紅葉虹色図 FUJIFILM X Series facebookより転載

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【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「紅葉虹色図」北海道 オンネトー
FUJIFILM GFX100S + FUJINON GF45-100mmF4 R LM OIS WR
写真の神様はまたもやいたずら好きだった。夕立の雨をしのぎ、木陰で湖を眺めていると、天から光が射し、突然紅葉の中に虹が現れた。まるで「お前は今、写真が撮れるかな?」と試されているようだった。
僕はレンズの手ブレ補正機能をONにして、同時にISO感度を400にUP。急いで水辺に降りて撮影をした。撮ること数枚、そのあと手ブレ補正をOFFにし、カメラを三脚に固定してさらに撮影した。
紅葉の森と虹、しかも阿寒富士の頂をかすめるように現れた虹はまさに千載一遇、いや百万分の一の奇跡だと思う。皆さん、どうして最初から三脚を使用して撮影しなかったのか?と疑問を感じているのではないだろうか。理由は、虹はすぐ消えてしまうということと、画面右下の赤い紅葉に光が当たっている間にシャッターを切りたかったからだ。小さな紅葉だが、絵の中での訴求力が大きい。シャッターチャンスの数秒の差が作品を大きく変える。

学生時代、僕は新聞学科で報道・ドキュメンタリー写真を学んでいた。先生は現役の某新聞社の写真部長。その時に教えていただいた多くのことの中で、心に残っている言葉が「まずは1枚シャッターを切れ。ピントが甘くても、ブレそうでも、まずは1枚写真を撮れ。写っていれば記事に出来る。キャプションは書ける。でも写っていなければ何もできない。」その言葉は今でも撮影の時に必ず守るようにしている。どんな撮影でも、まずは抑えの1枚を必ず撮っておく。なぜなら時間は戻せない。「あの時シャッター押しておけば」、もう後の祭りだ。でもラージフォーマットのGFX、手持ちで大丈夫なのか?多くの人が疑問に思うだろう。GFX100Sの手ブレ補正は今まで数多くの現場で作品を支えてくれ、強い信頼の絆で結ばれている。さらに安全策としてISO感度を少し高めに設定することで、1/500のシャッタースピードを確保している。その2つの設定のおかげで、手持ちでも手ブレせずにきっちりと撮影できた。


手ブレ補正の有効性は、とっさの時だけではなく、三脚が使えない環境 ―例えば空撮や、クライミングなどの足場がない撮影でも威力を発揮してくれる。今後オーストラリアに行き空撮をするとき、超高解像度の写真が手持ちでヘリコプターから撮れることは強い武器になる。空から見た砂漠の風紋や奇岩群の岩肌をGFX100Sの再現性で撮れると思うと、今からワクワクする。


今回、とっさの虹に対応ができた要因は他にもある。カスタムした設定が、Qボタンで瞬時に変更できることだ。撮るために何が必要か?そのためのフィロソフィーがGFX100Sの細部に宿っている。まだフリーランスの写真家として駆け出しの下積み時代、何が何でも自分の人生を変えてくれる1枚が欲しかった。その1枚があれば個展もできる、プロとしての確固たる1歩を踏み出せる。いつもそう思っていた。そういう奇跡の1枚はいつ訪れるかわからない。そのために当時のトップ機材を揃えて、奇跡の1枚を手にすることができた。今、プロとして自分の名刺代わりとなる1枚、あるいはアマチュアでも自分の人生の金字塔になる1枚を撮りたいと思うならば、僕は間違いなくGFX100Sを勧める。世界最高峰の絵造りのSpiritが細部に宿る撮影マシンは、あなたの写真人生に大きな転機をもたらすはずだ。今一度言おう、人生を変えてくれるシャッターチャンスは1度しかない。そのためにGFX100Sは存在すると言っても過言ではない。


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by masabike | 2021-10-20 17:09 | 日本風景 | Comments(0)
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