プリント完成




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Nikon D810A+Carl Zeiss Otus 28mm/1.4
オーストラリア ノーザンテリトリー マクダネルレンジ
今回のプリント作業で難しかったプリントの1つです




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写真展のファイナルプリントが完成しました。実はモノクロームの写真はプリント作業がカラー写真以上にとても大切です。なぜならば、現実の世界は色があります。色がある世界を白から黒のトーンだけで再現するためには、プリントする際にトーンの濃淡を調整して、脳内で見たイメージに近づける作業があります。これはフィルム撮影時代から同じです。モノクロ作品は撮影半分 プリント作業半分と言われるぐらいです。なので写真展の作品作りでとても大切なのがプリンターさん、この場合のプリンターさんは機械のプリンターではなく、プリントしていただくプリントの匠の職人さんです。

写真家が撮影しただけでは、漁師の人がマグロをとってきただけと同じです。それをいかにきれいにさばきお皿に盛りつけてくれる料理人さんがプリンターの方だと思ってください。でも最近はプリンターマシンで良いのがあるので、職人さんを頼まなくて、良いプリンターを買えばそれでよいのでは?と言われます。ある程度のプリントはそれでもOKです。ただしそれはプレゼン程度の作品までです。写真展となると話は別です。写真弘社さんアドのプロラボにある、プリントするマシンのお値段は1台 数千万円。プリントのインクも特別調合で、調合法は企業秘密です。なので一台40~50万円の民生用のプリンターを買っても歯が立たないです。F1レースに軽自動車で出るようなものです。

あともう1つは「あんばい」の問題です。プリントの職人さんは展示するギャラリーの部屋の壁の色 部屋のライティング そして作品全体の流れに合わせて、全プリントのトーンを調整してくれます。それと撮影データーを、プリント用基本データーに、パソコンで画像処理して整えるときは、PCのモニターなので光は後ろからくる透過光です。写真展は紙にプリントしてみる反射光原稿です。この差をくみ取り調整してくれるのがプリンターさんです。さらに言うならば、通常プリントは机の上に置いて平面で見ます。でも写真展はプリントは壁にかけるので、下に置いた時と、壁にかけたときではまた異なって見えます。この「あんばい」も難しいです。僕ら写真家でもこの差を調整してプリントするのは難しいというか、不可能に近いです。ですので2つのあんばい、透過光と反射光、下に置いてみるか壁にかけてみるかを調整してくれるプリントの匠の職人さん なくしては写真展は成立しないです

今回は、多くの美術館 海外コレクションのプリントをしている写真弘社様にお願いしました。もう30年近いお付き合いのプロラボで、僕の世界観を100%理解していただいています。皆さんのご支援はこのようなプリントの匠の皆さんを使うことにも活用させていただき、300%のクォリティーの写真展を目指します。すこしの妥協が写真展のクォリティーを落とすことになります。なので多くの皆様のご支援が必要となります

どうぞ皆様写真展のご支援お願いいたします

写真家 相原正明




相原正明写真展 katachi クラウドファンディングの詳細はこちらをご覧ください

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by masabike | 2020-12-26 08:29 | 写真展 | Comments(0)
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