GENESIS セバスチャンサルガド写真集

GENESIS、今年の奥様からのクリスマスプレゼントです。最近一番欲しかったものです。膨大な作品の写真集です。そしてものすごく力強いです。３０分近く息も切らさず奥様とみました。そしてとても疲れました。でもその疲れはとても素晴らしいことです。写真家の哲学、コンセプトを作品で見せるぞという強い意志の力が出ています。これでもか、これでもかと写真家が自分の魂の叫び、ここ情熱の塊をページごとにぶつけてきます。まさしくプロフェッショナルな作品であり、これぞまさしく写真集であり写真家のあるべき仕事というのを見せてもらいました。サルガドはご高齢にもかかわらず、この地球上をこの作品のためにどれだけ旅したのでしょうか？まさに彼自身の新たな人生のGENESISかもしれません。日本ではなかなかこうゆう写真集は出てきません。この数年悲しいのが、とてもゆるいよわい軽い写真が多すぎることです。
「シャッター押したらこんなの写っちゃいました」という写真が多いです。明確な意思の力とコンセプトを感じさせない写真が多い気がします。たしかにアマチュアならばどんな写真を撮ろうと、シャッター押したら写っちゃいましたでもよいと思います。あくまで趣味であり、娯楽であり、楽しみであるのでそれはとても良いのではと思います。でもプロの写真家が、それをしたらOUTだと思います。プロというのはアマチュアが撮れそうもない、アマチュアの人がこのようになりたい目標になるべき仕事をするものだと、個人的には考えます。うちに手伝いに来ている写真家のT君も「ゆるい系の写真が本当の作品だと今の１０代２０代の人が考えたら恐ろしいことですよ」と言っていました。まさに僕もその意見に同感です。今の写真のあり方に？を感じたらGENESIS見てください。「意志」と「コンセプト」の在り方がそこにあります。いろいろ生意気なことを書きごめんなさい