畏怖と尊敬そして感謝





畏怖と尊敬そして感謝_f0050534_09461419.jpg

Nikon F2+Nikkor50mmF1.4 FUJIFILM RD100
奈良県 大台ヶ原 満月の夜の稲妻



自然と向き合い、撮影させていただくときいつも心掛けていることがある。
自然を恐れ 敬い 尊敬すること。ただし必要以上に恐れないことも


写真 特にランドスケープは非常に受動的。自分の力では太陽も月も雲も風も何一つコントロールできない。自分の直感と自然がシンクロすることができて初めて撮らせていただくことができる。撮ってやる、あるいは俺が自然を切りとるでは宇宙の神様は微笑んでくれない。あくまで自分の波長に合った光を見つけ撮らせていただく。そのシンクロ率が高くなり100% 200%になったとき 、初めて作品というものを撮らせていただく




畏怖と尊敬そして感謝_f0050534_09200099.jpg


先日 オリンピック サーフィンで銀メダルを獲得した五十嵐カノア選手が試合終了後 海の神様に膝まづきお礼をしているシーンがあった。そして彼は試合後「今回は自分に合う波を見つけることができなかった」と話している。これはとても正直な声であり神髄だと思う

良い光と巡り合い作品になるように、良い波と巡り合い自分のパフォーマンスが発揮できるすべては同じこと。この気持ちがあれば、次は金メダルが取れるかもしれない。いやメダルは関係なく、彼らしいパフォーマンスが見れると思う。サーフィンが地球とシンクロしてパフォーマンスする、肉体的パフォーマンスアートであることを彼の演技からとても感じた



ランドスケープの写真を長年撮影していると、理屈や理論あるいは確率では説明できないことがある

今回の作品 満月の夜の稲妻。日本一 降雨量の多い大台ヶ原で満月の晩に偶然山の上だけが快晴。しかも雲海がたなびき、その上に稲妻が走る。今でもその時の現場はたった今のように克明に覚えている。CGのような非現実の世界だった。そしてその日そこに行ったのは、予定していた宿に泊まれずに、さまよっているうちに出くわした。まさに偶然と奇跡の産物。だが他にも幾度もそのような機会があり、宇宙の神様から撮らせていただいた


自分としては語り部みたいなもの、宇宙の神様がレンズの前に降りてきてくれてシンクロさせていただいただけ。だから高度なテクとか裏技はない。あるのは畏怖と尊敬と感謝。毎回良い作品を撮らせていただいた時に行うルーティーンがある。撮らせていただいた現場の神様に、柏手を3回打ち合掌し感謝を伝えること。撮らせてくれてありがとうございました。


この気持ちを忘れたとき、写心からただの風景写真に崩れ落ちると思う。
尊兄畏怖感謝  自然と向き合うとき忘れてはいけないことだ。俺が‼!いらない


富士フイルムさんのX シリーズフェイスブックで 和の写心(毎週水曜日更新)を連載中。「イイネ」押してくださいね



ブログランキング応援クリックお願いします。応援たくさんしていただけるとたくさん写真がアップされます 笑
下のランキングバナーをクリックしてください。


by masabike | 2021-07-30 09:42 | 写真アート | Comments(0)
<< 給水塔 四国山図 >>