東京ゲートブリッジ FUJIFILM X Series Facebookより転載

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【和の「写心」By Masaaki Aihara】

「東京ゲートブリッジ」
FUJIFILM X-T4 + FUJINON XF8-16mmF2.8 R LM WR
フィルムシミュレーション:ACROS + Ye

コロナ禍でオーストラリアには行けない。その代わりに、普段じっくり撮れない都内の建築物、ストリートスナップ、あるいは以前この記事でもご紹介した”Ouchi de Shashin”で花や野菜あるいは物撮りなどをして楽しんでいる。一番大切なことはどこに撮りに行くかではなく、常に自分の内面を表現することと、写真を撮れる視点とモチベーションを維持すること。写真家を目指していた20代の頃、サラリーマン生活が忙しく、久しぶりにカメラ持って撮影に行ったら、どこを撮ってよいか分からなくて悲しい思いをした。だから常に撮る、撮り続ける事をStay Home、あるいは行動制限中でも心掛けている。そういえば20代の頃と違い、体にぼろが出てきている。そんな時、今回X-T4を使ってとてもありがたかったのがバリアングルモニター。ファインダーを覗けない条件、例えば目の位置より高いハイアングルやくるぶしぐらいの超ローアングル。今までのチルト式のモニターでもある程度は見ることが可能だったが、やはりモニターを見る姿勢に無理が生じる。無理が生じると撮影が雑になりやすい。

今回の作品も撮影時、手前にコンクリートブロックなどの障害物があり、それを避けるアングルだとハスキー三脚3段を伸ばして、更にエレベーターを伸ばす必要があった。脚立が使えない状況。だがバリアングルモニターで真下からフレームとフォーカス位置が確認できたので、思い通りのアングルで撮影が出来た。
どうしても被写体によって、身長差で得手不得手が出てくる。これからの夏のヒマワリの撮影など、よほど身長が高くないと撮れないアングルも多い。僕も身長は175cmですが(体重は機密扱いなので書けません。笑)ヒマワリの撮影だとファインダーが見られず、ミニ脚立があればな、と思うことも多い。電車の移動などでは脚立持参は難しい。そんな時、手を伸ばして頭より高いハイアングルでカメラを構え、バリアングルモニターで確認しながら撮れるのは便利だと感じる。さらにモニターを見る姿勢に無理が重なると、気温が低い秋から冬場は筋肉が固くなり、腰痛、あるいは下手をするとギックリ腰を誘発する。そんな時に見る姿勢に負担が少ないバリアングルはとても重宝する。体にも優しいので、より撮影が続けられる(笑)。紅葉の落ち葉、凍った小さな植物やジュエリーアイスの現場で威力を発揮するだろう。
バリアングルモニターはカメラの中心線からずれるから嫌だ、という方もいると思う。僕も当初はそう考えた。だが、使い始めてしばらくすると違和感はなくなった。今では他の機種にもバリアングルモニターが欲しいくらいだ。要は慣れです。使いこなすのも楽しみのうち。僕は普段の移動が大型バイクと車。ご存知のようにバイクはハンドルと運転ポジションがセンター。車は、僕の場合は右ハンドルで、センターではなく右寄りにオフセット。ただ日常で両方を使い分けても運転する際に違和感はない。つまり何事も慣れです。X-Pro1そしてX-T1からX-T4と、Xシリーズは進化と熟成を重ねている。単にスペックを追い求めるだけのカメラであれば使う喜びは湧いてこない。熟成することで、スペックに出にくい部分、バリアングルモニターやスイッチ類、ダイヤル操作類の手触り感も向上し、使う喜び、持つ喜びが増してくる。ちょうどオートバイにHONDAスーパーカブとYAMAHA SR400という人気の超ロングセラーモデルがある。どちらも熟成を重ねた、正常進化をした名車と言われるモデル。FUJIFILM Xシリーズはそんなカメラになって欲しいと感じている。それはメーカーの力だけでは不可能。ユーザーの皆さんに愛され、僕たちプロのフォトグラファーがこんな作品をXシリーズで撮ってみたいと憧れる作品を生み続けることも大切。これからも皆さんが愛していけるXシリーズとなるような作品を僕も生み続けたい。梅雨が明けて夏になったら、X-T4とお気に入りのXF16mmを持って海辺の超ローアングルを撮りに行きたい。
では、皆さんと皆さんのカメラに良い夏の光が訪れますように。次回の作品をお楽しみに。

 
Photography by Masaaki Aihara



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by masabike | 2020-07-16 06:17 | Tokyo City | Comments(0)
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