FUJIFILM X-H1+FUJINON XF16-55mm
晩夏の午後 佐賀関から愛媛 三崎港へフェリーで渡った
70分の船旅。伊予灘を越えて九州から四国へ。たった70分でまるで異なる風土。すこし荒々しい感じの九州から、船を降りるとのんびりゆるーい南予。方言もそんな感じ
丁度うちの家内の両親が南予の生まれ。家内の父は大洲、母は八幡浜。ついでに言うならば僕の父は徳島なので、四国はとてもなじみがあり落ちつく。南国独特のゆる~~い感じが四国にはある(一部高知は別として笑)
今回の九州の撮影は広告の仕事、つまりWork。作品撮りではなく撮った写真も撮るプロセス そして旅の始まりから撮影終了までがすべてクライアントファースト時間。「私」はいらない。前にもブログで書いたが、自分の世界を出すのは作品撮り。Workはすべてクライアント様のため。クライアントが白いカラスの写真が欲しいと言ったら「世の中に黒いカラスなんてないですよ」的な感じで対応する(大袈裟ですが)
そして撮影は大まかに3つの段階に分けられる。1)は100%クライアントと現場を仕切るADさんの絵コンテの世界を実現するために撮る。自分を撮影マシンに徹する撮り方 2)はクライアントもしくはADから、クライアント希望はXXXだからこれに相原さんらしさをトッピングして欲しい と!頼まれる撮り方。そのトッピングの度合いが30~70%の幅があるので、事前の打ち合わせでよく確認しておかないと、あと大騒ぎになる
3)被写体だけを指定されて、相原度100%で好きなように撮って欲しいと頼まれる場合。
1~3いずれかの場合でもクライアントは毎回多くのそして大きなものを期待する。なので最低でも100%のクォリティー そして予定の項目をしのぐバリエーション かつクライアント目線に立ったものを抑える必要がある。
3を除き「僕はこう思うのです」という撮り方は必要としない。逆にトラブルのもとになる。あくまで撮影マシン
今回のWorkが1~3のどれに当てはまるかはここでは言えない。ただクライアントのために提供した4日間の撮影持ち時間 フルに撮りまくった。フェリーに乗ったときすべてのミッションが終了。はじめて船のデッキに腰かけ冷たいお茶お飲み、水平線の雲を見て、夏も終わりかと考える時間があった。work中だと 雲を見ても露出は構図は撮る絵造りばかり考えてボーっと見ることはないからだ
フェリーの扉が開き南予に上陸したとき、移動から、初めて旅の時間に切り替わった気がした
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