秋光朝霧図 by FUJIFILM GFX50s+FUJINON250mm

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FUJIFILM X Seres Facebookより

【和の「写心」By Masaaki Aihara】

「秋光朝霧図」北海道 三国峠
FUJIFILM GFX 50S + FUJINON GF250mmF4 R LM OIS WR

大雪山に、ほど近い夜明けの三国峠。そこは朝霧の名所。夜明け前というか夜中に宿を出て峠を目指す。夜明けの撮影で大切なのはテンションを上げること。眠い頭での撮影は、いくらハイスペックな機材があっても不可能。なぜなら撮るのは人間だから。というわけで、いつも夜明け前の現場に向かう車で聞く音楽はQueenのWe Are The ChampionsかWe Will Rock You。もしくは日本では馴染みがないがオーストラリアのロックバンドMidnight Oil。かなりノリがいいのでイケイケになる。この朝(というか夜中)もイケイケで現場に着くと、風がなく山は冷え切っていた。夜明け近く光が差し込みだすと、まるで大地のオーロラのように、夜明けの光をまとった朝霧が谷を舞う。このチャンスのために東京からGF250mmを担いできた。繊細な霧の舞と、微細な木々の重なり。フルサイズのデジタルカメラでもこの空気感と奥行きの表現は困難。霧が舞い、光が微笑むこの山並みの一番自分のイメージに合ったところと時を捕獲するためにGF250mmを持ってきた。
こんな時思い出すのが、学生時代に学んだアメリカの写真家集団f/64。アンセル・アダムスをはじめとする写真家たちが作りあげたグループで、大型フォーマットを使いディテールの繊細さ先鋭さにこだわり、たなびく草の1本1本も克明に写し撮ると学んだ。この朝の光景を見るとf/64のように撮りたいと思う。そのために朝の光と霧を予測して高画素のモンスターGFX 50SとGF250mmをスタンバイした。そしてしっかり撮るためにはしっかりした三脚、そしてしっかりとネジ留め。実はこれがファインプリントのための大切な入口だと思う。GFX 50Sを使い始めてから繊細な着物の模様のような被写体を追い求めるようになった。そして消えそうで消えない淡い景色や光。長谷川等伯や東山魁夷のような世界観をGFX 50Sで追い求めたい。そうGFX 50Sはカメラではなく、光と影を繊細に鮮明に紙(印画紙)に落とし込む現代の絵筆。この気持ちと世界観は中判デジタルの世界の扉を開けたものにしか解らない。そう次にこの中判デジタルの扉を開けるのは、この記事を読んでいる皆さんに他ならない。



皆様へ、この作品は特に大画面で見ることを前提に撮影しております。ぜひぜひ大型モニターでご覧ください




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by masabike | 2018-11-16 07:37 | 日本風景 | Comments(0)
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