桂蝶六師匠 餅は餅屋

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FUJIFILM X-T1(電子無音シャッタープロトタイプ)+FUJINON 55~200mm


先日、大阪でのXセミナーに途中から桂蝶六師匠にお越しいただき、寄席での撮影のエピソード(被写体としての側から)お話しいただいた。来春、3代目桂花団治襲名に向けてノリにのっている蝶六師匠。そこで当たり前だがさすがと感じたことがあった。師匠にお越しいただいたのはセミナー中盤から。会場に入り最初は簡単な撮影の時の印象をポツリポツリ。そして数分後話がのってくると、会場は水を打ったような静けさ。皆さん蝶六さんの話芸の世界に引き込まれていた。撮影のエピソードや落語の裏話などで噺ではない、エピソードでしたがお客様の心をつかむ話術と間が当たり前ですがプロ。まさに最初のポツリポツリは高座でいうところの「まくら」だったのではとあとで考えさせられた。

あっという間の45分でした。そしてそのあと感がさせられたことがあります。今カメラメーカー各社写真家のトークショウとセミナーが盛んです。そしてメディアでも取り上げるのはキャラクターが面白い、トークが面白い写真家。でも待ってください、ほんとうにそれが正しいのでしょうか?本来写真家は写真で作品を撮るのが真髄。広告でも報道でもエディトリアルでもコンテンポラリーアートでもジャンルが違ってもまずは作品ありき。今人気の写真家、ネットやメーカーのセミナーで人気の写真家、では皆さんの中でその人の作品が心に思い浮かべられる作品、一生のころ作品は思い浮かぶでしょうか?

本来写真家は、作品で勝負でキャラやトークで勝負ではないです。本物の芸人さんにかかったら子供の学芸会レベルか、あるいはそれ以下です。蝶六さんに以前、何年ぐらい修行しているのですか?とお聞きしたら「まだ30年です。ひよっこです」との答えが返ってきた。話芸一筋で30年。そして毎回蝶六師匠が、高座に上がるとき、先輩噺家の皆様や周囲に「お先に勉強させていただきます」とご挨拶するのを毎回拝見する。「お先に出させていただく」ではなく「お先に勉強させていただく」何とすごいご挨拶。自分で写真家になり20年ですと恥ずかしくて言えなくなりました。より精進しなければと思います。餅は餅屋です、多くの写真家にといたいです、これからCP+のシーズン。まずキャラやトークを磨くよりも作品を磨くべきなのではないかと。それは自分にも当てはまります。より手を抜かず、1分1秒でも多く作品を撮る。蝶六さんと落語の世界を表から裏から拝見して痛感しました。今の100倍切磋琢磨しないと・・・・。今日から出撃します

明日の夜は満月、よもやそんな晩に宴会をしている風景写真かはいないと思います。





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by masabike | 2014-12-05 09:37 | 落語 | Comments(0)
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