特別な日 1月23日

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1月23日。今日は自分の一年の中でとても特別な日です。7年前うちの母が他界しまして今日が命日です。そして3年前偶然にもブログをはじめた日です。

今日は早朝から家でポジの編集作業をして、午後埼玉の東松山までお墓参りに行きました。7年前のその日がいまでも昨日のようです。亡くなるまで4年間入院と特養の生活でした。ただ母親が死ぬと言うのは父親が死ぬとまるっきり違う意味合いと、より大きなショックがあるというのが分かりました。まさに自分が生まれで出来たところが無くなってしまった。自分が宇宙で一人というのを大げさですが感じました。

闘病生活のこともあり、だから亡くなった時は家で過ごさせてあげたいと思いました。その晩家に帰ってきてもらい、親しい人のみで自宅で密葬にしました。そして何を自分でも思ったのか、翌日の告別式の挨拶で突然「この悲しみをバネにして自分は世界一の風景写真家を目指します」と宣言してしまいました。告別式の会場で親戚、友人、仕事の関係者は唖然としていました。ちょうどこれからタスマニアの撮影が山場にかかる時でした。

でも自分のなかでは、どこか親が入院している、体が弱いの心配なので長期に海外ロケが出来ず(それでも3~3ヶ月は1回で撮影しています)と親を言い訳にして少し撮影から逃げていた部分があると思いました。でも母の死でそれも終わりにしようと思いました。もう戻る言い訳は無いので思いっきりとろうと。基本的に僕は怠惰な人間です。だから前にもブログに書いたように付き合っていた彼女の癌の死、うちの母親の死。そのつどそれにより発奮してとっています。だから自分の撮影の裏には大きい命の影響があります。だから一生懸命撮ります。死に物狂いでこれからもいい作品を創ります。いつも命日になるとそれを自分に戒めます。だから自分の作品は単に癒しではなくエネルギッシュな作品、言い切るパワーの作品でありたいと思います。

そんな命日に偶然3年前ブログをはじめたのも偶然のような必然かなとも思います。日本全国、世界からもブログを通じて楽しい人、面白い人、魅力ある人、そして恐ろしい人たち(奈良のN氏とか(笑))とも知り合えました。これも全ては縁んだと思います。縁はいつか笑みにナルと思います。いつか地球上の皆が縁になり、そして笑みになればいいなと思っています。

 母の死から7年、オーストラリア2回、ドイツフォトキナ2回、アメリカ1回世界で個展をやり富士フイルムさん、ペンタックスさんそしてホンダさんでも写真の素晴らしい機会をいただき世界のトップに近づきはしましたが、まだ1番かどうかはワカリマセン。今日墓前でもっと楽しんで努力しますと報告して来ました。どうか皆さんこれからも作品とこのブログを応援よろしくお願いいたします。いつもご覧いただき本当にありがとうございます。

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そして今日のお昼はお寿司でした。うちの母がお寿司好きで366日お寿司でもいいという人でした。着るものはボロでも食べ物は美味しい物というのが口癖でしたので、毎度おなじみ板橋二葉寿司のランチでした
by masabike | 2009-01-23 22:37 | イベント | Comments(12)
Commented by pretty-bacchus at 2009-01-23 23:34
何度も何度も読み返しました。
そして手を合わせました。
家族の悲しみをバネに世界へとはばたいていらっしゃるのはすごいことだと思います。
そして
<縁はいつか笑みにナルと思います> 嬉しく思います、
人とのご縁が次に自分の嬉しい輪になって大きくなるのですよね、、、
ますますのご活躍をお祈りいたします。

Commented at 2009-01-24 00:26
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by burg at 2009-01-24 00:45 x
四国も含めて、相原さんがお墓参りって度に、僕は改めて相原さんを好きになります。
今日もまた昨日より好きです。
何故なら、僕も父を亡くしてますが、僕はある先輩に事の重要さ(お墓参りの大切さ)を教わるまで
いい年してお墓参りなどせず、お墓を無視してきました。
親不孝を重ねてきた息子が、親が死んでまでまだ気づかず、親をないがしろにしてた訳です。
近年はお墓参りキッチリしてます。
だからお墓参りをキチンとする人は好きなんです。
支離滅裂で変な告白みたいですいません(苦笑)
Commented by よっぱ at 2009-01-24 02:10 x
とても素敵です。
頑張ってくださいね。
Commented by 赤い糸 at 2009-01-24 11:38 x
今朝読ませて頂き・・・言葉に置き変えられない。
昨日(1/23)19時に最も信頼し尊敬していた伯父が他界。
「1、2の3!」と伯父らしく選んだ日なのか・・とも。
そう言えば祖父は「8年8月8日の8時に88歳で逝去」。
私も17年前に子供を死産で亡くし、まさか自分の子が
先に天に召されるとは思わなかった。
相原さんのご母堂様と私の伯父貴、一緒の新たな誕生日
ですね。やっぱり赤い糸かな・・。
熱くて厳しくてやさしくて、人生突っ走った伯父でした・・。
人って強くなれるんですよね、悲しみ、やさしさ感じるから。

Commented by masabike at 2009-01-24 15:55
プリティバッカスさんへ
お言葉ありがとうございます。縁なくしては全ては始まらないと考えます
Commented by masabike at 2009-01-24 15:56
burgさんへ
僕も親と言うのはなくして初めて気がつきます。情けないことです。
Commented by masabike at 2009-01-24 15:56
よっぱさんへ
ありがとうございます
Commented by masabike at 2009-01-24 15:57
赤い糸さんへ
悲しみは人を強くそして優しくしてくれると思います
Commented by ゆうこ at 2009-01-24 18:07 x
世界中に相原ファミリーがいます!久しぶりに南半球に帰ってきてください。(夏ばてで不眠症です。。。)
Commented by photo_artisan at 2009-01-24 19:41
遺された者は逝ってしまった人の分も生きるしかない……

54歳で急死した親父の遺骨を拾いながら思った事です。


合掌
Commented by Dark at 2009-01-25 23:06 x
僕の親はまだ健在です。離れて暮らしていることもあり、年に一度会うぐらいです。
死んでから後悔するくらいならと、帰省するたびに「遺影を撮っといてやるよ」と憎まれ口を叩きながらではありますが、撮るようにしています。たとえ後ろ姿であっても。
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