。そう思ったら夜は寝るのが勿体ない。僕のランドスケープの撮影コンセプトは「地球のポートレート」。だから夜には夜の地球のポートレート、いや地球も含めた宇宙のポートレートを撮ることができる。
我が家のリビングには1月から翌年の3月までの15ヶ月を一目で見ることのできる1枚物の巨大なカレンダーが貼ってある。それには毎月の満月、半月、新月の時期が記入してある。僕の年間撮影スケジュールは、その月齢を見て決めている。これもXシリーズが出て以来の習わしになっている。言い換えるならば、自分の1年の生活が月齢によってコントロールされている。
2021年、最後の作品は九州の西側の天に輝く満月で終わる。この世はすべて輪廻転生。陽が沈めば月が昇る。陽が暮れれば夜の闇が来る。そしてまた新しい夜明けが来て、輝く太陽は必ず昇る。2022年は第1回目の作品は輝く太陽に照らされた地球のポートレートをお届けする所存だ。
今年一年、多くの皆様に相原正明の「和の写心」をご覧いただいたことに心から御礼申し上げたい。皆様に見ていただくことが撮影の大きな起爆剤になっている。だからこのシリーズの作品はご覧になっている皆様のお力のお陰だ。2022年が皆様の写真ライフにとって素晴らしい年となることをお祈り申し上げます。今年も本当にありがとうございました。
Photography by Masaaki Aihara


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by masabike | 2022-01-08 23:04 | 日本風景 | Comments(0)
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