きょうでさようなら 十和田観光電鉄

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Nikon D700 Nikkor400mm

僕の鉄道写真はもしかしたら滅びの記録、かっこよく言えば滅びの美学を狙ったものかもしれない

3月31日今日で十和田観光電鉄の89年の歴史が閉じる。十和田で撮影中、この列車であと何本おしまいの日まで列車が走るのかなと考えてしまう。学生時代から鉄道写真を趣味で撮っていた、最初はSL(蒸気機関車)その次はローカル線。どちらも滅びるものを狙っていた。SLは高度経済成長でSL全廃でそのなくなるものを、旧エネルギー機関のメカニズムのノスタルジー。その次のローカル線は、国鉄の赤字で、やはりモータリゼーションで鉄道から車に移り、どんどん消えてゆく地方の鉄道を撮って行った

いつも無くなる物、消えるものを狙っていた。もしかしたら下町系の写真もその流れかもしれないし、桜もそうかもしれない、ちり行くもの消えるもの。消えてしまう時間を永遠ではないかもしれないけど、永遠の時の輪に閉じ込められるのが写真かもしれない。

でもその消え行く鉄道を撮影しているときに教えてもらった物は沢山ある。待っている間に鉄道以外のものの撮り方、風景や駅でのポートレイト、街のスナップ。そして旅の途中で宿の探し方予約し方、旅での歩き方、そして見知らぬ土地での人とのコミュニケーションの仕方、列車の中での人との交わりの仕方。それと危機管理。すべて今の自分の原点は高校生から大学生時代に鉄道写真を撮りながらまなんだこと

これからは滅びの美学だけではなく新しい鉄道も撮って行きたい、そして撮っている地球の風景が滅びないことを心から念じます
by masabike | 2012-03-31 09:08 | 鉄道写真 | Comments(2)
Commented by sako at 2012-03-31 12:21 x
今のご時世、合理化を求めて変わっていくのは
致し方ないことなのかもしれません。
でもやっぱり寂しいものですね。
Commented by masabike at 2012-04-03 07:42
sakoさんへ
そうですね、頭では仕方がないとわかりますが寂しいです
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