一心同体 2

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FUJIFILM GFX50S+FUJINON GF32-64mm



















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LUMIX S1R+LUMIX70-200mm

先日のブログでもカメラで大切なことは一心同体と書いた。今日はその追記

写真を撮りに行くときの最大の目的は写真をとり作品として完成させること。そこに100%以上集中する。
フレーミング シャッターチャンス そして周辺の光と影と状況の変化

これはランドスケープでもスナップでも建築でも鉄道でも同じ。なのでカメラを操作するという存在が、立ちはだかると邪魔として考えてしまう。高機能だけど操作がしづらい。あるいはマニアックな操作が面白い。それでは作品撮りの機材として選べない。失礼な言い方かもしれないけど、個人的にはクラッシックカメラをめでるという嗜好がほとんどない。カメラはあくまでその瞬間に心の中に浮かんだ絵を、ストレスなく現実化してくれる機械。だからオールドレンズを楽しむこともなければ、クラッシックカメラで古い味わいを楽しむこともない。
撮影の時点で自分が使える最高の機材で、心の中の絵と具現化した写真の誤差をなるべく少なく表現できる機材それが自分にとりベストなカメラ

場合によっては、最高の一瞬が捉えられるならばカメラの1台 レンズの1本ぐらいつぶしても良いと考える。カメラはあくまで撮影の過程の道具。だから酷使する。プロ機材は酷使するために作られていると言っても過言ではないだろう

以前、高画素のデジタルカメラを購入して1年たった時、そのメーカーのフェローの方にお会いした。お使いのカメラいかがですか?と言いながら、僕のカメラを手に取って眺めていた。そして一言「まだまだカメラが綺麗ですね、もっとぐちゃぐちゃになるぐらい酷使してください。うちはそうゆうカメラを作っていますから」と言われた
 砂漠や タスマニアの森で一瞬の光を狙うために酷使する。でもその一瞬が、色と光とタイミングが迷わずに捉えられるカメラは数少ない。容赦なくカメラを襲う砂、カメラにたたきつけられる南極からの雨 一心同体となったカメラとともに自分も酷使する。ある意味命を削り撮る。酷使して旅を共にした仲間のカメラは、真っ先に帰国次第メーカーのSSに持って行く。もちろんその前に家で大切に掃除をしてなでてあげる。昔 銀座のバーで自衛隊のイーグルパイロットから聞いた話。フライトが終わり、くたくたになっても、愛機のノーズをやさしくなでて「ありがとう」と言いキスして帰ると、翌日もきちんとフライトしてくれる。でも、その儀式をしないとなぜかハイテク戦闘機でも機嫌が悪くなるという。カメラも同じだと思う
一心同体になれるカメラは大切に酷使し、大切にメンテナンスする。
どんなにハイスペックのプロ用カメラでも一心同体になれなければただの金属の箱。

前にも書いたがNikon D5 使えば使うほど 酷使すれば酷使るるほど、優れたプロ機材とわかり体の一部になってくれる
だがネットのD5のインプレでは神髄はどこにも書いていない。1~2日ぐらい適当な撮影ではプロ機材の神髄はわからないし、使い手の視点のレベルだけがさらけ出してもったいない限りと感じた


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よくカメラとバイクは似ていると思う。いかに一心同体になれるかが大事。スペックは2の次だともう

いまメインで乗っているBMW R1150GS もう21年選手 15万キロ近く乗り込んでいる
馬力とかのスペックは21年前でもごく普通のレベル。だが特技は体の一部になり、どこまで走っても疲れない。一気に竜飛岬~東京とか米子~東京とか走れる。まさにストレスを感じさせない名車。世界最強のロングツアラーだと感じている

そしてもう1台 HONDA CBR1000RR 見るだけで曲がりたい方向に曲がる、ここに行きたいと思う方向に曲がってくれるコーナーでの頼もしい一心同体マシン。だが180ps近いハイパフォーマンスは一般ライダーには使いこなせない。ある意味見栄で乗っている部分もある。個人的に最強の一心同体のマシンは1990年モデルのHONDA CBR400RR まるで自分がガードナーやスペンサーになったのではと錯覚させてくれる、走る官能で、いまだにCBR400をしのぐマシンには出会えていない

そしてバイクは完全に乗り手が支配する。昔、YAMAHA FZR1000を買ったころ、まだのり慣れていないが箱根に行った。そうしたらものの見事にカワサキ KDX125のスーパーバイカーズに抜き去られて、全然追いつけなかった。馬力は8倍ぐらい違うのに・・・


一心同体になった カメラやバイク 長く使うことが良い作品 良い時間へのいざないとなってくれる
わが家でいちばん長い現役カメラはNikon F2 45年使用 バイクはBMW 21年使っている。自分に合ったものを買い長く使う ものに宿る魂は使い手を裏切らない。スペックだけを見て買い替える もう1度考えてみませんか?

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by masabike | 2021-09-07 12:51 | カメラ | Comments(0)
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