残照晩秋図

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FUJIFILM X Seriesより転載

【和の「写心」By Masaaki Aihara】
「残照晩秋図」 北海道 オンネトー
FUJIFILM GFX 50R + FUJINON GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR
北海道の秋は短い。瞬きしている間に終わってしまうというのが僕のイメージ。実はこの作品を撮った3日後、旭川に向かう峠道は大雪で、スタッドレスタイヤを履いていて助かったということがあった。だから作品は秋の最期の輝きだと思う。紅葉シーズンは多くの観光客でにぎわうオンネトーも、紅葉が過ぎると人も少ない。多くの風景写真愛好家の皆さんも、紅葉が過ぎると「あ~もう秋も終わりか」と思っているはず。だけど僕は紅葉の葉が落ちる頃、「しめしめ」と思う。その訳は、葉がなくなり雪もない季節、森や木々のディテールが良く分かるからだ。フィルムの時でもその頃になると、中判の645や67、あるいはパノラマカメラのFUJIFILM G617で森のディテールを撮っていた。そして今はラージフォーマットのGFXシリーズでより高精細な森のディテールを狙っている。
前回の話の続きになるが、実は高精細のラージフォーマットを使うと撮影が丁寧になり、写真が上達することを皆さんご存知だろうか?別にGFXが勝手に上手に撮ってくれる訳ではない。ラージフォーマットは画面の隅々まで重箱の隅を突っつくように克明に撮れる。ただしそれはうまくいった場合。雑に撮ると、余分なもの、あるいは手ブレ、ピント位置の詰めの甘さ、さらにはピンボケも克明に出てしまう。そのため撮影に臨む一つ一つの所作、視点、構図等が丁寧になってくる。確実な撮影姿勢と基本力で撮影した時、驚くべき世界が皆さんのPCモニターやプリントに広がる。僕が初めてGFXを使ったとき、PCモニターを見て笑いが止まらなくなったほどすごかった。そして大きなサイズのカメラでしっかり大きな作品を作ることは、細部に眼が届く以外にも、プリントした際のイメージ作りがしっかり要求されてくるはず。だからこそラージフォーマットのGFXで撮ると写真が上達すると感じる。ある美術館の館長さんが「絵画も彫刻も写真も、大きな作品を作ることができる人は小さな作品もできる。だが逆は無理だ」 と、おっしゃっていた。見る&見せるプロが言うのだから間違いない。さらにラージフォーマットのGFXシリーズは敷居がとても低い。従来のXシリーズと同じ操作フィーリングで撮影できる。フィルムの中判や大判のように特別なフィルム装填操作が求められる訳ではない。いつもと同じように、いつも使っているSDカードをスロットに入れるだけで良い。スロットからSDカードを取り出し、PCに取り込んだ時、異次元の映像の世界、心の中でこう撮りたかった映像の世界が、みなさんの前に広がるはず。
この世界には2つのカメラしか存在しない。心で思った感動や情景が撮れるカメラと、撮れないカメラ。GFXシリーズは間違いなく前者だと思う。秋から冬、自然のディテールがもっとも美しくなる季節、ぜひGFXでラージフォーマットの世界へ。富士フイルムではFUJIFILM Imaging PlazaでGFXのレンタルも行っている。まずはラージフォーマットの世界の扉を開けてみては?扉を開けるのはあなたの好奇心と想像力だ。



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おだてられるとたくさん撮ります 笑

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by masabike | 2020-11-19 07:12 | 日本風景 | Comments(0)
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