Photokina2006  

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Nikon D200+Nikkor14-24mm 24-70mm







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Photokina 2012


いまから14年前の9月 ぼくはドイツのケルンにいた。自分の個展のためだ。しかも会場はPhotokina FUJIFILM メインブース。作品は4~5メートルサイズのパノラマ作品を中心に約50点。当時 まだライバルメーカーとして顕在していた、写真業界で王国と呼ばれるコダック社に対して、圧倒的なFUJIFILM Velvia Provia Astiaの存在感とイメージをビジターにプレゼンテーションするために、一度見たら忘れられないキラーフォトを求められた。

それが当時 メインで使っていたFUJIFILM TX-1(X-T1ではないのでお間違いなく www) 35mm2コマを使ったパノラマカメラ。これを縦使いにして、日本の掛け軸風でオーストラリアを撮った作品を展示させていただいた。コンセプトは”Photo is”  プリントは極秘裏で都内で行った。万が一を考え3セット作り、担当の広告代理店の人がハンドキャリーでドイツに持ち込んだと聞いていた。Photokinaは当時世界最大の写真映像ショウ  プリントも富士フイルムの色の匠 池田さんと言う方が、約1ヶ月 不眠不休でプリントしてくれた。いちど、プリント作業中に銀座通りを歩いているのをお見かけしたが、プリントでの疲れと集中している気迫で鬼の形相で、お声がけができなかった。1回目のテストプリント 池田さんから「相原さんはファインダーの中で本当はこんな色に見えていたのでしょ?」とテストプリントを見せられた時、ぐうの音も出なかった。まさにその通り。「この通りでございます。すごいですね」とご返事すると「何十年もだてにこれで飯を食っているわけではないよ」と言われて沈黙するしかなかった。結果 再プリントは50点中 1~2枚だけだった記憶だ。

そしてこの2006年 ぼくにはもう1つのミッションがあった。あらたにフォトキナで発表のFUJIFILM S5Proのプロモーション撮影だった。2006年7月に約1ヶ月 TX1での撮影と並行してS5proでの撮影をオーストラリアで行っていた。初の本格的 フィルムシミュレーション 驚きべき色再現だった。実はこれが初のデジタルカメラでの作品撮りの仕事だった(それ以前2001~2003 SONYさんのサイバーショットでオーストラリア旅日記と言うのを撮影してSONYさんのサイトにUPしたが、あくまで旅の記録写真で作品と呼べるものではなかった)初のデジタル大仕事。失敗すれは開発エンジニアの皆さん 企画マーケティングの皆さん 営業の皆さん そしてPLの方のすべての人生と生活を台無しにしてしまう。なのでいつも以上に400%コンセントレーションで撮影した。結果 S5Proは常識を覆す色再現をしてくれ、フォトキナの会場でも絶賛の嵐だった



フォトキナでは初日 個展会場に富士フイルム 古森会長(当時 社長)がお見えになり、「一緒に写真文化を盛り上げましょう」と、とても力強い握手をしていただいたのをとてもよく覚えている。今でもあの古森会長の手の感触は忘れない。

そしてフォトキナに行くまで疑問だったのが、「なんで世界のメジャーカメラメーカーが日本なのにフォトキナがドイツなのか?」 日本でやるか、あるいはニューヨーク 、ロンドンではないのか?答えは会場で解った。新製品とともに世界TOPレベルの写真家たちがフォトキナの会場で、作品を競い合う。作例ではなくすべて作品だった。そしてケルンでも ベルリンでも、フォトキナにあわせて素晴らしい個展が開催されていた。富士フイルムのある方が、そしてほかのカメラメーカの方も、「写真文化はドイツが発祥 しかもケルン。だからフォトキナはケルン。Tokyoでもなく LondonでもなくNewYorkでもなくケルン。ここが世界の写真文化の中心」と言われたのが印象的だった

またいつかコロナが収まり、フォトキナが戻ってくるとうれしい。フォトキナは新製品発表の場ではなく、写真文化そのものの発表の場だ


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by masabike | 2020-09-27 10:52 | 写真展 | Comments(0)
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