奇蹟と奇策

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Stay Homeで家にいて、納戸の掃除や書庫の整理をした。眼に留まったのは昔のアルバムと日記。1988年 オーストラリアをバイクで一周したときの物。
サラリーマン生活に終止符を打ち、というか打たざるを得ない状況になり、カメラマンの道を決意した。当時 29歳。カメラマンになるのには決して早い方ではないというyか、もうなれないほうが強いボーダーライン上の年齢。今みたいにネットはない。下積みをして、たたき上げと運でしか這い上がれない。
しいて言えば広告代理店時代のメディア業での経験が唯一の救い

多くの人に、手遅れの年齢と言われた。しかも得意分野無し。

ただ1つの望みはバイクで、日本国内エンデューローレースで、入賞こそしないけど完走率とそこそこの順位だったので、バイクの乗れることを生かして、パリダカのドキュメンタリーを撮りに行けるかもしれない。それだけが唯一の望み

考えたのが、オーストラリア大陸 内陸のアウトバックと呼ばれる荒野の、縦断ルートをはしり砂漠でアドベンチャーな体験をして、それをネタに売り込むあるいは仕事を得る。それしかなかった。自慢じゃないが英語はもちろんしゃべれない 笑

ただ事前の砂漠の地図や資料をかなり手に入れた。約2万キロ近い旅。最大の難関 ウルルから西オーストラリア カルグーリー近くまで抜けるガンバレルハイウエイと呼ばれる1600kmの無人地帯。たくさんのライダーが死んだりミッシングしている。でもここを抜けなければ、オーストラリア最深部に行きましたとは言えない。だが神様は微笑んでくれた、ウルル(当時はエアーズロック)でほぼ同じ年くらいの関西から来た平野氏と知り合い、彼もバイクで横断する相棒を探していた。二人とも同じ排気量の600ccまさに天運だった。お互いに助け助けられの数日 ぼくたちは砂漠の難所を横断して南氷洋を見ることができた


そして帰国後 バイクで旅して、見つけた場所 バイクでは行かれなかった場所を、再訪することで作品にして、気が付けばオーストラリアに通い30年以上。おかげさまで写真展も開催できて、写真家になることもできました。でも写真展会場やイベントでお客様からしばしば「最近はバイクで行かないのですか?」あるいは「もうバイクで行かないのですか?」とご質問をいただく
正直 もう一度バイクで行ってみたい。ただし、万全なサポート体制をバックアップしてと考える。なぜなら、もう一度前回と 同じような旅をしたら、たぶん死ぬか行方不明。運が良くて半身不随。それぐらい今考えると冷や冷やもの。知らないということはなんと無茶苦茶な事が出来るのだろうというお手本です。2度目は 幸運も奇跡も起きないです。なぜなら、数百万分の一 あるいは一億分の一の幸運だから、奇跡や幸運になりうるわけです。しょっちゅう上手くいっていたら、奇跡にもならないし幸運にもならないです。

昔読んだある本で、織田信長の桶狭間の戦いの奇策と奇跡の勝利に書いた本がありました。その本では信長は、桶狭間以外では奇策をしていないということです。そして奇跡を期待した戦いではなく、手堅い戦いをしているとのことです。なので僕も、サラリーマンを辞めて何とか何もないところから、写真家になるための奇策と奇跡が、1988年のオーストラリアの旅とロケでした。そう何度も言うが奇跡は2度と起きないから奇跡なのです


世の中は今 皆さんもういいよというぐらい、どこを向いてもコロナのニュースと話し。そして3月から5月 日本は奇跡とも思えることで上手く、コロナの感染数 死亡者数を僕らがメディアで知る限りはうまく抑え込んだ。世界から奇跡と言われ、日本のファクターxは何だと?と絶賛を浴びていた。日本人の勤勉さと清潔好きが抑え込んだのではとか、いろいろ言われている。そしてみんな何となく、コロナなんて、意外とただの風邪みたいなものと有頂天になっている。おめでたい国民性です。でもこれ、何か以前に、似たようなことがあった気がします。

そうです、日清日露戦争と太平洋戦争です。眠れる獅子とか言われた清を倒し、ヨーロッパの列強と言われるロシアを倒し、しかも世界一の無敵艦隊と言われる、バルチック艦隊を、より規模の小さい日本海軍は、勝利というよりも殲滅したと言っていいぐらいの完勝でした。そしていつのころからか無敵皇軍と言われ、米英相手に勝ち目のない戦争になりました。しかも奇跡的に、真珠湾やシンガポールでの初戦の勝利で、さらに無敵皇軍のイメージが強くなり、軍部も慢心し、できた小さな気の緩みがミッドウェー海戦の大敗北になり、最終的には敗戦です。

いまのコロナとの戦い、そんな気がします。すこし遊んでいても感染を抑え込めた。マスクなんか無理しても健康に良くない。俺一人ぐらい、キャバクラ行っても、大丈夫。あるいはみんなが出かけているのだから、大丈夫 、ここまで我慢したから少し温泉に行こう テーマーパークに行こう。アルコール消毒すれば三密の飲み屋でも大丈夫。無理して學校休んだら偏差値が落ちたら困るし。

そこに大きな落とし穴があると思います。思い込みと希望的観測、これが戦争での日本の敗北。今回のコロナ戦もそうかもしれません。「緊張感をもって対応する」何をすべきかが何もない。さきの大戦と同じ精神力頼み。前回もロジスティックスと情報戦で敗れています。再び21世紀の見えない戦争、同じ轍を踏まないようにしてもらいたい。違うのはただ一つ、前回 太平洋戦争では本土にいる人は、ほとんどが銃後の守りでした。ただ今回のコロナ戦 銃後ではなく誰もが最前線にしかも丸腰で、且つ後方支援もなくいることを覚えていてほしい。さらに救援の白馬の王子も来る見込みが今のところはないということも。



生きるには自分で考え 判断し 備えること

不要不急の外出はしない。欲求はおさえる我慢する。手洗いとマスク 行動を制限する 自分を律すること

もうすでに奇策と奇跡は使ってしまったのだから・・・・



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by masabike | 2020-07-26 20:37 | | Comments(0)
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