物造り 災い転じて福となす

　オーストラリアの砂漠に行くと３つの命にかかわる大事なものがある。一つは水、もう一つは燃料、そして最後の一つは車。ここでゆう車はもちろん４WD,それもトヨタランドクルーザー。ランクルさえ乗っていれば何とかナル。オーストラリアのアウトバック（荒野）を旅する人、暮らす人の合言葉。アボリジニはどんな車を見ても、全てトヨタという。彼らは車輪が４つ付いて地面を走る乗り物は全てトヨタになってしまう。車＝トヨタで同義語になってしまっている。だから僕も砂漠地帯の撮影はいつもランドクルーザーをして指定して借りる

前置きが長くなってしまったが、昨日ニュースでリクルートの調べによると学生の就職先人気でトヨタ自動車さんが６位から９６位に転落、やはりキャノンさんも大幅に落ちたみたいだ。学生は安定した企業を選ぶと言う記事を見て驚いた。就職なので当然給与雇用条件等大事だと思う。だれも霞みでは食べられない。でも車メーカー、バイクメーカーもそうだと思うが車が好き、車作りが好きで就職したいのではないのだろうか。単に安定志向でトヨタを選んでいたのかとビックリしてしまった。以前日産にカルロスゴーんさんが乗り込んだとき、運転免許を持っていない役員がいて驚愕したというニュースを見た。まさにそれと同じだと思う。

車は実用品でもあるけれど趣味性&遊び心も必要だと思う。そんな物造りに遊び心がない、車に関心よりも単に大企業だからと言う人が就職したら、ろくな車が出来ないと思う。それは車だけではなく、カメラやAV機器、バイクもそうだと思う。先日のPIEであるカメラメーカーの人が「うちの社員は写真に興味あるひと少ないんだよね、しかも役員さんはカメラよりも株価ばかり関心があって」と嘆いていた。そんな物造りに興味がない社員の人たちが作る、車、カメラ、バイクなんか買わされる消費者が一番悲劇だと思う。トヨタやホンダや日産には車やバイクが好きで好きで、車さえ触っていれば幸せと言うエンジニアや営業、企画の人ばかりであって欲しいと思う。だから今回の自動車産業氷河期で本当に車好き学生だけが残ってくれたのだと思う

今回トヨタさんの就職人気順位は大幅に下がってしまったが、こんな自動車産業氷河期の時代にそれでも自動車&バイクメーカーに就職したいという学生の人は本当に車やバイクが好きなのだと思う。寄らば大樹の陰の人が排除され、本当に好きなことで就職したいと言う人のみが残るのでトヨタさんや他の自動車産業メーカーは逆に熱意のある、真の自動車&モータースポーツ&バイク大好き学生が採用できるので値千金のいいチャンスだと思う。その学生たちが中堅社員になる１０年、１５年後がとても楽しみです。それは他のカメラ等の企業にも同じことだと思います。１５年後素晴らしいカメラが出来ることも期待します！！

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