1億総インスタ映え 





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 誰もかれもがインスタ映え、普通の人やアマチュア写真家だったらそれは個人の自由で良いのだけれど、プロを目指す人やプロフェッショナルな人たちも右に倣えしている現状本当に良いのか考えます

22世紀に写真美術史できっと「21世紀初頭 世界では彩度が異常に誇張された画像が氾濫した時期があった」の1行で済まされそうな気がします


プロでもきちんとした作品を見ていない人が多いから、へんてこりんな方向に進んでいると感じます


それに関連して、はずかしながら自分の本のパートより引用します

ランドスケープフォトの極意 玄光社刊より


世界最高水準を見ろ!


 もし、あなたの息子さんがサッカー選手になりたいので、誰を目指したらいいか?と尋ねてきたらどうしますか? 間違っても近所の公園の片隅や川原でボールをけっているおじさんを指して、「ああなれ!」とは言わないはずです。写真も同じ。学生時代から目標はいろいろと変化しました。鉄道写真は広田尚敬氏、ドキュメンタリーはユージン・スミス氏か、野町和嘉氏、風景はアンセル・アダムス氏でした。絵画では、ジャン=フランソワ・ミレー。特に『晩鐘』でした。風景と人物との調和で、この世界観でオーストラリアを撮りたいと思い、行きました。広大な自然にのみ込まれ、自然を敬う人の姿を撮りたいと思い、旅立ったのです。しかし、現実のオーストラリアの風景は想像を遥かに越える世界で、人類の生存を許さない強烈な世界。宇宙のようでした。人が自然と共存できるなんて、甘い世界ではなかったのです。所詮、日本やヨーロッパなどの温帯気候の国でのみ許される哲学でした。




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長谷川等伯 松林図屏風



目指すのは、世界最高

“ホンモノ”を見て高みを目指す


 ところで、次ページに掲載している水墨画をご存知でしょうか? 我が国、日本画の最高峰ともいわれる、長谷川等伯の国宝『松林図屏風』です。世界でもトップクラスの絵画と呼ばれています。いまの僕が目指す世界観と目標です。海外で多くの時間と仕事を体験することで、再び“和”の世界というのを考えさせられました。多民族国家オーストラリアへ行くと、いやがおうにも自分の日本人というアイデンティティを突き付けられます。帰国後、最初に京都に行きました。それはたぶん、オーストラリアという文化的歴史が短い国を旅した結果、歴史が紡ぐ大切さを感じたからかもしれません。等伯は目標としては遠く、大きいかもしれません。でも、目標というのは、近くても、小さくても、到達できそうであったら目標になりません。テキスト本やインターネットにある作例の多くは、作品ではありません。作例は、到達できる世界です。目標にはなりません。ぜひ作品、それも名作を目標にして下さい。そして、名作と呼ばれるアートの作家は、基礎もしっかりしています。いい作品を生み出すためには、しっかりとした基礎を築いて下さい。僕はこれからも等伯の『松林図屏風』の高みを目指します。ぜひ皆さんも、自身の作品を高める、高い目標を設定して下さい。絶対に、月例コンテスト入賞のためなどという目標を持たぬように。





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# by masabike | 2017-12-11 07:43 | 写真アート | Comments(0)

インスタ映えする写真は飽きやすいかもしれない

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上)PENTAX645+SMC35mm FUJIFILM Velvia50
下)FUJIFILM X-T1+Carl Zeiss Touit12mm

今年の流行語大賞にもなった「インスタ映え」。写真関係の用語で流行語大賞はすごいと思う。そしてfacebookやインスタで多くの人がSNSを通じて写真が好きになり、写真の底辺が拡大というよりも、自分の生活リズムの一部で写真を撮る楽しむとても良いことだと思う。写真=特別な人が撮る かしこまって撮ることはもう太古の昔になったと思う


でも派手派手、眩しいぐらいの彩度の高い画像が良い写真なのだろうか?目立つこと、みんながいいねを押すことが、良い写真の代名詞なのだろうか?趣味や普通の人がそれで、良しとするのは何らかまわないし、それは個人の好みなので良いと思う。でもプロや本格的作家を希望するあるいはしている人までが、インスタ映えするハデハデ写真にはまるのは?という感じもある。

僕も時として、真っ赤な夕陽や朝日の写真を撮る。撮影していて、自分の着ている白いTシャツが赤く染まるほどの、夕陽や朝日は見ていても撮っていても感動する。でも意外と写真展や写真集のメインビジュアルになることは少ない。どちらかというとメインビジュアルはオーソドックスな色彩や、あるいは彩度の低い日本画調もしくはモノクロになる場合もある。どうしてなのだろうか?確かに真っ赤な夕陽の作品は、見栄えがする。でもしばらく部屋やギャラリーに展示すると飽きてしまう。逆に地味な作品やどっしりした作品は、時間の経過とともに展示空間になじみ、飽きが来ない。皆さんは、今はやっているタレントさんやお笑いの人、あるいはギャグのフレーズ。それこそ今年の流行語大賞は覚えていると思う。でも10年前2007に流行った言葉は瞬時に思い出せますか?心に残っていますか?僕はないです。でも過去の名作と言われる映画やテレビ、漫画などの映像は覚えています。はやりという物はそれぐらいのもです。はやりよりも心にしっかりと根付くもの、それが大事な映像だと思います


