世界は毎日波乱に満ちている


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 いまはタスマニアの山の中のコテージで一人暮らしをしています。夕方こちらのニュースを見ながら夕ご飯の支度をしています。オーストラリアはご存知のように移民の国です。世界中からみんなここにやって来ています。だからニュースも世界中のことを放映しています。またSBSという非英語圏のニュースやドラマを中心にやっている番組もあります

そんなときいつも気がつくのが、「こんな大変なことが世界で起きているんだ」とか「中東のガザでは毎日こんなにトラブルがあるんだ」とか思い知らされます。日本のテレビを見ていると世界の紛争地帯はいくつかあるんだ?というぐらいですが、ここにいると世界は毎日こんなに波乱に満ちている、まさにだからジャーナリズムが必要と実感しますし(もちろん日本の捕鯨に関するニュースも毎日やっています)、多民族国家なので眼は外を常に向き、耳は常に外の声をひろおうとしています。まさに日本が東洋の端の島国だということを実感します。それは地理的にも情報的にもという感じです

先日もこちらでノルウェーのオスロでのノーベル平和賞授賞式を中継していました。ご存知のように中国の平和活動家の方が受賞されましたが、ご本人が欠席のため(というより出席できない状況のため)ポートレイトの写真を会場に掲げての授賞式でした。かなり長時間英語の字幕つきで放送していました。日本ではきちんと放映したのでしょうか?同じときに日本ではノーベル平和賞についてどんな状況かなと、ネットのニュースで検索するとなんと「海老蔵事件」です。確かに歌舞伎役者さんですから、話題性はあると思いますが、しょせんたかが酔っ払い同士のけんかだと思います。それに遊びも芸の肥やしで大事で、芸能アートの世界ではよくわかります。ただ基本の芸に臨む姿勢がしっかりしていなくては、いくら肥やしを与えてもだめなのではと感じます。それよりももっと大事なことを報道しなければないのだろうかと、考えさせられました
海老蔵さんが殴られるよりも、もっと大変なことが世界では起きているのにとお思いました。

たぶんノーベル平和賞のテレビやニュースは報道統制の中国では見れないかもしれません。でも言論が自由だといわれている日本でしっかり世界の情勢が取材され流されないのは、ある意味もっと恐ろしいかもしれません。日本のTVでもしっかりしたよい番組やドキュメンタリーを作っています。でもそれは悲しいかなほとんどみんなが見ない深夜や早朝、あるいは衛星放送の見ないようなチャンネルでしか流されません。

日本のメディアの皆さん、たぶん視聴率は取れないかもしれませんが、ぜひゴールデンタイムにお笑いタレントの学芸会みたいな番組を流さずぜひもっとしっかり世界の情報を日本に伝えていただきたいと思います。そうしないと昔、大宅壮一さんが「TVは一億総 白痴」といいましたが、いまや僕も含めて、白痴になりすぎて自分たちが白痴だということにも気がついていないのかもしれません。まさに情報の裸の王様というか、白痴の王様状態だと思います。

ぜひこの年末新しい年を迎えるに当たり世界ではいろいろなことが起きているということを考えるのも大事なときだと思います。高飛車な記事でごめんなさい。

記事と写真の内容は関係ありません

この記事は12月20日に書きました
by masabike | 2010-12-29 07:36 | タスマニア | Comments(6)
Commented by mohtakec at 2010-12-29 14:26
こちらでテレビを見ていると、選べるチャンネルの多さや専門性の高さにもビックリしますね。
Commented by tes_music_system at 2010-12-29 19:02
だからNHKしか観なくなりました・・・それも問題なんだよね・・・?!
Commented by F-14トムキャット at 2011-01-01 11:07 x
2011年がスタートしました!今年もよろしくですん(笑)。
お笑いタレントの学芸会も悪くはないですが、数字編重のメディアには警鐘ですね、まったく同感!
きちんと情報の取捨選択できるよう己を研ぎ澄ませんとね!
Commented by masabike at 2011-01-03 17:10
mohtakecさんへ
本当に海外でテレビを見ると視点の広さを感じます
Commented by masabike at 2011-01-03 17:10
tesさんへ
でもほかよりましかも
Commented by masabike at 2011-01-03 17:11
トムキャットさんへ
取捨選択するためにはきちんとした視点と哲学が必要ですよね。日本のTV局大丈夫??
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