アサヒカメラ 清水哲郎氏の記事に拍手

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 おととい、久しぶりにアサカメを読んだ。何年ぶりだろう? 今回はたまたま

風景写真を検索していたら、アサカメ1月号のコンテンツ 「風景写真をダメにした戦犯たち」というタイトルに行きついた。近所の図書館でじっくり読んでみた。記事を書いた写真家は清水哲朗氏、モンゴルを撮影して、作品にしているとても骨のある写真家の方。何度か食事をさせていただいたこともあるし、彼がモンゴルを撮り始めたころ、いろいろお話させていただいたこともある。僕の大好きなタイプの撮影スタイルの写真家の方

今回の記事は、結論から言って、「素晴らしい。真実」の一言。まさに清水氏の述べる通り。そしてこの記事を書く勇気に賞賛を送りたい。それも風景写真の作品性についてとても精通しているからこそかけたと思う。なぜなら、清水氏は30年以上前に風景写真に革命というか大きなムーブメントを巻き起こした、竹内敏信氏の愛弟子だからこそ、その神髄をかけたと思う。

清水氏いわく、「今の風景写真は伝統芸能化している(本当の伝統芸の皆さんごめんなさいwww)」 それは竹内氏が撮った作品表面だけをなぞり、その神髄を見ていない。つまり竹内さんはもともと社会派のドキュメンタリー写真家。公害で荒廃していく日本列島を撮っていた。ある時そこから進化し、荒廃してダメになる前に、素晴らしい日本の姿をドキュメンタリータッチで残そうとした。だからこそ、瞬間の美しさを起動力のある35mmカメラ+高精細フィルム ベルビアで瞬間の美しさを狙ったと思う。それ以前は風景と言えば中判 大判で35mmで風景撮影は考えられなかった。それを作品化したのが竹内氏

その功績は大きくすばらしいと思う。だからこそ35mmで撮ったというデーターを、誇らしげにそして改革の意味で大きく出したと僕は思う。だが悲しいかな、読者や安易な編集者は、その作品の裏に潜む哲学まで読み取れなかった。カメラ、レンズ、フィルター 、フィルム 、三脚などの表面のデーターのみ。そしてそれが今まで綿々と続いている。多くのプロアマ含めて哲学やコンセプトを完全に見失い、竹内氏の形にのみ近づけようとしている。それは今も脈々と続いている

例えば、写真コンテストで、テーマを「和」とすると、おおくのエントラントは「竹林」「お寺」「鯉」を撮ってくる。これは自分の経験上事実だ。和というのは哲学であり、コンセプトであり、思想であり、道である。お寺を撮ったから和にはならない。その空間、間、視点の美学をいかに表現するかだ。残念ながら多くのプロでもこの形から逃げることができていない。海外を撮影しても和になる。寝起きの布団やまくら、あるいは朝ご飯を撮っても和を表現できる。だが誰も撮らない、撮れない。表面しか見ていない。特に日本の風景写真家の多くは、前にも書いたが、日本の風景しか撮っていない。外から見ていない。外から見ることにより、初めて気が付く視点もある。あるいはほかのジャンルの撮影あるいは、写真をはなれて、油絵、日本画、彫刻、音楽をやることによって見えてくる世界もある。だから今回、清水氏の書かれた記事に、大きなスタンディングオベーションを送らせていただきたい。この記事を読んでカチンときたプロの風景写真家はいると思う、ではその答えは作品で表現してほしい。あるいは裸一貫、アウェーの海外での仕事の洗礼を受けて欲しい。

多くのネイチャーフォトグラファーにレッスンや講評会評で収入や評価を得るのではなく、撮った作品で稼げと言いたい。30年前 あるメーカーののプロ担当課長から「相原君、レッスンや講評会で稼ぐな、プロだったらシャッター押して稼げ、もしこのことを守らなかったら、おれが抹殺するぞ」とありがたいアドバイスを頂いた。今もそれを守っています

久しぶりにカメラ雑誌の記事を読んで拍手をした。清水さんどうもありがとう。応援します!! そしてもっとモンゴルの作品を見せてください!!!

今回の文章は 一部 アサヒカメラ 清水哲朗氏の表現を抜粋でお借りしています

今日の記事でブログ炎上するかな?ネイチャーフォトグラファーから 剃刀とか送られてくるかも? www

この記事と今日の作品は何ら関係はありません



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by masabike | 2018-01-06 18:56 | 写真アート | Comments(2)
Commented by Hirarin at 2018-01-08 17:13 x
銀座でも、話題です。
Commented by masabike at 2018-01-11 06:08
清水さん、思いきって書いたと思います。天晴れです
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