世に出ぬ名機 ペンタックスMZ-1

世に出ぬ名機 ペンタックスMZ-1_f0050534_842581.jpg

先日、日本カメラ博物館に行ってきました。日本でのひょっとしたら唯一のカメラ博物館かもしれません(他にあったらごめんなさい、カメラマンですがこのようなことには疎くって)。今開催しているのはペンタックスの今までのカメラを一同に集めた特別展『独創技術の玉手箱」で6月18日まで開催している。今回はペンタックスのわれわれプロカメラマンをサポートしてくれる部門の佐々木さん自ら御案内していただけれる美味しい機会だった。意外と自分の使っているメーカーさんのカメラや開発の過程を生で見ることは今まで無かった。趣味のバイクに関してはHONDAのツインリンクモテギにあるホンダコレクションホールで見たことあるがカメラは初めて。特にペンタックスは自分が愛用しているので思い入れが強い。昔、鉄道写真家の広田尚敬さんにあこがれ目指していたころ、広田さんがペンタックス67を持っているのを見て「そうかこれを買えばプロカメラマンになれる」とイージーに考え買ってからペンタックスとは30年のお付き合い。残念ながら憧れの鉄道写真カメラマンには成れなかったが・・・。展示は創業時のカメラから最新のデジカメまで全て展示している。特に歴代のペンタックスのCMを流しているのが面白かった。昔の『望遠だよ望遠だよ、広角だよ広角だよ」とアニメのキャラクターが連呼しているCMはとても懐かしかった。そして何よりも世に出なかったカメラたちがたくさん展示している。何千万円、何億円もかけても世に出ないカメラがイカに多いか。メーカーさんの苦労が良く分かります。中でもこのMZ-1もうまさにフラッグシップカメラ。出ていたら買ってたのに・・・。
今コスト削減。企業の効率化が叫ばれリストラクションが叫ばれる中、どれだけ多くの技術、技術者、そして匠や名工が消えて行っているのか。この展示を通じ技術の伝承を考えさせられた。他の工業メーカー、日本企業、そしてカメラマンも同じかもしれない。ニーズにあったカメラマン、上手な人、安くやる人。効率と便利さ経済性で何か僕たちは大事なものを失いつつある感じがします。10年後過去の名カメラマンたちに続く匠や味のあるカメラマンが出るのか考えてしまいました。もう一度技術と伝統を考えるにはいい機会でした
日本カメラ博物館03-3263-7110
by masabike | 2006-04-18 08:06 | Comments(5)
Commented by GAM at 2006-06-10 21:57 x
はじめまして、私も今日、出張のついでに見に行ってきました。

MZ-1が実際に試作されていたのには私も驚きました。別にスペック云々を言うメーカーじゃありませんが、これやフルサイズDSLRのK1、受注生産でも言いから出しておけば良かったのに・・・と思いました。

ペンタックスのお陰で、今の一眼レフの形があるといってもいい事例は一杯ありますし、昔のCMもユーモア一杯で、こういう「地道な」メーカーが今の状況は寂しすぎます。

流石に博物館内でMZ-1の写真を撮る勇気は無かったので(笑)、こちらをリンク・TBさせていただきました。
Commented by masabike at 2006-06-12 07:41 x
GAMさん、まさしく出る寸前の形と言うべきでしょうか。MZ-1出ていたら買っていたかもしれません。うちの主力機がかわっていたかも
Commented at 2021-11-13 08:45 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 田中由姫 at 2021-11-13 08:46 x
ペンタックス
Commented by ペンタックス at 2021-11-13 08:46 x
加藤春哉
<< 竹輪(ちくわ) 写真集『静かな場所」 新発売 >>