Mr. Bruce Dale Legend of National Geographic

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PENTAX Optio W10
 

人生でいちばん影響を受けた写真家は?と聞かれたら、僕はまとわずBruce Dailさんの名前を挙げる。
それ以外にもアンセルアダムス氏 ピータードンブロフスキー氏 リチャードアベドン氏 濱谷浩氏 野町和嘉氏などがあげられが、なぜ僕が彼の名前を一番に挙げたかというと、撮影現場で生に教えをいただき影響されたのは彼以外にない

たぶん 日本のネット系アマチュア写真家やメディアでは知られていないが、ナショジオのスタッフ並びにナショジオのフォトグラファーたちが神と崇める人物。30年間で約6000点の写真がナショジオの誌面を飾ったと言われている。まさにLegend of National Geographic。

Bruceさんと知り合ったのは2008年のアドビアドベンチャータスマニア。
初対面はホバートの空港だった。先にタスマニア入りしていた僕が、空港に彼を出迎えに行った。飛行機のタラップから降りながらNikon D3で撮影しながら降りてきた。ご挨拶して握手して開口一番彼がしたのは、D3のモニターを見せてくれて「アメリカからの旅でこんな写真が撮れたよ」だった。僕は唖然だった。そこに映し出されたのは紛れもなく、ナショジオの世界

そして彼は僕たちに荷物を預けると「後でホテルで会おう、撮影に行ってくる」「えっ!ワシントンDCから約30時間の旅 疲れていないんですか?休まないんですか?」「ミスターアイハラ 僕は休むためにタスマニアに来たんじゃない、写真を撮るために来たんだよ」そう言い残すとタスマニアの街に消えて行った。その晩から苛酷なアドビアドベンチャータスマニアが始まった。1日20時間近い 撮影~編集~プレゼン~ミッションブリーフィング

2日目 彼が夕方のミッションブリーフィングの時に、脚のすねに冷たいコーラを当てていた「Mr Dale なんでコーラを足に当てているんですか?」と尋ねると「ちょっと撮影で階段を踏み外して、足が痛いのだけど薬もないので冷えたコーラの缶を当てて患部を冷やしている」と。僕は急いでホテルの部屋にもどり冷シップを1パックもって来た。「Mr Dale予備のシップ薬なので良かったら使ってください」というと彼はお礼とともに「あとミスターはやめて欲しい Bruceでいいよ みんなそう呼ぶから」「でも日本では著名な写真家はマスター(先生)と呼ばなければならないので、ファーストネームだと・」彼は「僕はマスターヨーダではないから、Bruceでいいよ、君は・・え~~とMasaでいいね」となり2日目で打ち解けることができた。そしてそれ以降彼は、必ず夜のDL~編集セレクト~レタッチ作業は僕の隣でしてくれて、どうしてこのカットを選んだかを説明してくれた。それ以外にも写真を撮るときの内面世界 哲学 被写体との向き合い方 ここでは書ききれない。彼は科学写真からポートレート ドキュメンタリー ランドスケープまで何でもこなす。だからこそ膨大な作品がナショジオの誌面を飾れたと思う
ブリーフィングや移動の間 彼が今までの失敗談や、旅での体験 などたくさん話してくれたが、すべてが貴重な人生哲学。彼が話すとき他の参加フォトグラファーがみんな集まり彼の話に集中する

これだけ著名なフォトグラファーでありながら、ものすごく腰が低い。低いなんてものではなく穏やかな宗教家のようだった。
あるひ移動の途中 田舎町の公園でコーヒーブレークをしていると、通りがかりの女性がふと足を止めてBruceさんをじっと見つめ「あのー。もしかしてあなたはBruceDeal?」と聞くと彼は軽くうなずく。女性は顔が笑顔でくちゃくちゃにあり「ずっとずっとファンです 神に会えたは」と言い握手してハグして記念写真を撮った。その間彼はしゅうしニコニコしていた。

彼のすべてが2週間とても勉強になった 写真だけではなく生きざま立ち振る舞い

ある日 アドビから参加しているフォトグラファーがお互いのポートレートやスナップを撮るという課題が出た。Bruceさんはニコンのコンデジで1mmづつぐらいしかカメラを動かさずに僕を撮っている。彼になんでそんなに細かくカメラを動かすのかと尋ねたところ「Masa1mm違ったら世界は全然違う 君はもしかしたらカメラを10cmぐらいづつ動かしてアングルを探すのかな?」と言われ答えられなかった。自分のスナップや風景の撮り方がザルだったことを教えられた。そんな彼が作業中に「これ僕の孫娘 かわいいでしょ」とガラケイの写真を見せてくれた。写真はワシントンのポトマック川沿いの桜をバックにとられたお孫さんの写真。それはまさにナショナルジオグラフィックの表紙の写真だった。ガラケイでこの作品か。まさに写真は機材ではないと見せつけられた


2週間 彼から多くのことを教えていただいた。常に自分のすべてを盗むように、そんな立ち振る舞いだった。そして一番 学んだことは、常に写真を撮る 何でも撮る なんにでも好奇心を持つ そして謙虚である事 アドビアドベンチャータスマニアは人生でのブレークスルーでもあった



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Tasmania Hobart
FUJIFILM Fine Pie S5Pro +Nikkor70-200mm

アドビアドベンチャータスマニアの間にブルースさんがいちばんほめてくれたのが、上の作品。「波をこれほどセクシーにアートの撮った作品を見たことがない」とリップサービスかもしれないが絶賛してくれた

2010年のある朝 突然彼からメールが来た「Masaおはよう 元気かい?あれ俺は起きたら今京都にいるなぜだろう?」そんなメールだったが「どうして京都なの?」と尋ねても「秘密の仕事と言い いまだにどうして京都にいたのかわからない」でもおすすめの場所が知りたいとのメールだった お茶目な人でした
またいつかBruceさん お会いしてたくさん写真の話がしたい
そしてもっと教えを請いたいこともたくさんある


 

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by masabike | 2021-05-21 09:34 | 写真アート | Comments(0)
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