2度目のオリンピック決定の朝

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Nikon D700 Nikkor14~24mm 28~70mm



ご存知のように東京に昨日未明オリンピックが決まりました。みなさんの歓喜はすごかったと思います。僕はこのオリンピック決定の歓喜を1993年にオーストラリアで体験しています。

 1993年9月僕は南オーストラリア州の州都アデレードにいました。ちょうどオリンピックの決戦投票の時でした。前日の予想では圧倒的に、当時競合の北京が最有力で、オーストラリアのメディアは「明日は、旅行会社に行って今から北京に行く格安航空券を予約しよう」とか新聞の風刺漫画では、オリンピックの旗を持ったコアラがパンダにかみつかれて”Help me”というのが出るぐらいで皆さん悲観ムード満杯でした。確か決戦投票はスイスだったと思います。

決戦の日の朝、アデレード沖合に浮かぶ、カンガルー島に行くために友人宅を朝4時に出てレンタカーを運転していました。朝のFMクラッシックラジオを車で聞いていました。5時ごろ突然音楽が中断されニュース速報が流れました。突然アナウンサーが絶叫して早口で何かまくし立てています。「????」でした。戦争?でも始まったのかな?事故かな?少し聞き取れてきたのが、アナウンサーが「みんな起きろ、寝てる場合じゃないぞシドニーにオリンピックが決まった!みんな起きて乾杯しよう!今日は会社も学校も休みだ!」というものでした。

そしてアデレード郊外の町からフェリーに乗りカンガルー島に向かうのですが、船が出港して間もなく、キャプテンのアナウンスがありました「みなさん2時間前にシドニーにオリンピックが決まりました。今手に持っているコーヒーカップでもコーラーでもビールでも何でもいいので、ここで乾杯しましょう!!」というので突然フェリーで大乾杯になりました。みなさんハグし合って盛り上がりました。当時オーストラリアはまだ大きな貿易赤字や不景気で悩んでいました。それが一気に一晩で雰囲気が変わりました。いまでもあの日の朝は、忘れません.オリンピックが決まった瞬間、ハイウェイでは車がクラクションを鳴らしまくりました。


そしてオリンピックシドニー決定のあと、はたと思ったのが2000年シドニーオリンピックが開催の時、絶対オーストラリアの作品を展示する個展の絶対なチャンスが来ると感じました。開催までまだ7年、でももう7年しかない。これから7年の間に、オーストラリア人が見ても納得する、オーストラリア人でも見たことないオーストラリアを作品にしようと7年間の撮影&写真展ロードマップを作りました。1993年当時、僕はまだ駆け出しのフォトグラファーで1点500円~1000円で中古建売住宅の広告の撮影や、イラストを描くための下絵用の撮影がほとんどでした。多くの広告関係者から「フォトグラファーになったのが遅いし師匠もいないので、写真展や写真集を出すのは無理だよ」とか「メジャークライアントの仕事は無理だよ。そこそこの仕事で我慢しなさい」と言われていた。なんとか自分の個展をしたいそのためには日本での作品撮りをすべて捨てる、普段の広告の撮影の仕事も、オーストラリアの撮影を最優先とする、すべてのことを差し置いてオーストラリアの撮影を最優先とする。そして最大の決断は当時ハウスフォトグラファーでしたがフリーランスのフォトグラファーになる最大の危険な選択をすることでした。まさに肉を切らして、骨も切らして、いちかばちかの大博打に出ました。でもそのための戦略と戦術はしっかりと練りました。成功率90%ぐらいいけると決断しました。おかげさまでシドニーオリンピック開催年の2000年、多くの個展をしました。東京昭島の昭和の森のホテルを皮切りに、富士フォトサロン、福岡マザーランド、ペンタックスフォーラム、高島屋デパート日本橋、横浜、京都、大阪、岡山、そしてオリンピック開会式に合わせてオーストラリア大使館での個展などなどたくさんありました。たぶん生涯最多の1年間で18会場での個展となりました。

1993年~2000年生涯で最も短くハードな7年間だと思います。2020年東京オリンピック今度は何が起きるでしょうか?こうご期待です。そしていまでもアデレードの朝のハイウエイはしっかり今朝のことのように脳裏に刻まれています




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by masabike | 2013-09-09 09:13 | イベント | Comments(2)
Commented at 2013-09-09 19:34 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by masabike at 2013-09-10 09:18
カギコメさんへ
あの日のことは昨日のようによく覚えています。フェリーの上で見た青空はまsないオーストラリアンブルーです
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