ボーダレス

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FUJIFILM X30



今月、都内のスタジオで外資系企業のタレントさんを使った広告撮影をした

メインはムービーで、僕が撮る静止画(いわゆる写真はサブ化、少ない紙媒体用の素材撮影) ですのでムービーの人のリハーサルの時に同アングルで撮るか、本番の時に横で少しサブアングルで撮るのが多かった。時としては静止画用に別アングルで撮ることもあったが、あくまでメインはムービー。

意外とこのような仕事は、舞い込むことがしばしばある。今までは音がするので絶対にムービー本番中には撮影できず、本番終了後、大あわてで撮らせていただくことも多かった。だがFUJIFILM Xシリーズの登場で、様相は一変した。電子無音シャッターの登場で、ムービーチームに迷惑をかけることなく、何テイクも同じシーンを同撮出来る様になった。しかもH1になりボディー内手振れ補正がついたので、高性能16~55mmを手ブレ防止をかけて使うことが出来る。しかも手持ちであればただでさえたてこむ現場で、ムービー用の三脚や照明&音声機材の立ち位置に迷惑をかけることなく、手持ちで撮れる。


円滑な現場作業はチームで撮るときにとても大切。この場合は写真家としての個よりも、静止画を撮るカメラオペレーターとしてチーム優先の立ち位置を撮る。

広告は必ず、動画でも静止画でも 、絵コンテ サムネール 、ラフ、台本が存在する。その時にはフォトグラファーとしての作品ではなく、いかにクライアントやディレクターの制作意図に沿った写真が撮れるか、それが最優先で最重要。「僕の個性は?」とか「僕の作品性は?」というのは必要ない。絵コンテどうりに撮れて、現場が円滑に進んだ時に、ほんの少し出来た作品に自分らしさをトッピングするか、あるいは少しだけ遊びのカットを撮り、少しだけ主張する。あくまでクライアントの指示道理が大切。僕はいらない


今回はクライアント企業が外資なら、メインの仕切る広告代理店も香港の会社。制作チーフも香港の人。海外で外資系あるい現地のスタッフと働くことはあったけど、いまさらながら日本で海外のスタッフと仕事をするのは初めて。現場では英語で指示が出ることもしばしば。

日本で英語ですか?という方もいるかもしれないが、もはや当たり前の道具かもしれない。世界共通言語なので、もはや使えないと致命的かもしれない。フォトショップやデジタルテクノロジーが使えないよりも、英語が使えない方が致命的だと昨今感じる。昨年のフジキナあるいは富士フイルムXシリーズの世界同時発表の際に、事業部長さんや役員の方が英語でプレゼンテーション。もうこれは当たり前になっている。

そして撮影現場でも、当たり前のボーダレスの時代になっている。動画と静止画の同時進行のボーダレス。

そして今回の香港の制作チーフとても仕事がしやすかった。その理由は、撮影指示が単純明瞭明確だった。従来の絵コンテとは異なるアングルやフレーミングの変更が出た時、すぐその場で絵コンテを描きシンプルな単語で説明してくれる。日本人のチーフにある様に「この感覚解るかな?」とか「アバンギャルドな作品が欲しいとか」抽象的ではなく、とても具体的。やはり香港ベースでいろいろな国で仕事をしていると、言語の問題、感覚の問題が壁になる。それを突破するにはシンプルにかつ、自分の内面で作るべきものをきちんと消化して具体化している。そうでなくてはいろいろな国に行き、会ったばかりのスタッフとチームを作り広告を作りあげるのは難しい。

今回のチーフは、待ち時間にスマホで自分が普段に撮っている写真を見せてくれた。物撮り、風景、ポートレイト 、ストリートフォト、どれも素晴らしかった。つまり仕事のチームのフォトグラファーに自分の写真を見せることで、自分の世界観を理解してもらおうとの考えだと思う

最後にチーフは、この写真はすべてFUJIFILM X-T1で撮っているというので、僕はt1のプロモーションをしていたと、作品を見せると大いに喜び、盛り上がり、両手で握手をしてくれた。長丁場で220GBも撮る撮影だったけど、とても楽しく良い仕事が出来たと感じた


これからボーダレスの仕事が、日常になるのだろう。いつでも自分の立ち位置を忘れずに、俺がでは無くチームの中でどうか!そしてより英語力とコミュニケーション力を磨かないと、この時代は生き残れない。
何でもどんな状況でも撮れて且つ、自分が勝負できる得意技のフィールド、それもキラーフォトが撮れるフィールドを持つことが大切。ネイチャーしか撮れないフォトグラファーでは生き残れないことを今回痛感した



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by masabike | 2018-09-30 18:16 | 広告仕事 | Comments(0)
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