学生時代は授業で「広告・流行」というカリキュラムをとっていました。先生が外部講師で、うらべまこと氏という方で1980年当時 日本ユニホームセンター理事長。確か先生いわく、パリで最初にファッションショーを開催した日本人の一人とおっしゃっていました。あるとき、授業でファッションの流行の生みの親はマリーアントワネットと教えていただいたと思います。ルーブルーで奇抜豪華な、彼女のファッションが注目を浴びると、ほかの貴族たちはマリーアントワネットに続けとばかり真似をする。そうするとみな同じ色彩となり、王女は目立たなくなるので、また違う色彩&デザインのドレスをまとう。それをまたみんなが目立ちたいから真似をする。その繰り返しがファッション等流行を生み出すことになったと聞いた。今のインスタ映えも同じ。目立ちたいからみんなド派手な写真を撮る、それがどんどんエスカレートしていくうちに、どれもたぶん目立たなくなる。しかも多くのプロの人たちも目立ちたいから撮るだけでは、コンセプトがないので飽きられてしまう。来年、再来年の今頃はどんな写真がSNSで流行っているのだろう。インスタ映えに乗り遅れてはいけないと、コンセプトや哲学もなしに撮影する、プロや作家の方はその時まで生き残れるのだろうか?自分だけの世界観、これを忘れたとき、プロはプロとしての存在感はなくなると思う。

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上)FUJIFILM X-Pro1+FUJINON35mm
下)FUJIFILM GF670+ASTIA100F

僕は最終的に上のような世界観が好きです。インスタ映えと真逆な世界かもしれない


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# by masabike | 2017-12-09 19:07 | 写真アート | Comments(0)

12月20日 和歌山大学 観光学部 相原正明 講演 公開講座 

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12月20日に和歌山大学 観光学部で相原正明 講演会 公開講座「光と色の処方箋」を開催いたします

一般の方もご参加いただけます。参加申し込み方法 お問い合わせ先 一般募集人数等は改めて告知いたします

内容は「インスタ映えする写真って本当はどうなの?」「デジタルになれば基礎が無くてもいい写真が撮れるって本当?」「風景写真の王道」などなど、じっくり2時間お話いたします


今SNS等での写真に疑問のある方、じっくり写真をやってみたい方ぜひぜひお越しください


*告知ポスターの詳細は、最終告知ではないので変更となる場合がございます。あらかじめご了承くださいますようお願い申し上げます



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# by masabike | 2017-12-09 11:03 | トークショー | Comments(2)

スペックに出ないことの大切さ

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LUMIX G9+LEICA12~60mm

LUMIX G9、LUMIXシリーズの静止画フラッグシップ。その凄さ素晴らしさはスペックに出ないところにある。一番素晴らしさは、そのシャッターボタンフィーリング。オリンピック&報道の現場で活躍する 他社のフラッグシップと同等のフィーリング。心の中でシャッターを押したいと、念じた瞬間に、わずかな指の筋肉の動きを察知してくれて、シャッターが切れる。そんな感じだ。スペックだけで評価するのは実は、とても簡単でとても手抜きな評価。カメラは他社機とのスペック比較評価で、良い評価を得るために進化するわけではない。良い光と時を捕まえて良い作品をとるために進化する。

これはXシリーズでもNikon D5でも言えること。すごみはスペックに出ない。ある意味文章と同じかもしれない。行間にひそむものを読み解くのが優秀な編集者。カメラのスペックの背後にあることを感じ使い切ることが良いフォトグラファーだと思う


だから真剣に作品造り、あるいは限界で使わないとわからない。HONDAが過去、モータースポーツをするときに本田宗一郎さんが「レースは走る実験室」と言ったのはまさにそのことだと思う。TOPのF1ドライバーやMOTO GPライダーはスペックに出ない、フィーリングを、数値化に置き換えて、エンジニアやメカニック伝えることができる。だからよりセッティングや開発が完璧にできる。そうではないドライバーやライダーは、TOPバトルにおいていかれる


フォトグラファーもそうだ。作品を作りながらいかに、自分の使いやすいあるいは必撮のシステムにしていくか? 数値に出ないところを探り、それを数値化あるいは、客観的評価と主観的評価に分けて、エンジニアに伝えること。それがテストレポートカメラマンとの大きな違い。そしてもちろん開発もしながらキラーフォトを撮ることも忘れない






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# by masabike | 2017-12-08 07:46 | カメラ | Comments(0)

和歌山大学 観光学部講演 公開講座(仮称)のご案内

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今年最後のイベントのご案内です

12月20日 16時半より 和歌山大学 観光学部 で講演会をいたします。この講演(授業)を外部の一般の方にも開放いたします

公開講座 実施日 12月20日 16時30~18時30分 終了延長の予定あり

開催場所 国立和歌山大学 観光学部

講演タイトル 光と色の処方箋


観光業、並びに観光広報広告のための写真のありかた。画像とPhotographyの違い。などなどインスタ映えする写真が本当に、良い写真なのだろうか?あるいはレタッチって本当に必要?今の写真の在り方に疑問を持つ方にお応えする公開講座です


2時間に渡り作品をお見せし、質疑応答を交えて行う公開講座です。ただし現状では外部参加者の討論&質疑応答に参加できるかは現在、検討中です
写真教室ではなく、メディアとしての写真の立場からお話する点も多くなると思います。8年間にわたる広告代理店AEの経験にもとずいたお話も致します



参加方法ならびに予約 お問い合わせは先  参加定員 など後日詳細を、ブログ並びにFBでお知らせいたします。




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# by masabike | 2017-12-07 22:53 | トークショー | Comments(0)