![]() Nikon F2 Nikkor20mm FUJICHROME 64T 1994年撮影 この1ヵ月、自身津波原発更に余震で、いろいろ翻弄されて自分でも忘れていたことがあります。ちょうど4月でフォトグラファーになって満20年です。これもひとえに周りで応援していただいた、皆様、スタッフそしてスポンサーの皆様のお力とご指導の賜物と思っています。20年たちましたがいまだに気分的には新人時代と同じで、撮影のたび打ち合わせのたびにハラハラドキドキ、これでしくじったら明日から仕事はないなといつも思っています。 ちょうど22年前、1988年広告代理店をやめてオーストラリアにいき写真家になるためのスタートを切りました。帰国後、代理店時代から面倒を見ていただいた広告デザイン会社に、企画営業(そして少しだけカメラマン)という形で入社しました。最初の頃より撮影もしましたが、とても撮影と呼べる代物ではなく、イラストを描くための素材の撮影、ほかのメジャーカメラマンが撮影するためのロケハン&データー撮影。たまに不動産物件の最寄り駅や近隣のスーパーなどの撮影などなどでした。肩書きはもちろん営業&企画でした。 お給料は手取りで10500円~13000円ぐらいで、土日にバイトの撮影等していました。作品撮りはなかなかお金がなくはかどらないので、毎週のように会社に山のように送られてくるレンタルポジのカタログを穴が開くほど眺めてまねするところからはじめました。特にたしか「フォトニカ」という会社のカタログがとても参考になりました。まあ丁稚奉公みたいなものです 入社3年後1990年秋、突然海外ロケの仕事が舞い込みました(まだバブルでしたので) CD-ROMのためのテスト撮影でした。当時まだCD-ROMという言葉はなく、というよりもPC自体がまだかなり高嶺の花で、やっとワープロという時代でした。当時あるN社という電気メーカーさんから広告代理店に「次世代映像円盤システム制作ならびに普及のためのテスト撮影」という仕事が発注されました。撮影内容は英会話テキスト教材用。日本在住の英語圏のビジネスマンがNYに出張にいく設定です。ちょうどその代理店さんの担当が、サラリーマン時代の同じ課の先輩Tさんでした。僕のいつ眼が出るかわからない状況を良く知っていたので、「年末撮影でクリスマスのニューヨークに行かない?」ギャラもいいし良い経験にもなるし、しかも100%フォトグラファーとして仕事だよ」というので2つ返事でOKしました。ところが運命の神様のいたずらか、突然イラクがクェートに攻め込み湾岸戦争勃発。NY市内空港での撮影許可はすべて戦時体制のためキャンセル。代理店は途方に暮れました。そこで「オーストラリアならコネが少しあるから撮影できるかも」ということで急遽NYからシドニーにロケ地は変更。少し撮影は遅れるものの1991年4月に撮影開始。しかも単に着いて行くだけのスタッフカメラマンから、コーディネートもかねクライアントさんとの打ち合わせ、現地との打ち合わせも必要になりました。そこでフォトグラファーとしての名刺が必要となり、晴れて正式なフォトグラファーとなりました。撮影は10日間、当時のネガフィルムで800本撮影しました。ストロボも使いすぎで燃えてしまうぐらい撮影しました。 この仕事のおかげで会社にもクライアントさんにも出入りのほかのフォトグラファーにフォトグラファーとしてやっとヒョッコとしてですが認められました。 その当時の機材はNikon F3P&F2、PENTAX67,ホースマン4×5デジタルなんてまだ空想の世界でした。オーストラリアの撮影はF3P2台に16mm フィッシュアイ 20~35mm 50mm 105mmf4マクロ 80~200mmf2.8(でたばかりでした) 300mm それにナショナルストロボ 当時駆け出しフォトグラファーでしたので、ほかの先輩フォトグラファーと仕事をするときは一番先に現場にはいりました。もしくはお迎えに行きました。不動産広告のお仕事がメインでしたが、撮らされるのは水周り(トイレ、洗面台、流し場)と収納スペースばかり。見栄えがするリビングやエントランスは先輩フォトグラファーが撮影します。モデルさんのカットも同じで、3人ぐらいモデルさんが来ると1番目と2番目の売れてるモデルさんは先輩が撮り、僕は控えのモデルさんの撮影です。それでもシャッターが押せるようになった喜びは、気分はパラダイスでした。当時よくご一緒させていただいた先輩のIさんは大手ウイスキーメーカーの撮影もする大御所。でもとても親切にアドバイスしてくれたり、技術を盗ませてくれました。