FUJIFILM X Series facebookより転載 極楽色彩図



FUJIFILM X Series facebookより転載 極楽色彩図_f0050534_09202938.jpg
【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「極楽色彩図」 茨城県 古河市
FUJIFILM X-T4 + FUJINON XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
8月になると夏休みはもう半分。子供のころは「あ~~半分終わった」と悲しい気持ちになった。そして家のかなではお盆の準備。ご先祖様をお迎えする大切な時。
 海外、特にオーストラリアの砂漠のような季節感や情緒と縁遠い場所で仕事をしていると、日本の伝統的習慣や風習のすばらしさを再認識させられる。文化や思考は、まさに風景や風土により生みだされ、育てられると感じる。これは色も同じ。海外で写真展をすると、それぞれの土地、国々で好みの写真の色が分かれる。特に海外でプリントをするととてもよく分かる。オーストラリアで個展をしたとき、現地の富士フイルムのラボでプリントした。日本でのプリントに比べて、彩度が2割ほど高かった。自分の色はこれではないと、日本からのテストプリントを見せると「マサはこんな風に色が見えているのか」とラボのスタッフ全員に驚かれた。彩度が高めと感じた色が、彼らには普通で、僕のテストプリントはくすんだ色という印象だったそうだ。乾燥して光の透過度が高いオーストラリアでは、景色が強烈に鮮やか。そこで生まれ育っていると、自然とその環境の色と光の影響を受ける。これを書いている自分も、しばしば日本では「色遣いやコントラストが外国のフォトグラファーみたい」と言われることがある。それは多分オーストラリアの強烈な光の中で30年以上の時間を過ごし、作品を創り出してきたため、脳内の絵コンテが、オーストラリアの色になっているからだと思う。
 X&GFXシリーズは数多くのフィルムシミュレーションを搭載している。僕が日常使っているX-T4で12種類のフィルムシミュレーションがある(モノクロのフィルター設定をいれれば18種類)。それにWB設定、さらにはクイックメニューを使って現場での彩度、コントラスト等を微調整すれば、無限の色の組み合わせができる。そのおかげで、世界のどこに住んでいても、その土地で育まれた色彩にアジャストできると思う。以前、フィリピンとインドネシアでXセミナーをさせていただいたことがある。いずれの土地でも現地Xフォトグラファーはじめ、多くのアマチュア写真家の皆さんが、「フィリピンらしい色、インドネシアらしい色を撮って出しで再現できるからXを使い続けている」とコメントしてくれた。
色は風土と生活の経験値で生み出される。そして世界のどこにいてもX&GFXはあなたの求める色を生み出すことができる。そろそろお盆なので、仏壇に蓮の花の写真でもお供えしようかと撮影に向かった。僕が持つ真夏の光で見る蓮の花のイメージは、オーストラリア北部のクロコダイルが生息する広大な湿地帯。赤道に近いその大地は強烈な色彩とコントラスト。普段、僕は日本で花を撮るときはASTIAで彩度をプラス1からマイナス1の範囲内で調整して撮るが、この朝はVelviaにして彩度をプラス1~2にして、赤道直下の極彩色の光に近づけた。それは極楽浄土の絵巻物に出てくる色に近いイメージだった。お釈迦様の生誕地、インドでは、もしかしたら極楽浄土のイメージをこんな色の世界で感じているのでは、と僕なりに想像してしまう。
世界のどこにいても、撮る人が求める色を提供してくれる。それがX&GFXではないかと感じる。2021年の夏、皆さんはX&GFXでどんな色と光を残しますか?ぜひあなたしか見ることのできない色を写心にしてほしい。

富士フイルムさんのX シリーズフェイスブックで 和の写心(毎週水曜日更新)を連載中。「イイネ」押してくださいね



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by masabike | 2021-08-05 09:21 | 日本植物 | Comments(0)
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