微笑 FUJIFILM X Series FBより

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「微笑」フランス ・パリ
FUJIFILM X-T3 + FUJINON XF23mmF1.4 R

ポートレートを撮るのに何ミリのレンズが良いですか?としばしば聞かれる。実は答えはない。答えは相手のバリアーを外せるか外せないかでポートレートが撮れるかどうかが決まる。レンズの焦点距離ではない。いかに相手が自分を警戒するバリアーを外せて、自分が好きな距離あるいは間合いに近づけるかで、選ぶレンズが決まってくる。

相手のバリアーを外せなければ、100mmぐらいの望遠レンズを使っても、良い表情は撮れない。ではそのバリアーを外すためにはどうしたらよいか?答えは簡単、たった2つのことをすればよい。1つはその国の言葉でご挨拶。もう1つは笑顔だ。

いきなり知らない土地、知らない人、初対面でカメラを向けられて楽しい人はいない。そのためには、自分はあなたにとって危険な存在ではないですよ。怪しくないですよ。そのためにご挨拶と笑顔が、バリアーを外すパスワードだ。仮に言葉が最悪上手く通じない国、あるいは地域でも身振り手振りで、挨拶をし、笑顔があれば何とかなる場合もある。ただこの場合の笑顔は、ニタニタするのではなく、きちんとした微笑だ。

そしてすべての被写体、これはポートレートに限らず、風景でも動物でも自分の気持ちの鏡であると思う。楽しく撮りたい、きちんと撮りたい素直な気持ちがあればそれは被写体に投影される。写真は、自分の心の中を写す写心であるとともに、相手にも自分の心が投影される。掟破りの写真や、違法に撮った写真がなぜか楽しく見えない、素晴らしく見えないのはそのせいだと思う。

今日の作品はパリの横断歩道を渡っている時に、交通整理の女性と眼が合った。その時、僕がボンジュールと言い、にこりとすると彼女も挨拶を返してくれた。横断歩道を渡り切り、レンズをそれまでのCarl Zeiss Touit 32mmからXF23mmに付け替えた。彼女の表情をよりアップで撮りつつ、バックのパリの街並みも生かしたかった。相手は普通の街の人。たくさん撮ると迷惑なのと、彼女の仕事の邪魔もする。だから3~4カットのみ。僕はもう1度横断歩道を戻り、超下手なフランス語で「写真撮っても良いですか?」と聞き、OKをいただき撮影した。はにかんだとてもチャーミングな笑顔だった。別れ際にMerciと言うと、大きく笑顔でうなづき、再び交通整理に戻っていった。良い笑顔、この日に味わった一番、素晴らしいパリの味だった。

どんな素晴らしい機材でも撮り手次第で変わります。もうすぐGW。ぜひ、Xシリーズと笑顔とご挨拶で素晴らしい出会いと一瞬をとらえてください。











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by masabike | 2019-04-10 07:26 | 2019 パリ | Comments(0)
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