あと北海道からの写真仲間のT氏年は下ですがフリーのフォトグラファーとしては大先輩になりますが、やはりよく一緒に仕事に行き丸秘の技術やカメラやストロボのセッティングを教えてくれました。特に4×5の使い方と、フォルダーへのフィルム装填は「1回限りだよ」ということで1っぺん稽古で教えてもらいました 本当にこう考えると20年あっという間ですが、まだまだヒョッコ、まだまだ作品も足りません。次の20年も頑張って楽しんで行きたいと思います。そして写真ならびに写真家というものが使い捨て文化になろうとしている時代、きちんとした作品を仕上げたいと思いますし、前世紀の遺物みたいなカメラマンといわれる時代が来るかもしれませんが、自分流をすてずに行きたいと思います。これからも皆さんよろしくお願いいたします チャリティー販売実施中です是非よろしくお願いいたします 元気な東北の風景を早く撮影できるようになりたいです 現在東京ミッドタウン 富士フイルムスクエアで相原正明GF670展開催中 4月14日までです 日本元気にクリックお願いいたします ![]()
by masabike
| 2011-04-08 19:13
| イベント
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Comments(9)
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20年おめでとうございます。
多少の下積みはあっただろうと思いましたが、相原さんは彗星のようにデビューされたのかと思ってました。 それから、お話を聞いて運も大切だと、あらためて思いました。 これからも、人々を感動させるすばらしい作品を期待しております。 また、これからもプロとしての心構えを時々お話いただけると嬉しいです。
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20年、一つの区切りですね。おめでとうございます。
自分の天命に真摯に取り組まれる相原さんの姿勢は 周りの人間に勇気と希望を与えてくれます。 混迷の時代に、人が求め、天が与えてくれた力を益々発揮してください。 希望のフォトグラファーMasa の次の一歩に期待してます。
一期一会の世界で二十年間生きてこられたことに脱帽です!!!
これから、益々のご活躍をお祈りいたします!!!
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プロフィール
1958年東京都出身。日大法学部新聞学科卒。7年半のサラリーマン生活の後、パリダカールラリーを目指し、そのステップとしてオーストラリアへバイクでの砂漠縦断に行くが、そのままオーストラリアの虜になる。
現在はフリーカメラマンであり、フレンド・オブ・タスマニア(親善大使)としても活動中。 メールはこちらにお願いいたします。 masabikejp@yahoo.co.jp 写真のテクニカル的な質問には、クライアントさんとの関係もありお答えできない場合がございます。ご了承下さい。 ※ サイト内の写真の使用ならびに無断転用を禁じます。 Copyright©MASAAKI AIHARA ![]() ↑ブログランキング参加中。是非クリックして下さい。よろしくお願いします。 ◆相原正明オフィシャルHP New Photography coming Masaaki Aihara Official HP Masaaki Aihara Face book Face book 友達申請の時は必ずコメントお願いいたします。コメントがないと商人いたしまねます。 *相原正明作品収蔵のタスマニアクレイドルマウンテンThe Wilederness GalleryのHP http://wildernessgallery.cart.net.au/cat/2047951.html ◆相原の大型作品が 4点展示されています。 2007.4.27 OPEN モダンオーストラリアン レストラン「Salt」 http://www.pjgroup.jp/salt/ 新丸の内ビル6F (東京駅丸の内北口) ◆ご希望がありましたら、下記『ライフログ』より相原の作品をご購入いただけます。 タスマニアの四季を9万カットの中から厳選した写真集「静かな場所」と、13年間のオーストラリア撮影の総決算DVD写真集「虹大陸」がございます。 ライフログ
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