白花初冬図

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【和の「写心」By Masaaki Aihara】

「白花初冬図」東京 新宿御苑
FUJIFILM X-T3 + XF60mmF2.4 R Macro

日本の自然を撮る時にいつも難しいと感じるのは緑の表現。新緑、真夏の濃厚な緑、そして初冬の少し凛とした緑。それぞれの季節の空気感の影響を最も受けやすい色が緑ではないかと思う。12年前、初めてFinePix S5 Proをテストした時は5月だった。今でも昨日のように覚えている。新緑あふれる近所の公園に行き、シャッターを押した。そしてモニターに出てきた色を見たとき、それまでのデジタルカメラの常識を打ち破る、緑の色再現だった。思わず僕は笑ってしまった。当時はデジタルカメラを進んで使いたくない状況だった。なぜなら、あまりにも自分が思う日本の自然の色が再現できなかったからだ。だからS5 Proのモニターを見たとき、嬉しさが極まり笑いが止まらなくなった。自分の思うままの色が撮れるデジタルカメラが出来たからだ。

それから12年、S5 ProのDNAはXシリーズに受け継がれ、進化そして熟成し続けた。X-T3になり、外見はX-T2とさほど変わらないが、センサーそしてエンジンが新たに見直された。当然のごとく色も進化した。初冬の日陰に咲く水仙。白い花を引き立たせてくれるのは、凛とした緑。濃厚で深みのある力強い緑。これを撮るのにASTIAモードにしてColorの設定を+1にした。落ち着いた色の中に少しだけ華やかさをトッピングした。そしてASTIAは白の抜けるような色再現に向いている。また葉と葉の重なった、陰になる部分の緑の諧調表現はASTIAならではの味わいだ。シャドー部が粘ってくれる。そしてこの深みのある緑を最後に完成させてくれるのが、Xプリントなどの富士フイルムのプロラボのプリントシステム。ぜひ味わいのある色が撮れたら、色の匠たちが仕上げてくれるプロラボに頼みたい。勘違いしている方が多いので、あえてここで説明するが、プロラボは、プロの写真家でなくても、アマチュアや一般の方でもプリントオーダーができる。ぜひ素晴らしい1枚が撮れたらプロラボの扉を開けて欲しい。

あっという間に12月。新しい年を迎えるにあたり、部屋に飾る作品を新しくしたい。僕はこの作品データーをもって、プロラボの扉を開けるだろう。今からどんな額装にしようかとても楽しみ。新たなXで撮れた新たな作品が、2019年の我が家のリビングを飾るだろう。
ぜひ皆さんも新しい年、新たなXで写真を部屋に飾りませんか?



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by masabike | 2018-12-05 23:21 | 日本風景 | Comments(0)
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